酒類は国民の生活に豊かさと潤いを与えるものであり、その伝統と文化は国民の生活に深く浸透しています。その一方で、不適切な飲酒はアルコール健康障害の原因となります。そして、アルコール健康障害は、本人の健康の問題であるだけでなく、その家族に深刻な影響を与えたり重大な社会問題を生じさせたりするおそれがあります。
このため、アルコール健康障害対策を総合的かつ計画的に推進して、アルコール健康障害の発生、進行及び再発の防止を図り、あわせてアルコール健康障害を有する者等に対する支援の充実を図り、もって国民の健康を保護し、安心して暮らすことのできる社会の実現に寄与することを目的として、平成25年にアルコール健康障害対策基本法が制定され、翌年6月1日に施行されました。
アルコール健康障害対策基本法において、政府は、アルコール健康障害対策の総合的かつ計画的な推進を図るため、アルコール健康障害対策の推進に関する基本的な計画「アルコール健康障害対策推進基本計画」を策定することとされています。
現在は、令和3年3月に策定された「第2期アルコール健康障害対策推進基本計画」に基づき、各種施策に取り組んでいます。
第2期計画(厚生労働省ホームページ)
酒類は致酔性・習慣性という特殊性をもつ製品であり、その製造・販売に当たってはその特殊性に十分配慮をする必要があります。
アルコール健康障害対策基本法第6条においては、「事業者の責務」として、「酒類の製造又は販売(飲用に供することを含む。)を行う事業者は、国及び地方公共団体が実施するアルコール健康障害対策に協力するとともに、その事業活動を行うに当たって、アルコール健康障害(注)の発生、進行及び再発の防止に配慮するよう努める」こととされています。
(注)アルコール依存症その他の多量の飲酒、20歳未満の者の飲酒、妊婦の飲酒等の不適切な飲酒の影響による心身の健康障害をいいます。
例えば、酒類の広告については、20歳未満の者や妊産婦の飲酒に繋がるような場所(媒体)での広告や広告表現、一気飲みを助長するような広告表現等は行わないなど、酒類の特殊性を踏まえた配慮を行う必要があります。
なお、酒類の製造及び販売を行う事業者団体で組織する「飲酒に関する連絡協議会」(注)では、「酒類の広告・宣伝及び酒類容器の表示に関する自主基準」を制定し、不適切な飲酒の誘引の防止に取り組んでいます。
酒類の広告・宣伝及び酒類容器の表示に関する自主基準(PDF/383KB)
(注)飲酒に関する連絡協議会メンバー
日本酒造組合中央会、日本蒸留酒酒造組合、ビール酒造組合、日本洋酒酒造組合、全国卸売酒販組合中央会、全国小売酒販組合中央会、日本ワイナリー協会、日本洋酒輸入協会、全国地ビール醸造者協議会
国民の間に広くアルコール関連問題に関する関心と理解を深めるため、毎年11月10日から16日までを「アルコール関連問題啓発週間」と定めています。