[令和5年4月1日現在法令等]

対象税目

源泉所得税

概要

源泉徴収義務者

非居住者または外国法人(以下「非居住者等」といいます。)に対して、国内において源泉徴収の対象となる国内源泉所得の支払をする者は、その支払の際、所得税および復興特別所得税を源泉徴収し、納付する義務があります。

国内源泉所得の支払が国外において行われる場合には、原則として源泉徴収の必要はありませんが、その支払者が国内に住所もしくは居所を有し、または国内に事務所、事業所その他これらに準ずるものを有するときは、その支払者がその国内源泉所得を国内において支払ったものとみなして源泉徴収をする必要があります。

また、組合契約に基づいて恒久的施設を通じて行う事業から生じる利益の配分については、組合契約を締結している組合員である非居住者等が、その組合契約に定める計算期間(注)において生じた利益につき金銭その他の資産の交付を受ける場合には、その配分をする者をその利益の支払をするものとみなして源泉徴収する必要があります。

(注) 計算期間が1年を超える場合は、計算期間をその開始の日以後1年ごとに区分した各期間(最後に1年未満の期間を生じたときは、その1年未満の期間)となります。

源泉徴収をする時期

所得税および復興特別所得税の源泉徴収をする時期は、原則として現実に源泉徴収の対象となる所得を支払う時です。したがって、これらの所得を支払うことが確定していても、現実に支払われなければ源泉徴収をする必要はありません。

(注) 源泉徴収を行う際の「支払」とは、現実に金銭を交付する行為のほか、元本に繰り入れ、または預金口座に振り替えるなどその支払の債務が消滅する一切の行為をいいます。

ただし、次の場合には、それぞれ次の日に支払があったものとみなして源泉徴収をします。

(1) 配当等(投資信託または特定受益証券発行信託の収益の分配を除きます。)について、支払の確定した日から1年を経過した日までにその支払がない場合:その1年を経過した日

(2) 法人の役員(注)に対する賞与について、支払の確定した日から1年を経過した日までにその支払がない場合:その1年を経過した日

(注) 「役員」とは、法人の取締役、執行役、会計参与、監査役、理事、監事および清算人ならびにこれら以外の者で法人の経営に従事している者のうち一定の者をいいます。

(3) 組合契約事業から生じる利益について、組合契約に定める計算期間の末日の翌日から2か月を経過する日までに金銭等の交付がされない場合:その2か月を経過する日

(4) 割引債の償還差益:その割引債の発行の際

(5) 割引債(一定の割引債を除きます。)の償還金(平成28年1月1日以後に支払われるものに限ります。)に係る差益金額:その償還金の支払の際

源泉徴収税額の納付

源泉徴収した所得税および復興特別所得税は、原則として徴収した日の属する月の翌月10日までに「非居住者・外国法人の所得についての所得税徴収高計算書(納付書)」(割引債の償還差益(差益金額)、特定口座内保管上場株式等の譲渡による所得等および源泉徴収選択口座内配当等については、これらの所得についての所得税徴収高計算書(納付書))を添えて最寄りの金融機関、所轄税務署の窓口またはe‐Taxで納付します。

なお、国内源泉所得の支払が国外において行われる場合で、その支払者が国内に住所もしくは居所を有し、または国内に事務所、事業所その他これらに準ずるものを有するため、国内において支払われたものとみなして源泉徴収をする場合の所得税および復興特別所得税の納付期限は、事務手続等を考慮して、翌月10日ではなく、翌月末日となっています。

根拠法令等

所法161、181、183、212、220、所規80、所基通181~223共-1、212-6、法法2、通法34、措法37の11の4、37の11の6、41の12、41の12の2、復興財確法8、9、28

関連リンク

◆パンフレット・手引

所得税徴収高計算書(納付書)の記載のしかた

◆関連する質疑応答事例《源泉所得税》

源泉徴収の対象となる所得の支払地の判定

関連コード

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