明治時代以降、政府は江戸時代の税制を改め新しい税制を確立させていきました。これにともない納税者の声とその対応は大きく変わりました。
 明治時代以降の納税者の声の特徴として、明治23年(1890)の大日本帝国議会開設にともない帝国議会への請願という形で納税者の要望が行われたことが挙げられ、請願の中には一部実現したものもありました。また、この後大正時代には税務相談所が全国にでき、納税者に開かれた税務行政が志向されており、大正12年(1923)に起きた関東大震災にも対応しました。
 なお、昭和17年(1942)に現在の税理士制度の前身である税務代理士制度が作られましたが、この背景にも納税者の声がありました。
 今回の展示では、明治時代以降の納税者の要望とその要望が実現したことについて時代を追って紹介し、わかりやすく説明します。

災害救済税制の沿革