[令和2年4月1日現在法令等]

住宅取得等資金の贈与を受けた場合

Q1

 私は、住宅の取得に当たり親から住宅取得資金の贈与を受け、贈与税の計算において「住宅取得等資金の贈与税の非課税(措法70の2)」又は「住宅取得等資金の贈与を受けた場合の相続時精算課税の特例(措法70の3)」(以下、これらを「住宅取得等資金の贈与の特例」といいます。)を受けようと思います。この場合、住宅借入金等特別控除額の計算上、この住宅取得資金の贈与を考慮する必要はありますか。

  • 家屋の取得対価の額 3,000万円
  • 単独名義での銀行からの住宅借入金 2,500万円
  • 住宅取得資金の贈与を受けた金額 800万円

A1

 住宅の取得等に関し、住宅取得等資金の贈与の特例の適用を受けた場合には、その特例を受けた部分の金額を家屋の取得対価の額又は土地等の取得対価の額から控除します。
 住宅取得等資金の贈与の特例は、その贈与を受けた住宅取得等資金を住宅の取得等に充てることが適用要件とされていることから、その適用を受けた場合には、その住宅取得等資金を充てた家屋又は土地等の取得対価の額からそれぞれ控除します。
 なお、家屋の取得等又は土地等の取得等のいずれに充てたか不明な場合には、住宅取得等資金の額を差し引く前の取得対価の額のうち、自己の持分に応じた家屋と土地等の取得対価の額で按分計算した住宅取得等資金の額をそれぞれ控除します。
 したがって、家屋の取得対価の額3,000万円から住宅取得等資金の贈与の特例の適用を受ける800万円を差し引いた額である2,200万円が住宅借入金等特別控除の計算の基礎となる家屋等の取得対価の額等となります。

(注) マンションのように家屋及びその敷地の居住の用に供する部分の割合が同じで、かつ、「住宅及び土地等」に係る住宅借入金等を有する場合には、その家屋及び敷地の取得対価の額の合計額から控除します。

(措法41、70の2、70の3、措令26、措通41-23)

非居住者期間中に住宅の購入の契約をした場合

Q2

 私は、現在、アメリカに居住していますが、日本に帰国することとなったことから、日本国内の住宅を購入する契約を締結しました。住宅の引渡しは帰国後に行うこととなっています。この場合、住宅借入金等特別控除の適用を受けることはできますか。

A2

 住宅借入金等特別控除は、個人が一定の要件を満たす住宅の取得等をし、その他一定の要件を満たす場合に適用を受けることができます。
 なお、平成28年3月31日までの住宅の取得等について住宅借入金等特別控除の適用を受けることができるのは居住者に限られていたことから、非居住者期間中にその家屋の引渡しを受けたときには適用を受けることができませんでした。

 したがって、住宅の取得の日と考えられる家屋の引渡しを受ける日が、平成28年4月1日以降のときは、居住者又は非居住者にかかわらず、その他一定の要件を満たす場合は、住宅借入金等特別控除の適用を受けることができます。

(注) 「居住者」とは、国内に住所を有し、又は、現在まで引き続き1年以上居所を有する個人をいい、「非居住者」とは居住者以外の人をいいます。
 また、「住所」とは、「個人の生活の本拠」をいい、「生活の本拠」は「客観的事実によって判定する」ことになります。

(措法41、所法2、措通41-5、所基通2-1、平成28改正法附則76)

居住開始前に住宅の増改築等をした場合

Q3

 私は、今後、田舎に所有している住宅を増改築して居住の用に供する予定ですが、この場合、住宅借入金等特別控除の適用を受けることはできますか。

A3

 現在居住の用に供していない家屋であっても、自己が所有している家屋に一定の増改築等をして、その増改築等をした部分を居住の用に供した場合(その増改築等の日から6か月以内に居住の用に供した場合に限ります。)で、その他の要件を満たしていればその増改築等について住宅借入金等特別控除の適用を受けることができます(特定増改築等住宅借入金等特別控除についても同様です。)。

(注) 増改築等をした場合の住宅借入金等特別控除は、「自己の所有する家屋」に増改築等をした場合に限られますので、例えば親族など他の人が所有する家屋に増改築等をした場合には、住宅借入金等特別控除の適用を受けることはできません。

(措法41、41の3の2)

(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書等の交付

Q4

 「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」や「年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書」の交付を受けるためにはどのようにすればいいですか。

A4

 この控除を受けるための「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書」に必要事項を記入し、税務署に提出します。
 確定申告によって住宅借入金等特別控除を受けた年の翌年以後の年分の1「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」及び2「年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書」が税務署から送付されます。なお、その時期は、確定申告をした年の10月頃となります。

 なお、令和2年分以後の年末調整手続については、電子化に向けた施策が実施されます。詳しくは「年末調整手続の電子化に向けた取組について(令和2年分以降)」をご覧ください。

 

(措法41の2の2)

(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書を紛失した場合

Q5

 税務署から送付された「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」を紛失してしまいましたが、再交付を受けることができますか。

A5

 あなたの納税地(原則として住所地)を所轄する税務署長に「年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除関係書類の交付申請書」を提出することにより、再交付を受けることができます。

 なお、代理人が税務署の窓口で交付申請する場合には、委任状及び代理人本人の本人確認書類が必要となります。

(措法41の2の2)

2か所から給与の支給を受けている場合の住宅借入金等特別控除

Q6

 2か所から給与の支給を受けている者が、主たる給与の年末調整で住宅借入金等特別控除の適用を受けたところ、控除額の全額を控除することができませんでした。
 この場合どのようにしたらいいですか。

A6

 2か所から給与の支給を受けている者については、その者の所得の内容等により確定申告をする必要がある場合と確定申告をする必要がない場合とがありますが、仮に確定申告をする必要がない場合であっても、確定申告を行うことにより年末調整の際の住宅借入金等特別控除の控除不足額が控除できる場合があります。

(所法120、121、190)

年末残高等証明書が年末調整までに間に合わなかった場合

Q7

 年末調整に関する必要書類の提出期限までに、金融機関等から「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」の交付が受けられない場合は、どのようにすればよいのですか。

A7

 何らかの事情で年末調整に関する必要書類の提出期限までに「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」の交付が受けられない場合は、確定申告によって住宅借入金等特別控除を受けることができます。また、翌年1月31日までに「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」の交付を受けたときは、その証明書を給与の支払者に提出して年末調整の再計算を受けることもできます。

(措通41の2の2-1)

確定申告書の提出期限

Q8

 私は給与所得者で確定申告の義務はない者です。

 ところで、昨年ローンで住宅を購入し住宅借入金等特別控除を受ける予定ですが、いつまでに申告する必要がありますか。

A8

 税務署への申告は、居住した年の5年後の12月31日まで可能です。ただし、控除される額が所得税から引ききれない場合は、一定の計算の下で住民税から控除される仕組みとなっています。

住宅の取得等を行った年分と居住を開始した年分が異なる場合

Q9

 私は、昨年末に住宅ローンの借入を行い、住宅を取得しましたが、引っ越しの都合で、その住宅への入居は翌年の年明けになってしまいました。
 このような場合、私は、いつから住宅借入金等特別控除を適用することができますか。

A9

 住宅借入金等特別控除は、その住宅の取得等の日から6か月以内に居住の用に供し、かつ、この控除を受ける年の12月31日まで引き続き居住している場合、その居住の用に供した日の属する年以後の各年分において適用することができます。
 あなたの場合、取得した年の翌年に入居していることから、その居住を開始した年分から適用することができます。

(措法41)

新たに取得する中古住宅に増改築を行う場合

Q10

 私は今年、築後5年の中古住宅を取得(特定取得以外に該当)する予定ですが、その住宅に入居する前又は入居した後に増改築(特定取得に該当)を行った場合、住宅借入金等特別控除の額はどのように計算すればよいのでしょうか。

A10

 その増改築が住宅借入金等特別控除の対象となる増改築等(増改築等の範囲は「タックスアンサーNo.1216」の2(2)のとおり)に該当する場合には、その増改築等の実施が入居前であるか又は入居後であるかを問わず、中古住宅の取得に係る住宅借入金等特別控除に加え、増改築等に係る住宅借入金等特別控除の適用を受けることができます。具体的な計算方法は、中古住宅の取得に係る住宅借入金等特別控除の額と増改築等に係る住宅借入金等特別控除の額を別々に計算(100円未満の端数は切捨て)し、それらを合計した額が住宅借入金等特別控除額(異なる住宅の取得等ごとに定められた最も高い控除限度額が限度となります。)となります。
 なお、住宅の取得後に行う工事等が比較的軽微な修繕などで住宅借入金等特別控除の対象となる増改築等に該当しない場合には、その工事等を入居前に行っているときに限り、それに要した費用を住宅の取得に係る取得価額に含めた上で住宅借入金等特別控除額を計算することとなりますが、その工事等を入居後に行っているときは、住宅借入金等特別控除の対象とはなりません。

(措法41、41の2、措通41―24)

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