[令和5年10月1日現在法令等]

対象税目

消費税

概要

消費税は、原則として、課税資産の譲渡等の対価の額が課税標準となります。例外として、対価を得ない取引に対して、対価を得て行う資産の譲渡とみなして課税される場合と一定の取引でその対価の額が時価に比べて著しく低い場合には、その時価を対価の額とみなして課税されます。

これには、個人事業者の自家消費と法人がその役員に対して行う資産の贈与および著しく低い金額による譲渡があります。

このコードでは、法人がその役員に対して行う資産の贈与などの取扱いについて説明します。

法人が資産をその役員に対して贈与した場合

法人が資産をその役員に対して贈与した場合は、その資産を贈与した時のその資産の価額、すなわち時価に相当する金額を課税標準として消費税が課税されます。ただし、棚卸資産を贈与した場合において、その棚卸資産の仕入価額以上の金額、かつ、通常他に販売する価額のおおむね50パーセントに相当する金額以上の金額を対価の額として確定申告したときはその取扱いが認められます。

法人が資産をその役員に対して低額譲渡した場合

法人が資産をその役員に対してその資産の価額に比べて著しく低い金額により譲渡した場合は、実際に役員から受領した金額ではなく、その資産を譲渡した時のその資産の価額、すなわち時価に相当する金額を課税標準として消費税が課税されます。

この場合の、その資産の価額に比べて著しく低い金額により譲渡した場合とは、その資産の時価のおおむね50パーセントに相当する金額に満たない金額により譲渡した場合をいいます。

なお、その譲渡した資産が棚卸資産である場合で、その棚卸資産の譲渡金額が、その資産の仕入金額以上の金額で、かつ、通常他に販売する価額のおおむね50パーセントに相当する金額以上の金額であるときは、著しく低い金額により譲渡した場合には該当しないものとして取り扱われます。

ただし、その資産の譲渡が、役員および使用人の全部について一律に、または勤続年数などに応じて合理的に定められた値引率に基づき行われた場合は、時価ではなく実際に役員から受領した金額により課税されます。

根拠法令等

消法4、28、消基通10-1-1、10-1-2、10-1-18

関連コード

お問い合わせ先

国税に関するご相談は、国税局電話相談センター等で行っていますので、税についての相談窓口をご覧になって、電話相談をご利用ください。