[令和2年4月1日現在法令等]

1 特例のあらまし

寄託先美術館の設置者と特定美術品の寄託契約を締結し、認定保存活用計画に基づきその特定美術品をその寄託先美術館の設置者に寄託していた者(「被相続人」といいます。)から相続又は遺贈によりその特定美術品を取得した一定の相続人(「寄託相続人」といいます。)が、その特定美術品の寄託先美術館の設置者への寄託を継続する場合には、その寄託相続人が納付すべき相続税の額のうち、その特定美術品に係る課税価格の80%に対応する相続税の納税が猶予されます(猶予される相続税の額を「美術品納税猶予額」といいます。)。
 この美術品納税猶予税額は、次のいずれかに該当することとなった場合には免除されます。

◎ 免除される場合

  1. (1) 寄託相続人が死亡した場合
  2. (2) 特定美術品を寄託先美術館の設置者に贈与した場合
  3. (3) 特定美術品が災害により滅失した場合

ただし、美術品納税猶予税額が免除されるまでに、特定美術品を譲渡するなど一定事由が生じた場合には、美術品納税猶予税額の全部について納税猶予が打ち切られ、その税額と利子税を納付しなければなりません。

この特例は、平成31年4月1日以降に相続又は遺贈により取得をする特定美術品に係る相続税について適用されます。

制度の詳細については、パンフレット「特定美術品についての相続税の納税猶予及び免除のあらまし」(PDF/496KB)」をご覧ください。

(注)

  1. 1 「寄託先美術館」とは、博物館法第2条第1項に規定する博物館又は第29条の規定により博物館に相当する施設として指定された施設のうち、特定美術品の公開及び保管を行うものをいいます。
  2. 2 「特定美術品」とは、下記2(3)に掲げる要件を満たす美術品をいいます。
  3. 3 「寄託契約」とは、特定美術品の所有者と寄託先美術館の設置者との間で締結された特定美術品の寄託に関する契約で、契約期間、寄託先美術館において美術品を適切に公開する旨の定めその他一定の事項の記載があるものをいいます。
  4. 4 「認定保存活用計画」とは、次に掲げるものをいいます。
    • (1) 文化財保護法第53条の2第3項第3号に掲げる事項が記載されている同法第53条の6に規定する認定重要文化財保存活用計画
    • (2) 文化財保護法第67条の2第3項第2号に掲げる事項が記載されている同法第67条の5に規定する認定登録有形文化財保存活用計画
  5. 5 「災害」とは、震災、風水害、落雷、噴火その他これらに類する災害で、これらの災害により特定美術品が滅失した場合においてその特定美術品に付された保険に係る保険契約により保険金が支払われないこととされているものをいいます。したがって、保険が付されていない特定美術品については、上記の免除の適用はありません。

2 特例を受けるための要件

 この特例の適用を受けるためには、次の要件などを満たす必要があります。詳しくは税務署にお尋ねください。

  1. (1) 被相続人の要件
     被相続人は、相続開始の日において次の①から③までの要件に該当する人であること。
    寄託先美術館の設置者と特定美術品の寄託契約を締結していたこと
    重要文化財保存活用計画又は登録有形文化財保存活用計画につき文化庁長官の認定を受けていること
    ②の認定保存活用計画に基づき特定美術品を①の寄託先美術館の設置者に寄託していたこと
  2. (2) 寄託相続人の要件
     寄託相続人は、相続税の申告書の提出期限において次の①及び②の要件に該当する人であること。
    相続又は遺贈により特定美術品を取得したこと
    特定美術品の寄託先美術館の設置者への寄託を継続すること
  3. (3) 特定美術品の要件
     この特例の対象となる特定美術品は、認定保存活用計画に記載された次の①又は②のいずれかに該当するものであること。
    文化財保護法第27条第1項の規定により重要文化財として指定された絵画、彫刻、工芸品その他の有形の文化的所産である動産
    文化財保護法第58条第1項に規定する登録有形文化財(建造物を除きます。)のうち世界文化の見地から歴史上、芸術上又は学術上特に優れた価値を有するもの

 (措法70の6の7、措令40の7の7、措規23の8の7)

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