出題のポイント

【第一問】−25点−

問1(7点)

  1. (1) 本問は、財務報告の目的の基本となる意思決定有用性を支える質的特性についての基礎的な知識及び理解を問う問題である。
  2. (2) 本問は、投資家による企業成果の予測と企業価値の評価、企業の財務状況の開示についての基礎的な知識及び理解を問う問題である。
  3. (3) 本問は、財務諸表の構成要素の基本となる用語についての基礎的な知識及び理解を問う問題である。

問2(18点)

  1. (1) 本問は、減損の兆候についての基礎的な知識及び理解を問う問題である。
  2. (2) 本問Aは、減損会計基準が導入された理由についての基礎的な知識及び理解を、臨時償却との比較で問う問題である。本問Bは、減損損失の測定について基礎的な知識及び理解を問う問題である。
  3. (3) 本問は、連結の見地から資産のグルーピングについての基礎的な知識及び理解を問う問題である。

【第二問】−25点−

問1(13点)

 本問は自己株式と新株予約権の基本を問う問題である。  (1)は、自己株式について、資産とみなす考え方と株主資本の控除項目みなす考え方という2つの異なる考え方を示した上で、前者の考え方をとった場合の取得原価を問う問題である。(2)は、企業会計基準第1号が(1)の後者の考え方を採用している理由を問う問題である。(3)では、新株予約権の貸借対照表における表示方法および係る表示方法採用の理由が問われている。そして(4)では、新株予約権の行使に伴い自己株式を処分した場合における株主資本の増加額が問われている。

問2(12点)

 本問は会計上の見積りの変更の処理に関する問題である。
 (1)では、会計上の見積りの変更の処理について、理論上あり得る3通りの処理を穴埋め形式で問う問題である。(2)は、企業会計基準第24号が3つのうちプロスペクティブ方式を採用している理由を問う問題である。(3)は、当初の見積りが合理的とみなされる場合と合理的とはみなされない場合における処理の違いを問う問題である。

【第三問】−50点−

 本問は、会社法及び会社計算規則に基づく計算書類等の基本的な理解度を広範囲に問う問題である。資料を正確かつ横断的に読み取って、貸借対照表及び損益計算書を適切に作成することができるかについて問うている。

  1. (1) 現金及び預金について、現金及び預金の範囲と基本的な組替え事項に関する理解を問う。
  2. (2) 金銭債権について、「金融商品に関する会計基準」における債権区分の考え方と貸倒引当金の会計処理に関する理解を問う。
  3. (3) 有価証券について、「金融商品に関する会計基準」における有価証券の評価方法等に関する理解を問う。
  4. (4) 株式交換について、「企業結合に関する会計基準」における株式交換の会計処理に関する理解を問う。
  5. (5) 棚卸資産について、「棚卸資産の評価に関する会計基準」における棚卸資産の評価基準及び評価方法に関する理解を問う。
  6. (6) ソフトウェアについて、「研究開発費等に係る会計基準」におけるソフトウェアの会計処理に関する理解を問う。
  7. (7) 借入金及び社債について、「金融商品に関する会計基準」における借入金及び複合金融商品の会計処理に関する理解を問う。
  8. (8) 従業員賞与について、その処理と表示に関する理解を問う。
  9. (9) 役員賞与について、「役員賞与に関する会計基準」における役員賞与の会計処理に関する理解を問う。
  1. (10) 退職給付会計について、「退職給付に関する会計基準」における引当金の処理に関する理解を問う。
  2. (11) 剰余金の処分及び配当について、会社法における会計処理に関する理解を問う。
  3. (12) 諸税金の処理について、納付税額の処理方法の理解を問う。
  4. (13) 税効果会計について、「税効果会計に係る会計基準」における繰延税金資産・負債の会計処理と開示に関する理解を問う。
  5. (14) 附属明細書について、「販売費及び一般管理費」についての開示に関する理解を問う。
  6. (15) 会計上の変更及び過去の誤謬の訂正について、「会計方針の開示、会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」における会計処理及び開示に関する理解を問う。
  7. (16) 会社法及び会社計算規則に定める貸借対照表及び損益計算書の区分、項目及び名称に関する理解を問う。