営業税の変遷
−運上・冥加から事業税へ−
営業税とは、商工業者の事業を課税の対象とする税です。
江戸時代には、営業税に相当する税として運上・冥加がありました。明治時代に入ると明治政府は全国統一的な税制を志向していきますが、こうした時代背景の下で運上・冥加は国税と地方税に分かれていくことになります。営業税は、まず明治11年(1878)に制定された地方税規則の中で地方税として登場し、明治29年に国税に移管されます。その後、営業税は、昭和22年(1947)に再び地方税に移管され、さらに昭和23年に事業税に受け継がれていくことになります。
今回の展示では、江戸時代の運上・冥加から営業税が国税に移管される明治29年までを中心に取り上げ、営業税の変遷を通して国税と地方税の関係がどのように変わっていったのかについて紹介します。