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出題のポイント
【第一問】−25点−
問1(4点)
- (1) 討議資料「財務会計の概念フレームワーク」(以下「討議資料」という。)第4章 財務諸表における認識と測定 から出題している。第4章本文第8項についての空欄補充問題であり、取得原価の定義を「討議資料」に関連付けて正確に理解しているか問うものである。記号による選択問題である。
- (2) 討議資料第4章 財務諸表における認識と測定 から出題している。第4章本文第11項についての空欄補充問題であり、市場価格の変動額、将来キャッシュフロー等の用語を「討議資料」に関連付けて正確に理解しているか問うものである。記号による選択問題である。
問2(11点)
- (1) 企業会計基準第18号「資産除去債務に関する会計基準」(以下「資産除去債務会計基準」という。)に関する出題である。第7項について空欄補充問題であり、財務諸表論の基礎的な用語を規定に関連付けて正確に書けるかを問うものである。
- (2) 「資産除去債務会計基準」第7項に規定する会計処理である資産負債の両建処理を理解していることを踏まえ、もうひとつの会計処理である引当金処理についての知識を問う問題である。とくに、その意義と問題点について理解を問うものである。本問は、資産除去債務の会計処理の考え方についての知識を記述によって確認する。「資産除去債務会計基準」結論の背景第32項から第34項に基づき出題している。
問3(10点)
- (1) 企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」(以下「収益認識会計基準」という。)に関する出題である。「収益認識会計基準」第16項について空欄補充問題であり、本会計基準の基本となる原則について基礎的な用語を規定に関連付けて正確に書けるかを求めている。
- (2) 「収益認識会計基準」第16項について空欄補充問題であり、本会計基準の基本となる原則について基礎的な用語を規定に関連付けて正確に理解しているかを、記号選択問題で出題している。
- (3) 「収益認識会計基準」第17項に基づき、ステップ(3)取引価格の算定に関連して「変動価格」について、基本的な知識を問うものである。
- (4) 「収益認識会計基準」第37項に基づき、「資産に対する支配」について問うものである。第37項及び第133項についての基本的な理解を求めている。
【第二問】−25点−
問1(13点)
企業会計基準第26号「退職給付に関する会計基準」から出題している。(1)は、設例を用いて退職給付費用等を計算する問題であり、退職給付会計に関する基本的な会計処理について正確に理解しているかを問うものである。(2)は、年金資産に関する会計処理の理由を問うものである。(3)は、過去勤務費用に関する会計処理の理由を問うものである。いずれの問題も「退職給付に関する会計基準」に関する知識を問う基本的な内容となっている。
問2(12点)
ソフトウェア会計に関する問題である。(1)は、設例を用いてソフトウェア開発等に関する費用等を計算する問題であり、ソフトウェア会計に関する基本的な会計処理について正確に理解しているかを問うものである。(2)は、「研究開発費等に係る会計基準」四‐3についての空所補充問題であり、自社利用のソフトウェアに関する会計処理について正確に理解しているかを問うものである。(3)は、市場販売目的のソフトウェアの会計処理について、その背後にある考えを理解しているかについて問うものである。
【第三問】−50点−
決算整理前残高試算表に対して適切な決算整理仕訳を反映させ、貸借対照表、損益計算書の科目及び数字を適切に表示すること、また、株主資本等変動計算書での一部数字の穴埋めをすることを要求した問題である。
決算整理仕訳については、税理士試験としては基本的な分野が多くカバーされている。具体的には以下の通り。
- (1) 現金及び預金について、基本的な組替事項に関する理解を問う。
- (2) 売上債権について、「金融商品に関する会計基準」における債権区分の考え方と貸倒引当金の会計処理に関する理解を問う。
- (3) 有価証券について、「金融商品に関する会計基準」における有価証券の評価方法等に関する理解を問う。
- (4) 自己株式について、「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準」における自己株式の取得と処分の会計処理に関する理解を問う。
- (5) 棚卸資産について、「棚卸資産の評価に関する会計基準」における棚卸資産の評価基準及び評価方法に関する理解を問う。
- (6) 有形固定資産について、減価償却計算、売却取引、リース取引を含む会計処理に関する理解を問う。
- (7) 借入金について、経過勘定の処理、貸借対照表の表示に関する処理を問う。
- (8) 社債について償却原価法に関する処理を問う。
- (9) 従業員賞与について、賞与引当金及び(決算賞与に係る)未払金の会計処理に関する理解を問う。
- (10) 役員賞与について、役員賞与引当金に係る会計処理に関する理解を問う。
- (11) 退職給付会計について、「退職給付に関する会計基準」に関する理解を問う。
- (12) 剰余金の処分、増資に係る取引についての会計処理に関する理解を問う。
- (13) 諸税金について納付税額等の会計処理に関する理解を問う。
- (14) 税効果会計について、「税効果会計に係る会計基準」における繰延税金資産及び繰延税金負債等の会計処理と表示に関する理解を問う。
また、株主資本等変動計算書について、期中の株主資本等の動きに係る表示についての理解を問うものである。