[令和5年4月1日現在法令等]

対象税目

所得税

概要

事業所得または雑所得の金額は、総収入金額から実際にかかった必要経費を差し引いて計算することになっています。しかし、家内労働者等の場合には、必要経費として55万円まで(令和元年分以前は65万円。以下同じです。)認められる特例があります。

(注)家内労働者等とは、家内労働法に規定する家内労働者や、外交員、集金人、電力量計の検針人のほか、特定の者に対して継続的に人的役務の提供を行うことを業務とする人をいいます。

家内労働者等の所得が事業所得または雑所得のどちらかの場合の控除額

実際にかかった経費の額が55万円未満のときであっても、所得金額の計算上必要経費が55万円まで認められます。

家内労働者等に事業所得および雑所得の両方の所得がある場合の控除額

事業所得および雑所得の実際にかかった経費の合計額が55万円未満のときは、上記「家内労働者等の所得が事業所得または雑所得のどちらかの場合の控除額」と同様必要経費が合計で55万円まで認められます。この場合には、55万円と実際にかかった経費の合計額との差額を、まず雑所得の実際にかかった経費に加えることになります。

家内労働者などによる所得のほか、給与の収入金額がある場合

(1)給与の収入金額が55万円以上あるときは、この特例は受けられません。

(2)給与の収入金額が55万円未満のときは、55万円からその給与に係る給与所得控除額を差し引いた残額と、事業所得雑所得の実際にかかった経費とを比べて高い方がその事業所得雑所得の必要経費になります。

このため、給与の収入金額から控除する給与所得控除額が55万円以上ある場合(つまり、給与の収入金額が55万円以上ある場合)には、この特例の適用はありません。

対象者または対象物

家内労働者等

注意事項

(1)特例の必要経費額は、事業所得や公的年金等以外の雑所得の収入金額が限度です。

(2)この特例に該当する所得しかない人で、その年の総収入金額が103万円以下の場合は、総所得金額が基礎控除額の48万円以下となりますので、本人に所得税は課されず、また、扶養者の所得税額の計算上、配偶者控除あるいは扶養控除の対象となります。

(注) 令和元年分までは、基礎控除額が38万円となり、家内労働者等の必要経費の特例における必要経費に算入する金額の最低保障額が65万円であることから、その年の総収入金額が103万円以下の場合は、総所得金額が基礎控除額の38万円以下となりますので、本人に所得税は課されず、また、扶養者の所得税額の計算上、配偶者控除あるいは扶養控除の対象となります。

なお、控除を受ける納税者本人の合計所得金額が1,000万円を超える場合は、配偶者控除は受けられません。

(3)上記「家内労働者等に事業所得および雑所得の両方の所得がある場合の控除額」、「家内労働者などによる所得のほか、給与の収入金額がある場合」に該当する方は、「家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例の適用を受ける場合の必要経費の額の計算書」を使用されると便利です。

根拠法令等

所法2、27、35、83、84、措法27、措令18の2

関連リンク

◆パンフレット・手引き

確定申告書等の様式・手引き等

◆各種様式

申告書・申告書付表と税額計算書等 一覧(申告所得税)

家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例の適用を受ける場合の必要経費の額の計算書

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QAリンク

  1. Q 家内労働者等の事業所得又は雑所得とそれ以外の所得がある場合

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