[令和3年9月1日現在法令等]

対象税目

法人税

概要

この制度は、青色申告書である確定申告書を提出する事業年度(適格合併における被合併法人の青色申告書である確定申告書を提出する最後事業年度を含みます。)に欠損金額が生じた場合(以下、この事業年度を「欠損事業年度」といいます。)において、その欠損金額をその事業年度開始の日前1年以内に開始したいずれかの事業年度(以下「還付所得事業年度」といいます。)に繰り戻して法人税額の還付を請求できるというものです。

ただし、この制度は、①清算中に終了する各事業年度の欠損金額、②解散等の事実が生じた場合の欠損金額および③中小企業者等の各事業年度において生じた欠損金額を除き、平成4年4月1日から令和4年3月31日までの間に終了する各事業年度において生じた欠損金額については適用が停止されています。

なお、上記①から③までの欠損金額のほかに、令和2年2月1日から令和4年1月31日までの間に終了する各事業年度において一定の法人に生じた欠損金額については、新型コロナ税特法の特例により、適用が認められます。

また、災害のあった日から同日以後1年を経過する日までの間に終了する各事業年度または災害のあった日から同日以後6か月を経過する日までの間に終了する中間期間において生じた災害損失欠損金額がある場合には、その事業年度または中間期間(災害欠損事業年度)開始の日前1年(青色申告である場合には、前2年)以内に開始したいずれかの事業年度(還付所得事業年度)の法人税額のうち災害損失欠損金額に対応する部分の金額について、還付を請求することができることとされています。

(注1) 災害とは、震災、風水害および火災、冷害、雪害、干害、落雷、噴火その他の自然現象の異変による災害および鉱害、火薬類の爆発その他の人為による異常な災害ならびに害虫、害獣その他の生物による異常な災害をいいます。

(注2) 災害損失欠損金額とは、災害欠損事業年度の欠損金額のうち、災害損失の額(災害により棚卸資産、固定資産または一定の繰延資産について生じた損失の額で、資産の滅失等により生じた損失の額、被害資産の原状回復のための費用等に係る損失の額および被害の拡大または発生の防止のための費用に係る損失の額(保険金、損害賠償金等により補てんされるものを除きます。)の合計額をいいます。)に達するまでの金額をいいます。

適用要件

次の要件をすべて満たさなければなりません。

1 青色申告法人の場合

(1) 還付所得事業年度から欠損事業年度の前事業年度までの各事業年度について連続して青色申告書である確定申告書を提出していること。

(2) 欠損事業年度の青色申告書である確定申告書をその提出期限までに提出していること。

(3) 上記(2)の確定申告書と同時(※)に欠損金の繰戻しによる還付請求書を提出すること。

(※) 新型コロナ税特法の規定により、令和2年2月1日以後に終了する各事業年度(清算中に終了する事業年度を除きます。)の上記(2)の確定申告書を令和2年7月1日前に提出している法人(下記「中小企業者等に係る特例」の中小企業者等を除きます。)のその事業年度の欠損金額についての還付請求書の提出期限は、令和2年7月31日となります。

2 災害損失欠損金を有する法人の場合

(1) 還付所得事業年度から欠損事業年度の前事業年度までの各事業年度について連続して確定申告書を提出していること。

(2) 欠損事業年度の確定申告書または仮決算による中間申告書を提出していること。

(3) 上記(2)の確定申告書または仮決算による中間申告書と同時に欠損金の繰戻しによる還付請求書を提出すること。

解散等の事実が生じた場合の特例

解散(適格合併による解散は除かれます。)、事業の全部の譲渡、会社更生法等の規定による更生手続の開始など一定の事実(以下「解散等の事実」といいます。)が生じた場合で、解散等の事実が生じた日前1年以内に終了した事業年度または解散等の事実が生じた日の属する事業年度において生じた欠損金額には、この制度の適用が認められます。

なお、この場合には次の点にご留意ください。

1 この特例により還付請求書を提出する場合の提出時期について、確定申告書と同時に提出しない場合であっても、解散等の事実が生じた日から1年以内は、提出可能です。

2 還付所得事業年度から欠損事業年度までの各事業年度について連続して青色申告書である確定申告書を提出していなければなりません。

認定事業再編事業者における設備廃棄等欠損金額または特定設備廃棄等欠損金額の適用除外

青色申告書を提出する法人で農業競争力強化支援法第19条第1項に規定する認定事業再編事業者(以下「認定事業再編事業者」といいます。)である法人の農業競争力強化支援法の施行の日(平成29年8月1日)から令和2年3月31日までの間に終了する事業年度において生じた一定の設備廃棄等欠損金額には、この制度の適用が認められます。

(注) 上記の設備廃棄等欠損金額の適用除外については令和2年度税制改正により廃止されていますが、認定事業再編事業者である法人(令和2年3月31日以前に農業競争力強化支援法第18条第1項の認定を受けたものに限ります。)の令和2年4月1日以後に終了する事業年度において生じた一定の特定設備廃棄等欠損金額についてはこの制度の適用が認められることとなっています。

中小企業者等に係る特例

中小企業者等の各事業年度において欠損金額が生じた場合には、この制度の適用が認められます。

なお、中小企業者等とは次の1から4の法人をいいます。

1 普通法人のうち、各事業年度終了の時において資本金の額もしくは出資金の額が1億円以下であるものまたは資本もしくは出資を有しないもので、各事業年度終了の時において次の(1)から(6)に掲げる法人に該当するものを除いたものです。

(1) 相互会社および外国相互会社

(2) 大法人(次のイからハに掲げる法人をいいます。以下同じです。)との間にその大法人による完全支配関係がある普通法人

イ 資本金の額または出資金の額が5億円以上の法人

ロ 相互会社および外国相互会社

ハ 受託法人

(3) 100パーセントグループ内の複数の大法人に発行済株式または出資の全部を直接または間接に保有されている法人(ロに掲げる法人を除きます。)

(4) 投資法人

(5) 特定目的会社

(6) 受託法人

2 公益法人等または協同組合等

3 法人税法以外の法律によって公益法人等とみなされる次の法人

認可地縁団体、管理組合法人、団地管理組合法人、法人である政党等、防災街区整備事業組合、特定非営利活動法人、マンション建替組合およびマンション敷地売却組合

4 人格のない社団等

新型コロナ税特法の特例

令和2年2月1日から令和4年1月31日までの間に終了する各事業年度において生じた欠損金額については、上記「中小企業者等に係る特例」の中小企業者等に加え、次の1から5に掲げる法人を除いた法人も、この制度の適用が認められます。

1 大規模法人(次の(1)から(3)に掲げる法人をいいます。以下同じです。)

(1) 資本金の額または出資金の額が10億円を超える法人

(2) 相互会社および外国相互会社

(3) 受託法人

2 大規模法人との間にその大規模法人による完全支配関係がある普通法人

3 100パーセントグループ内の複数の大規模法人に発行済株式または出資の全部を直接または間接に保有されている普通法人

4 投資法人

5 特定目的会社

対象者または対象物

・青色申告書を提出する法人

・災害損失欠損金を有する法人

計算方法・計算式

還付金額の計算は次のとおりです。

(算式)

還付金額の計算式

(注) 法人が還付金額の計算の基礎として還付請求書に記載した金額が限度となります。また、分母の金額が限度になります。

根拠法令等

法法66、80、81の31、144の13、法令154の3、156、206、法規36の4、61の8、措法66の12、68の97、令2改正前措法66の13、68の98、令2改正法附則91、105、措令1の2、39の24、令2改正前措令39の122、新型コロナ税特法7~9、附則4、5、新型コロナ税特令5、6、法基通17-2-1~17-2-8、連基通20-2-1~20-2-22

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