御挨拶

 税務大学校租税史料館は、租税に関する文書や図書など、歴史的な史料を体系的に収集・保存し、租税史の研究や展示などを通じて広く一般に公開している歴史史料館です。
 租税史料館では、毎年特別展示を企画しており、平成13年度の特別展示は、前年に引き続き江戸時代を取り上げ、今回は特に村と年貢との関わりについて展示を行い、領主・同じ領地の村々との関係の中で、村がどのように年貢を納めていたのかについて紹介しています。
 今回の特別展示で取り上げた入間村は、出羽三山の一つである月山の麓にあり、最上川支流の寒河江川の渓谷に位置する村です。入間村は、幕府の領地と出羽松山藩酒井氏の領地に分かれており、今回はこの幕府領の方を紹介しています。また、展示史料は出羽国村山郡入間村(現在の山形県西村山郡西川町大字入間)の名主・入間家からの寄贈史料である入間家文書です。
 今後も租税史料館では、特別展示を通じて、たくさんの所蔵史料を紹介してまいりたいと思いますので、より一層のご支援とご協力をお願いいたします。

平成14年3月 税務大学校 租税史料館長
佐野 一重