問1
本問は、収益認識の基本となる原則について、約束した財又はサービスの顧客への移転による履行義務の充足、資産に対する支配の移転の獲得、資産からの便益の意義等に関する基礎的な知識及び理解を問う問題である。
問2
本問は、収益認識における5つのステップについて、その順序及び各ステップの内容の理解を問うとともに、顧客との契約について、その定義や充足すべき要件、契約における経済的実質に関する基礎的な知識及び理解を問う問題である。
問3
本問は、資産に対する支配が顧客に一定の期間にわたり移転するケースについて、一定の期間にわたる履行義務の充足とそれに伴う収益認識に関する基礎的な知識と、履行義務の充足に係る進捗度に関する理解を問うとともに、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができない場合に適用される原価回収基準の問題点についての見解を問う問題である。
問1
本問は、有形固定資産の減価償却の基本思考を問う問題である。そのために総合償却に注目し、この方法の特徴を問うている。
(1)は、企業会計原則及び連続意見書における減価償却の基礎的知識を穴埋め形式で問う問題である。
(2)は、総合償却の2類型を理解しているか、選択肢を用いて問うている。
(3)は、具体的な総合償却の処理を問う問題であるが、その際に、処理方法として法人税法基本通達によるものではなく、総合償却本来の考え方に基づく、各個別資産の残存価額を求めないものを対象とした。これにより、企業会計原則のいう「取得原価の期間配分」という減価償却の機能が徹底されることの理解を問うている。
問2
本問は、資産除去債務を伴う有形固定資産に関する問題である。
(1)は、計算により、資産除去債務及びそれを伴う有形固定資産に係る処理の基礎を問う問題である。
(2)は、我が国基準の特徴である利息費用の損益計算書における取扱いを、その理由とともに問う問題である。
(3)は、関連して発生する諸項目のキャッシュ・フロー計算書における処理を問う問題である。
いずれの問題も「資産除去債務に関する会計基準」及びキャッシュ・フロー計算書の構造に関する基本的知識並びに損益とキャッシュ・フローとの違いを区別できる判断力があれば答えられる基本的な内容になっている。
本問は、会社法及び会社計算規則に基づく計算書類等の基本的な理解度を広範囲に問う問題である。資料を正確かつ横断的に読み取って、貸借対照表及び損益計算書を適切に作成できるかを問うている。