[令和6年4月1日現在法令等]
所得税
上場株式等の配当等(一定の大口株主等が受ける上場株式等の配当等を除きます。以下同じです。)については、総合課税に代えて申告分離課税を選択することができます。
なお、上場株式等の配当等を申告する場合には、その申告する上場株式等の配当等の全額について、総合課税と申告分離課税のいずれかを選択することになります(総合課税を選択した場合については、コード1330「配当金を受け取ったとき(配当所得)」を参照してください。)。
また、申告分離課税の税率は、20.315パーセント(所得税および復興特別所得税15.315パーセント、地方税5パーセント)の税率が適用されます。
(注1) 平成25年から令和19年の各年分の確定申告においては、所得税と復興特別所得税(原則として、その年分の基準所得税額の2.1パーセント)を併せて申告・納税することになります。
(注2) 平成28年以後に支払を受ける特定公社債等の利子等を申告する場合には、その利子の金額は、すべて、上記の税率による申告分離課税の対象とされますが、確定申告不要制度により申告しないこともできます。
(注3) 大口株主等が支払いを受ける上場株式等の配当等は、総合課税の対象となり、申告分離課税や確定申告不要制度(少額配当である場合を除きます。) を選択することはできません。なお、令和5年10月1日以後に支払われる上場株式等の配当等については、その支払いを受ける方およびその支払いを受ける方を判定の基礎となる株主として選定した場合に同族会社に該当する法人が保有する株式等の発行済株式等の総数等に占める割合(株式等保有割合)が3パーセント以上となる場合、その支払われる配当等については、大口株主等と同様、総合課税の対象となります。
上記「概要」の内容を含め、平成28年以後の上場株式等の配当等の課税関係は、以下の図のとおりとなります。
(注1) 確定申告において上記のいずれかを選択した場合は、その後、修正申告や更正の請求において、その選択を変更することはできません。
(注2) 大口株主等が支払いを受ける上場株式等の配当等は、総合課税の対象となり、申告分離課税や確定申告不要制度(少額配当である場合を除きます。) を選択することはできません。なお、令和5年10月1日以後に支払われる上場株式等の配当等については、その支払いを受ける方およびその支払いを受ける方を判定の基礎となる株主として選定した場合に同族会社に該当する法人が保有する株式等の発行済株式等の総数等に占める割合(株式等保有割合)が3パーセント以上となる場合、その支払われる配当等については、大口株主等と同様、総合課税の対象となります。
15.315パーセント(他に地方税5パーセント)の税率により所得税および復興特別所得税の源泉徴収が行われます。
なお、大口株主等が支払いを受ける上場株式等の配当等は、20.42パーセントの税率により所得税および復興特別所得税の源泉徴収が行われます。
(注) 平成25年1月1日から令和19年12月31日までの間に支払を受ける配当等については所得税とともに復興特別所得税が源泉徴収されます。
申告分離課税を選択した上場株式等の配当所得については、配当控除の適用はありません。
上場株式等に係る譲渡損失の金額がある場合またはその年の前年以前3年内の各年に生じた上場株式等に係る譲渡損失の金額のうち、前年以前で控除されていないものがある場合には、一定の要件の下、申告分離課税を選択した上場株式等の配当所得等の金額から控除することができます(当該上場株式等の配当所得等の金額を限度とします。)。
上場株式等の配当等に関する課税関係の主な部分を整理すると、次のとおりです。
確定申告をする | 確定申告をしない (確定申告不要制度適用) |
||
---|---|---|---|
総合課税を選択 | 申告分離課税を選択 | ||
借入金利子の控除 | あり | あり | なし |
税率 | 累進税率 | 所得税 15.315% 地方税 5% | |
配当控除 | あり(※1) | なし | なし |
上場株式等の譲渡損失との損益通算 | なし | あり | なし |
扶養控除等の判定 | 合計所得金額に含まれる | 合計所得金額に含まれる (※2) |
合計所得金額に含まれない |
(注) 平成25年から令和19年の各年分の確定申告においては、所得税と復興特別所得税(原則として、その年分の基準所得税額の2.1パーセント)を併せて申告・納税することになります。
※1 外国法人から受ける配当等、特定目的信託に係る配当等、特定目的会社から支払を受ける配当等、投資法人から支払を受ける配当等、特定受益証券発行信託の収益の分配に係る配当等などは、配当控除の対象となりません。詳しくは、コード1250「配当所得があるとき(配当控除)」を参照してください。
※2 上場株式等に係る譲渡損失と申告分離課税を選択した上場株式等に係る配当所得との損益通算の特例の適用を受けている場合にはその適用後の金額、上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除の適用を受けている場合にはその適用前の金額になります。
所法24、措法8の4、9、9の3、37の12の2、復興財確法13、28
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◆関連する質疑応答事例《所得税》
・確定申告で申告しなかった上場株式等の利子及び配当を修正申告により申告することの可否
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