[令和5年4月1日現在法令等]

対象税目

源泉所得税

概要

2か所以上の給与の支払者から給与をもらっている人の給与に対する源泉徴収のしかたは、その人に支払う給与が主たる給与になるか、従たる給与になるかにより異なります。

「主たる給与」と「従たる給与」

主たる給与とは、「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人に支払う給与をいい、主たる給与を支払う場合の源泉徴収税額は、税額表の「甲欄」で求めます。

従たる給与とは、主たる給与の支払者以外の給与の支払者が支払う給与をいい、従たる給与を支払う場合の源泉徴収税額は、税額表の「乙欄」で求めます。

また、次の要件に該当するため、従たる給与の支払者のもとで、配偶者(特別)控除(源泉控除対象配偶者について控除を受けるものに限ります。)や扶養控除を受けるためには、「従たる給与についての扶養控除等申告書」を提出する必要があります。

2か所以上の給与の支払者から給与の支払を受ける人で、主たる給与の支払者から支給されるその年中の給与の金額(給与所得控除後の給与等の金額)が次の(1)と(2)の金額の合計額に満たないと見込まれる場合

(1)主たる給与の支払者から支給される給与につき控除される社会保険料等の額

(2)その人の障害者控除額、寡婦控除額、ひとり親控除額、勤労学生控除額、配偶者(特別)控除額、扶養控除額および基礎控除額の合計額

なお、主たる給与の支払者に申告した源泉控除対象配偶者控除対象扶養親族を、年の中途で従たる給与の支払者に申告替えすることはできますが、従たる給与の支払者に申告した源泉控除対象配偶者や控除対象扶養親族を年の中途で主たる給与の支払者に申告替えすることはできません。

「従たる給与についての扶養控除等申告書」が提出されている場合の源泉徴収税額の求め方

「従たる給与についての扶養控除等申告書」の提出がある場合に、月額表の乙欄を使って給与や賞与に対する源泉徴収税額を求めるときは、乙欄に記載されている税額から申告されている扶養親族等の数に応じ、扶養親族等1人につき1,610円を控除します。

また、日額表の乙欄を使って源泉徴収税額を求めるときは、乙欄に記載されている税額から申告されている扶養親族等の数に応じ扶養親族等など一人につき50円を控除します。

なお、原則として従たる給与については年末調整できませんので、所得者本人が確定申告することにより所得税および復興特別所得税の精算を行う必要があります。

対象者または対象物

2か所以上の給与の支払者から給与をもらっている方

根拠法令等

所法185、190、194、195、所令317、318、復興財確法28、29、同法告示別表第1、第2、所基通194・195-5

関連リンク

◆パンフレット・手引き

源泉所得税関係

源泉徴収税額表関係

◆関連する税務手続

[手続名]給与所得者の扶養控除等の(異動)申告

[手続名]従たる給与についての扶養控除等の(異動)申告

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