[令和5年4月1日現在法令等]

対象税目

法人税

概要

拡充型計画または移転型計画の認定を受けた法人に対する特例

青色申告書を提出する法人で地域再生法の一部を改正する法律の施行の日(平成27年8月10日)から令和6年3月31日までの間に地域再生法に規定する地方活力向上地域等特定業務施設整備計画(拡充型計画(注1)または移転型計画(注2))について認定を受けた法人(以下「認定事業者」といいます。)であるものが、下記の「適用年度」において、「適用要件」を満たす場合には、「計算方法・計算式」により計算した金額(税額控除限度額)の法人税額の特別控除ができることとされています。ただし、適用年度の調整前法人税額の20パーセント相当額が限度とされています。

また、本措置については、「地方活力向上地域等において特定建物等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除」(措法42の11の3)との重複適用はできないこととされています。

(注1) 拡充型計画とは、地域再生法第17条の2第1項第2号に規定する地方活力向上地域等特定業務施設整備計画をいいます。

(注2) 移転型計画とは、地域再生法第17条の2第1項第1号に規定する地方活力向上地域等特定業務施設整備計画をいいます。

※この制度については、厚生労働省ホームページに「地方拠点化税制における雇用促進税制に関するQ&A」等が掲載されていますので、詳細は、厚生労働省ホームページをご参照ください。

移転型計画の認定を受けた法人に対する上乗せ措置

青色申告書を提出する法人で移転型計画の認定を受けたもののうち上記の「拡充型計画または移転型計画の認定を受けた法人に対する特例」の適用を受けるまたは受けたものが、その適用を受ける事業年度以後の各適用年度において、「適用要件」の<上乗せ要件>を満たす場合には、「計算方法・計算式」により計算した金額(地方事業所特別税額控除限度額)の法人税額の特別控除ができることとされています。ただし、適用年度の調整前法人税額の20パーセント相当額(上記の「拡充型計画または移転型計画の認定を受けた法人に対する特例」または「地方活力向上地域において特定建物等を取得した場合の法人税額の特別控除」(措法42の11の3)による特別控除額がある場合には、これらの金額を控除した残額)が限度とされています。

また、「地方活力向上地域等において特定建物等を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除」(措法42の11の3)の適用を受ける事業年度において、その適用を受けないものとしたならば上記の「拡充型計画または移転型計画の認定を受けた法人に対する特例」の措置の適用のある法人である場合には、本措置を適用できることとされています。

適用要件 (令和4年4月1日以後に開始する事業年度)

1 雇用保険法の適用事業を行い、業務の規制および適正化のための措置が講じられている一定の事業を行っていないこと。

2 この特例の適用を受けようとする事業年度およびその事業年度開始の日前1年以内に開始した各事業年度において、事業主都合による離職者がいないことにつき所定の証明がされたこと。

<上乗せ要件>

上記1の要件

対象者または対象物

青色申告書を提出する法人で認定事業者である法人

適用年度

この制度の適用年度とは、地方活力向上地域等特定業務施設整備計画(拡充型計画または移転型計画)について計画の認定を受けた法人のその計画の認定を受けた日から同日の翌日以後2年を経過する日までの期間内の日を含む事業年度で、(1)設立(合併、分割または現物出資による設立を除きます。)の日を含む事業年度、(2)解散(合併による解散を除きます。)の日を含む事業年度および(3)清算中の各事業年度を除いたものをいいます。

計算方法・計算式

拡充型計画または移転型計画の認定を受けた法人に対する特例(令和4年4月1日以後に開始する事業年度)

次の事業年度の区分に応じて計算した金額が「税額控除限度額」として控除できます。

税額控除限度額 = (1)の金額 + (2)の金額

(1) 30万円(または50万円)(注1) × 地方事業所基準雇用者数(注2)(基準雇用者数(注3)が上限となります。)のうち特定新規雇用者数(注6)に達するまでの数

(2) 20万円(または40万円)(注1) ×地方事業所基準雇用者数(注2)(基準雇用者数(注3)が上限となります。)から新規雇用者総数(注7)を控除した数のうち特定非新規雇用者数(注8)に達するまでの数

(注1) 括弧書きの金額は、移転型事業の場合に適用します。

(注2) 地方事業所基準雇用者数とは、適用年度開始の日から起算して2年前の日からその適用年度終了の日までの間に地方活力向上地域等特定業務施設整備計画について計画の認定を受けた法人のその計画の認定に係る特定業務施設のみをその法人の事業所とみなした場合における基準雇用者数(注3)として所定の証明がされた数をいいます。

(注3) 基準雇用者数とは、適用年度終了の日における雇用者(注4)の数からその適用年度開始の日の前日における雇用者(その適用年度終了の日において高年齢雇用者(注5)に該当する者を除きます。)の数を減算した数をいいます。

(注4) この制度における雇用者とは、法人の使用人のうち雇用保険法の一般被保険者であるものをいい、使用人からは役員の特殊関係者および使用人兼務役員は除かれます。 なお、役員の特殊関係者とは、次に掲げる者をいいます。

1 役員の親族

2 役員と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者

3 上記1、2以外の者で役員から生計の支援を受けているもの

4 上記2、3の者と生計を一にするこれらの者の親族

(注5) この制度における高年齢雇用者とは、法人の使用人のうち雇用保険法の高年齢被保険者であるものをいいます。

(注6) 特定新規雇用者数とは、適用年度に新たに雇用された次に掲げる要件を満たす雇用者でその適用年度終了の日においてその法人が受けた地域再生法の認定に係る特定業務施設に勤務するものの数として所定の証明がされた数をいいます。

1 その法人との間で労働契約法の有期労働契約以外の労働契約を締結していること(無期雇用)

2 短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の短時間労働者でないこと(フルタイム)

(注7) 新規雇用者総数とは、適用年度に新たに雇用された雇用者でその適用年度終了の日においてその法人が受けた地域再生法の認定に係る特定業務施設に勤務するものの総数として所定の証明がされた数をいいます。

(注8) 特定非新規雇用者数とは、適用年度に他の事業所からその法人が受けた地域再生法の認定に係る特定業務施設に転勤した次に掲げる要件を満たす雇用者(新規雇用者を除きます。)でその適用年度終了の日においてその特定業務施設に勤務するものの数として所定の証明がされた数をいいます。

1 その法人との間で労働契約法の有期労働契約以外の労働契約を締結していること(無期雇用)

2 短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の短時間労働者でないこと(フルタイム)

移転型計画の認定を受けた法人に対する上乗せ措置  (令和4年4月1日以後に開始する事業年度)

次の事業年度の区分に応じて計算した金額が「地方事業所特別税額控除限度額」として控除できます。

地方事業所特別税額控除限度額 = 40万円(または30万円)(注1) × 地方事業所特別基準雇用者数(注2)

(注1) 括弧書きの金額は、特定業務施設が地域再生法第5条第4項第5号ロに規定する準地方活力向上地域内にある場合に適用します。

(注2) 地方事業所特別基準雇用者数とは、適用年度開始の日から起算して2年前の日からその適用年度終了の日までの間に移転型計画の認定を受けた法人の適用年度以前の各事業年度のうち、その認定日以後に終了する各事業年度のその法人のその計画の認定に係る特定業務施設のみをその法人の事業所とみなした場合の基準雇用者数として証明がされた数の合計数をいいます。

手続き

この制度の適用を受けるためには、確定申告書等に次の書類の添付が必要です。

1 法人の事業所の所在地を管轄する都道府県労働局または公共職業安定所の長がその法人に対して交付する雇用促進計画の達成状況を確認した旨の書類の写し

2 控除の対象となる地方事業所基準雇用者数または地方事業所特別基準雇用者数、控除を受ける金額およびその金額の計算に関する明細を記載した書類

根拠法令等

措法42の12、措令27の12、措規20の7、令4改正法附則39

関連リンク

雇用促進税制(厚生労働省ホームページ)

関連コード

お問い合わせ先

国税に関するご相談は、国税局電話相談センター等で行っていますので、税についての相談窓口をご覧になって、電話相談をご利用ください。