(別紙)

※ 下線部は、重要基準として定めた事項です。

平成元年11月22日
国税庁告示第8号

改正 平成9年2月国税庁告示第2号
改正 平成15年10月国税庁告示第10号
改正 平成18年4月国税庁告示第9号
改正 平成27年9月国税庁告示第13号
改正 平成29年3月国税庁告示第4号
改正 令和元年6月国税庁告示第4号

(特定名称の清酒の表示)

1 次の表の左欄に掲げる清酒の特定名称は、当該清酒がそれぞれ同表の右欄に掲げる製法品質の要件に該当するものであるとき、当該清酒の容器又は包装に表示できるものとする。

特定名称 製法品質の要件
吟醸酒  精米歩合60%以下の白米、米こうじ及び水、又はこれらと醸造アルコールを原料とし、吟味して製造した清酒で、固有の香味及び色沢が良好なもの
純米酒  白米、米こうじ及び水を原料として製造した清酒で、香味及び色沢が良好なもの
本醸造酒  精米歩合70%以下の白米、米こうじ、醸造アルコール及び水を原料として製造した清酒で、香味及び色沢が良好なもの

本表の適用に関する通則

(1) 精米歩合とは、白米(玄米からぬか、胚芽等の表層部を取り去った状態の米をいい、米こうじの製造に使用する白米(以下「こうじ米」という。)を含む。以下同じ。)のその玄米に対する重量の割合をいうものとする。

(2) 白米とは、農産物検査法(昭和26年法律第144号)により、3等以上に格付けされた玄米又はこれに相当する玄米を精米したものをいうものとする。

(3) 米こうじとは、白米にこうじ菌を繁殖させたもので、白米のでんぷんを糖化させることができるものをいい、特定名称の清酒は、こうじ米の使用割合(白米の重量に対するこうじ米の重量の割合をいう。以下同じ。)が、15%以上のものに限るものとする。

(4) 醸造アルコールとは、でん粉質物又は含糖質物を原料として発酵させて蒸留したアルコールをいうものとする。

(5) 醸造アルコールを原料の一部としたものについては、当該アルコールの重量(アルコール分95度換算の重量による。)が、白米の重量の10%を超えないものに限るものとする。

(6) 精米歩合、こうじ米の使用割合及び醸造アルコールの白米に対する重量の割合が基準に適合しているかどうかは、1%未満の端数を切り捨てた数値により判定するものとする。

(7) 特定名称の清酒は、酒税法第43条第3項((みなし製造))の規定の適用を受けたものを除くものとする。

(8) 香味及び色沢が良好なものとは、異味異臭がなく清酒固有の香味及び色沢を有するものをいうものとする。

2 前項に掲げる特定名称の清酒の表示は、当該特定名称によることとし、これと類似する用語又は特定名称に併せて「極上」、「優良」、「高級」等の品質が優れている印象を与える用語は用いないものとする。ただし、次の各号に掲げる場合については、それぞれ当該各号に掲げるところによることとして差し支えない。

(1) 吟醸酒のうち、米、米こうじ及び水のみを原料として製造したものに「純米」の用語を併せて用いること。

(2) 吟醸酒のうち、精米歩合50%以下の白米を原料として製造し、固有の香味及び色沢が特に良好なものに「大吟醸酒」の名称を用いること。

(3) 純米酒又は本醸造酒のうち、香味及び色沢が特に良好であり、かつ、その旨を使用原材料、製造方法その他の客観的事項をもって当該清酒の容器又は包装に説明表示するもの(精米歩合をもって説明表示する場合は、精米歩合が60%以下の場合に限る。)に「特別純米酒」又は「特別本醸造酒」の名称を用いること。

(記載事項の表示)

3 次の各号に掲げる事項は、それぞれ当該各号に掲げるところにより、清酒の容器又は包装に表示するものとする。

(1) 原材料名
 当該清酒の製造に使用した原材料名(水を除く。)を、酒税法に規定する原材料名をもって次の方法で表示する。ただし、同法施行令に規定する原材料にあっては、一般に慣熟した呼称又は包括的な呼称によることとして差し支えない。
 この場合において、特定名称を表示する清酒については、原材料名の表示の近接する場所に精米歩合を併せて表示すること。
 原材料名 米、米こうじ、(以下、使用した原材料を使用量の多い順に記載する。)

(2) 製造時期
 当該清酒を販売する目的をもって容器に充てんし密封した時期を、次のいずれかの方法で表示する。ただし、第5項に掲げる貯蔵年数を表示するものにあっては、製造時期に代えて製造場から移出した時期を表示すること、また、保税地域から引き取る清酒(酒税法第28条の3第1項((未納税引取))の規定の適用を受け、未納税で引き取るものを除く。以下同じ。)で、製造時期が不明なものにあっては、製造時期に代えて輸入年月(関税法(昭和29年法律第61号)第67条((輸出又は輸入の許可))に規定する輸入許可書に記載されている年月をいう。)を「輸入年月」の文字の後に表示することとして差し支えない。

 製造年月 令和元年5月

 製造年月 1.5

 製造年月 2019.5

 製造年月 19.5

(3) 保存又は飲用上の注意事項
 製成後一切加熱処理をしないで製造場から移出する清酒には、保存若しくは飲用上の注意事項を表示する。

(4) 原産国名
 保税地域から引き取る清酒(当該引取り後、詰め替えて販売するものを含む。)には、当該清酒の原産国名を関税法施行令(昭和29年政令第150号)第59条第1項に規定する輸入申告書に記載する原産地名をもって表示する。
 この場合において、原産国名に続けて当該清酒の生産地名を表示することとしても差し支えない。

(5) 外国産清酒を使用したものの表示
 国内において、国内産清酒と外国産清酒の両方を使用して製造した清酒については、外国産清酒の原産国名及び使用割合を表示する。なお、使用割合は、10%の幅をもって表示することとして差し支えない。

4 前項の規定により表示すべき事項は、当該清酒の容器又は包装の見やすい所に明瞭に表示するものとし、表示に使用する文字は、8ポイント(日本産業規格28305(1962)に規定するポイントをいう。以下同じ。)の活字以上の大きさの統一のとれた日本文字とする。ただし、容量200ミリリットル以下の容器にあっては、6ポイントの活字以上の大きさとして差し支えない。

(任意記載事項の表示)

5 次の各号に掲げる事項を清酒の容器又は包装に表示する場合は、それぞれ当該各号に掲げるところにより行うものとする。

(1) 原料米の品種名
 原料米の品種名は、当該原料米の使用割合(当該清酒の製造に使用した原料米の総使用量に占める割合をいう。以下同じ。)が50%を超える場合(複数の原料米の品種名を表示するときは、当該複数の原料米の合計の使用割合が50%を超える場合)に表示できるものとし、表示にあたっては、当該原料米の使用割合を併せて表示するものとする。

(2) 清酒の産地名
 清酒の産地名は、当該清酒の全部が当該産地で醸造(加水調整をする行為を含む。)されたものである場合に表示できるものとする。

(3) 貯蔵年数
 貯蔵年数(清酒を貯蔵容器に貯蔵した日の翌日からその貯蔵を終了した日までの年数をいう。)は、1年未満の端数を切り捨てた年数により表示するものとし、貯蔵年数の異なるものを混和した清酒である場合は、当該年数の最も短い清酒の年数をもって表示するものとする。

(4) 原酒
 原酒の用語は、製成後、加水調整(アルコール分1%未満の範囲内の加水調整を除く。)をしない清酒である場合に表示できるものとする。

(5) 生酒
 生酒の用語は、製成後、一切加熱処理をしない清酒である場合に表示できるものとする。

(6) 生貯蔵酒
 生貯蔵酒の用語は、製成後、加熱処理をしないで貯蔵し、製造場から移出する際に加熱処理した清酒である場合に表示できるものとする。

(7) 生一本
 生一本の用語は、単一の製造場のみで醸造した純米酒である場合に表示できるものとする。

(8) 樽酒
樽酒の用語は、木製の樽で貯蔵し、木香のついた清酒(びんその他の容器に詰め替えたものを含む。)である場合に表示できるものとする。

(9) 「極上」、「優良」、「高級」等品質が優れている印象を与える用語
 「極上」、「優良」、「高級」等品質が優れている印象を与える用語は、同一の種別又は銘柄の清酒が複数ある場合において、香味及び色沢が特に良好であり、かつ、その旨を使用原材料、製造方法その他の客観的事項をもって説明できる清酒である場合に表示できるものとする。
 なお、「特別」の用語は、「特別純米酒」及び「特別本醸造酒」に限定して使用することができるものとする。

(10) 受賞の記述
 受賞の記述は、公的機関(品質審査の実施方法が公開され、当該品質審査を毎年又は一定期間毎に継続して実施することとしている機関に限る。)から付与された賞である場合に、当該受賞した清酒と同一の貯蔵容器に収容されていた清酒について表示できるものとし、表示に当たっては、授賞機関及び受賞年を併せて表示するものとする。

(表示禁止事項)

6 次の各号に掲げる事項は、これを清酒の容器又は包装に表示してはならないものとする。 ただし、第3号に掲げる事項については、当該事項の表示の近接する場所に、第4項に規定するポイントの活字以上の大きさで、特定名称の清酒に該当しないことが明確に分かる説明表示がされている場合には、表示することとして差し支えない。

(1) 清酒の製法、品質等が業界において「最高」、「第一」、「代表」等最上級を意味する用語

(2) 官公庁御用達又はこれに類似する用語

(3) 特定名称酒以外の清酒について特定名称に類似する用語

※ 下線部は、重要基準として定めた事項です。

平成27年10月30日
国税庁告示第18号

改正 平成29年3月国税庁告示第5号
改正 令和元年6月国税庁告示第5号

(定義)

1 次の各号に掲げる用語の定義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 「国内製造ワイン」とは、酒税法第3条第13号に規定する果実酒及び同条第14号に規定する甘味果実酒(以下「果実酒等」という。)のうち、国内で製造(同一の酒類の品目の果実酒等との混和を含む。以下同じ。)したもの(輸入ワインを除く。)をいう。

(2) 「原材料」とは、酒税法第3条第13号及び第14号に掲げる原料並びに混和した果実酒等をいう。

(3) 「日本ワイン」とは、国内製造ワインのうち、酒税法第3条第13号に掲げる果実酒(原料として水を使用したものを除く。)(同号ニに掲げる果実酒にあっては、別表に掲げる製法により製造したものに限る。)で、原料の果実として国内で収穫されたぶどうのみを使用したものをいう。

(4) 「輸入ワイン」とは、保税地域(関税法(昭和29年法律第61号)第29条に規定する保税地域をいう。)から引き取る果実酒等(当該引取り後、詰め替えて販売するものを含む。)をいう。

(記載事項の表示)

2 次の各号に掲げる事項は、それぞれ当該各号に掲げるところにより、果実酒等の容器又は包装に表示するものとする。

(1) 日本ワイン

日本ワインには、「日本ワイン」と表示する。

(2) 原材料名

国内製造ワインには、次に掲げる原材料を使用量の多い順にそれぞれ次に掲げるところにより表示する。

 果実

果実(濃縮果汁を除く。以下この項において同じ。)の名称を表示する。

なお、三種類以上の果実を使用した場合は、使用量が上位三位以下の果実の名称を「その他果実」と表示することができる。

ロ 濃縮果汁

濃縮果汁を希釈したものは「濃縮還元○○果汁」と、濃縮果汁を希釈していないものは「濃縮○○果汁」と表示する。この場合において、「○○」については、果実の名称を記載するものとする。

なお、三種類以上の果実の濃縮果汁を使用した場合は、使用量が上位三位以下の果実の濃縮果汁の名称を「濃縮還元その他果汁」又は「濃縮その他果汁」と表示することができる。

ハ 輸入ワイン

「輸入ワイン」と表示する。

ニ 国内製造ワイン

使用した国内製造ワインの原材料を、原材料とみなしてイからハまでの規定により 表示する。

(3) 原材料の原産地名

国内製造ワインには、前号イ及びロに掲げる原材料(同号ニの規定により同号イ及びロの原材料を表示する場合を含む。)の原産地名を「日本産」又は「外国産」と表示する。ただし、日本産の表示に代えて都道府県名その他の地名を、外国産の表示に代えて原産国名(関税法施行令(昭和29年政令第150号)第59条第1項に規定する輸入申告書に記載する原産地名をいう。以下同じ。)をそれぞれ表示することができる。

なお、同号ハの原材料(同号ニの規定により同号ハの原材料を表示する場合を含む。)として使用した輸入ワインの表示には、その原産国名を併せて表示することができる。

(4) 原産国名

輸入ワインには、当該輸入ワインの原産国名を表示する。

(特定の原材料を使用した旨の表示)

3 国内製造ワイン(原料の果実としてぶどう以外の果実を使用したものを除く。第5項から第7項までにおいて同じ。)には、前項のほか、次の各号に掲げる表示をその容器又は包装の主たる商標(商標法(昭和34年法律第127号)第2条第1項に規定する商標をいう。以下同じ。)を表示する側に行うものとする。

(1) 原材料に濃縮果汁を使用したもの(原料として水を使用したものに限る。)については、「濃縮果汁使用」など、濃縮果汁を使用したことが分かる表示

(2) 原材料に輸入ワインを使用したものについては、「輸入ワイン使用」など、輸入ワインを使用したことが分かる表示

(ぶどう以外の果実を使用した旨の表示)

4 原料の果実としてぶどう以外の果実を使用した国内製造ワインには、第2項のほか、その果実を使用したことが分かる表示をその容器又は包装の主たる商標を表示する側に行うものとする。

(地名の表示)

5 国内製造ワインに地名を表示する場合は、第2項第3号の規定による表示のほか、日本ワインに限り、次の各号に掲げる地名のみをその容器又は包装に表示できるものとする。

(1) 原料として使用したぶどうのうち、同一の収穫地で収穫されたものを85パーセント以上使用した場合の当該収穫地を含む地名(表示する地名が示す範囲に醸造地がない場合には、「○○産ぶどう使用」など、ぶどうの収穫地を含む地名であることが分かる方法により表示するものとする。この場合において、「○○」については、当該ぶどうの収穫地を含む地名を記載するものとする。)

(2) 醸造地を含む地名(醸造地を含む地名であることが分かる方法により表示を行うとともに、別途、ぶどうの収穫地を含む地名ではないことが分かる表示を行うものとする。)

(ぶどうの品種名の表示)

6 国内製造ワインの原料として使用したぶどうの品種名については、次の各号に掲げるものであって、表示するぶどうの品種の使用量の合計が85パーセント以上を占める場合に限り、当該ぶどうの品種名をその容器又は包装に表示できるものとする。この場合において、第8項第1号に規定する別記様式以外への表示は、日本ワインに限り、表示できるものとする。

(1) 使用量の最も多いぶどうの品種名

(2) 使用量の多い上位二品種のぶどうの品種名(使用量の多い順に表示するものとする。)

(3) 使用量の多い上位三品種以上のぶどうの品種名(それぞれに使用量の割合を併記し、かつ、使用量の多い順に表示するものとする。)

(ぶどうの収穫年の表示)

7 国内製造ワインの原料として使用したぶどうの収穫年については、表示する収穫年に収穫したぶどうの使用量が85パーセント以上を占める日本ワインに限り、その容器又は包装に表示できるものとする。

(表示の方式等)

8 第2項の規定により表示する事項及び法第86条の5の規定に基づき表示する酒類の品目、酒類製造業者の氏名又は名称、製造場の所在地、内容量、アルコール分等については、次に定めるところにより表示する。

(1) 表示の方式

別記様式により表示する。ただし、別記様式による表示と同等程度に分かりやすく一括して表示することとして差し支えない。

(2) 表示に使用する文字

表示(酒類の品目の表示を除く。)に使用する文字は、8ポイント(日本産業規格Z8305(1962)に規定するポイントをいう。以下同じ。)の活字以上の大きさの統一のとれた日本文字とする。ただし、容量200ミリリットル以下の容器にあっては、6ポイントの活字以上の大きさとして差し支えない。

9 第3項の規定による表示に使用する文字は、10.5ポイントの活字以上の大きさの統一のとれた日本文字とする。ただし、容量360ミリリットル以下の容器にあっては、7.5ポイントの活字以上の大きさとして差し支えない。

別記様式(第8項関係)

日本ワイン

品目

原材料名(原材料の原産地名)

製造者

内容量

アルコール分

原産国名

備考

1 日本ワインに該当する場合は、「日本ワイン」と表示する。

2 発泡性を有する果実酒等(アルコール分が10度未満のものに限る。)である場合は、酒類の品目に続けて発泡性を有する旨及び税率の適用区分を表す事項を表示する。なお、酒類の品目は、容器又は包装の主たる商標を表示する側に表示した場合には省略することができる。

3 原材料の原産地名は、原材料名の次に括弧を付して表示する。

4 酒類製造業者の氏名又は名称及び製造場の所在地等は、「製造者」等として表示する。なお、その記載に当たっては、食品表示法(平成25年法律第70号)の規定に従うものとする。

5 内容量は、酒類の品目とともに主たる商標を表示する側に表示した場合には省略することができる。

6 この様式は、縦書きとすることができる。

7 この様式に掲げる表示のほか、食品表示法その他法令により表示すべき事項及び消費者の選択に資する適切な表示事項を枠内に表示することができる。

8 この様式の枠を表示することが困難な場合には、枠を省略することができる。

9 「日本ワイン」の表示に続き表示する項目は、任意の順に表示することができる。

附 則

この告示の規定は、この告示の適用の日前に果実酒等を容器の容量分充てんした容器に対する表示又は当該容器の包装に対する表示については、適用しない。

別表(第1項第3号関係)

1 他の容器に移し替えることなく移出することを予定した容器内で発酵させた果実酒について、発酵後、当該容器にブランデー、糖類、香味料(国内で収穫されたぶどうの果汁又は当該ぶどうの濃縮果汁に限る。)又は日本ワインを加える製法

2 酒税法第3条第13号イからハまでに掲げる果実酒に、香味料(国内で収穫されたぶどうの果汁又は当該ぶどうの濃縮果汁に限る。)を加える製法(当該加える香味料に含有される糖類の重量が当該香味料を加えた後の果実酒の重量の100分の10を超えないものに限る。)

3 酒税法第3条第13号イからハまでに掲げる果実酒に糖類を加える製法

※ 下線部は、重要基準として定めた事項です。

平成12年12月26日
国税庁告示第7号

改正 平成14年12月国税庁告示第11号
改正 平成16年2月国税庁告示第4号
改正 平成18年4月国税庁告示第9号
改正 平成20年6月国税庁告示第18号
改正 平成20年7月国税庁告示第22号
改正 平成24年7月国税庁告示第7号
改正 平成27年10月国税庁告示第20号
改正 令和元年6月国税庁告示第7号

(有機農畜産物加工酒類における有機等の表示)

1有機農畜産物加工酒類(次項に規定する有機農畜産物加工酒類の製造方法等の基準を満たす酒類をいう。以下同じ。)は、当該酒類の容器又は包装に、「有機又はオーガニック」(以下「有機等」という。)の表示をすることができるものとする。
 この場合において、有機等の表示に使用する文字は、日本文字とし、明瞭に判読できる書体とすること。

(有機農畜産物加工酒類の製造方法等の基準)

2 有機農畜産物加工酒類の製造方法及び品目(酒税法(昭和28年法律第6号)に規定する酒類の品目をいう。以下同じ。)の表示方法の基準は、次の各号に掲げるとおりとする。

  1. (1)原材料(加工助剤を含む。)は、次に掲げるものに限り使用することができる。ただし、ハ又はホに掲げるものについては使用する原材料と同一の種類の有機農産物、有機畜産物又は有機加工食品の、ヘに掲げるものについては使用する原材料と同一の品目の有機農畜産物加工酒類の入手が困難な場合に限る。
    • 以下のうち、その容器、包装又は送り状に格付の表示(日本農林規格(日本農林規格等に関する法律(昭和25年法律第175号)第2条第2項《定義等》に規定する日本農林規格をいう。)により格付したことを示す特別な表示をいう。)が付されているもの。ただし、その有機農畜産物加工酒類を製造する者により生産され、同法第10条《格付》又は第30条《格付》の規定により格付されたものにあってはこの限りでない。
      • (イ) 有機農産物(有機農産物の日本農林規格(平成17年農林水産省告示第1605号)第3条《定義》に規定する有機農産物をいう。)
      • (ロ) 有機加工食品(有機加工食品の日本農林規格(平成17年農林水産省告示第1606号)第3条《定義》に規定する有機加工食品をいう。)
      • (ハ) 有機畜産物(有機畜産物の日本農林規格(平成17年農林水産省告示第1608号)第3条《定義》に規定する有機畜産物をいう。)
    • 有機農畜産物加工酒類(当該酒類を製造する者が製造した酒類で第1号から第3号の規定に該当するもの及び当該酒類の製造場に移入し、又は引き取った酒類(酒税法第28条第1項《未納税移出》又は第28条の3第1項《未納税引取》の規定の適用を受けた酒類をいう。)で第1号から第3号の規定に該当することについての証明があるものを含む。)
    • イ以外の農畜産物。ただし、以下のものを除く。
      • (イ) 原材料として使用した有機農産物及び有機畜産物と同一の種類の農畜産物
      • (ロ) 放射線照射が行われたもの
      • (ハ) 組換えDNA技術(酵素等を用いた切断及び再結合の操作によって、DNAをつなぎ合わせた組換えDNA分子を作製し、それを生細胞に移入し、かつ、増殖させる技術をいう。以下同じ。)を用いて生産されたもの
    • 水産物(放射線照射が行われたもの及び組換えDNA技術を用いて生産されたものを除く。)
    • ハ又はニの加工品(原材料として使用した有機加工食品と同一の種類の加工食品、放射線照射が行われたもの及び組換えDNA技術を用いて生産されたものを除く。)
    • ロ以外の酒類。ただし、以下のものを除く。
      • (イ) 原材料として使用した有機農畜産物加工酒類と同一の品目の酒類
      • (ロ) 放射線照射が行われたもの
      • (ハ) 組換えDNA技術を用いて生産されたもの
    • 別表1の食品添加物(組換えDNA技術を用いて製造されたものを除く。以下同じ。)
  2. (2)原材料の使用割合は、次のとおりとする。
    • 原材料(水及び加工助剤を除く。)の重量に占める有機農産物、有機畜産物、有機加工食品、有機農畜産物加工酒類及び別表1の食品添加物のうち有機加工食品として格付けされた一般飲食物添加物(一般に食品として飲食に供されている物であって添加物として使用されるものをいう。)(以下「有機農畜産物等」という。)の重量の割合(以下「有機農畜産物等の使用割合」という。)が95%以上であること。
  3. (3)製造その他の工程に係る管理は、次のとおりとする。
    • 製造は、物理的又は生物の機能を利用した方法(組換えDNA技術を用いて生産された生物を利用した方法を除く。以下同じ。)によることとし、食品添加物を使用する場合は、必要最小限度とすること。
    • 原材料として使用される有機農畜産物等は、有機農畜産物等以外の農畜産物、農畜産物の加工食品及び酒類(以下「農畜産物等」という。)が混入しないように管理を行うこと。
    • 有害動植物の防除は、物理的又は生物の機能を利用した方法によること。ただし、物理的又は生物の機能を利用した方法のみによっては効果が不十分な場合には、別表2の薬剤に限り使用することができる。この場合においては、原材料及び製品への混入を防止すること。
    • ハの方法のみによっては有害動植物の防除の効果が不十分な場合には、有機農畜産物加工酒類を製造し、又は保管していない期間に限り、別表2に掲げられていない薬剤を使用することができる。この場合においては、有機農畜産物加工酒類の製造開始前に、これらの薬剤を除去すること。
    • 有害動植物の防除、酒類の保存又は衛生の目的での放射線照射を行わないこと。
    • 製造された有機農畜産物加工酒類が洗浄剤、消毒剤その他の資材により汚染されないように管理を行うこと。
  4. (4)品目の表示は、次のとおりとする。
    • 品目の前若しくは後又は近接する場所に「(有機農畜産物加工酒類)」又は「(有機農産物加工酒類)」(有機畜産物を原材料として使用していないものに限る。)と表示されていること。
    • ロ 「(有機農畜産物加工酒類)」又は「(有機農産物加工酒類)」の表示に用いている文字の書体及び大きさは、品目の表示に用いている文字と同じであること。

(有機農畜産物加工酒類の名称等の表示)

3有機農畜産物加工酒類の名称の表示、原材料に使用した有機農畜産物等の名称の表示及び有機農畜産物等を原材料に使用していることの表示(以下「有機農畜産物等の使用表示」という。)をする場合は、次の各号に掲げるところにより行うものとする。

  • (1)有機農畜産物加工酒類の名称の表示は、「有機○○加工酒類」、「有機○○使用酒類」等、有機農畜産物加工酒類であることを表す事項を記載すること。
  • この場合において、「○○」については農畜産物等の一般的な名称を記載するものとし、「有機」については「オーガニック」と記載することとして差し支えない(第3号において同じ。)。
  • (2)原材料に使用した有機農畜産物等の名称の表示は、農畜産物等の一般的な名称の前又は後に「有機」又は「オーガニック」の文字を記載すること。
  • この場合において、原材料に使用した有機農産物又はこれを原材料として製造若しくは加工したもののうち、その名称に「転換期間中」と表示されているものがあるときは、「転換期間中」の文字を併せて記載すること。
  • (3)有機農畜産物等の使用表示は、「有機農畜産物加工酒類使用」、「有機○○使用」等、有機農畜産物等を原材料に使用していることを表す事項を記載すること。

(輸入酒類に係る取扱い)

4 有機農産物及び有機農産物加工食品について、日本農林規格等に関する法律に規定する格付制度と同等の制度を有する国から輸入される酒類のうち、当該国の制度の下で認証、格付その他これらに類するもの(以下「認証等」という。)を受けたもので、認証等を受けた酒類であることの当該国の政府機関等が発行する証明書が添付されている輸入酒類については、第2項第1号から第3号の規定を満たすものとする。

(有機農畜産物等を原材料に使用した酒類における有機農畜産物等の使用表示)

5有機農畜産物等を原材料に使用した酒類(有機農畜産物加工酒類を除く。)は、次の各号に掲げる区分により、当該各号に定める要件を全て満たす場合に限り、当該酒類の容器又は包装に有機農畜産物等の使用表示をすることができるものとする。
 この場合において、有機農畜産物等の使用表示は、第3項第3号に規定するところによるものとし、当該酒類の品質が有機農畜産物加工酒類と同等又は当該酒類より優れている印象を与えない方法によること。

  1. (1)有機農畜産物等の使用割合が50%以上のもの。
    • 酒類の品目の前若しくは後又は近接する場所に、有機農畜産物等の使用割合が「(有機農畜産物○%使用)」と表示されていること。
       この場合において、「(有機農畜産物○%使用)」の表示に使用する文字については酒類の品目の表示に用いている文字の書体及び大きさと同じものとし、「○%」については1%単位又は5%刻みによる数字(いずれもその端数は切り捨て)により表示すること(以下同じ。)。
    • 有機農畜産物等の使用表示は、酒類の一般的な名称又は商品名と一体的に表示されていないこと。
    • ハ 有機農畜産物等の使用表示に使用する文字は、酒類の一般的な名称又は商品名の表示に用いている文字の活字のポイントより小さいものであること。
  2. (2)有機農畜産物等の使用割合が50%未満のもの。
    • 酒類の品目の前若しくは後又は近接する場所に、有機農畜産物等の使用割合が「(有機農畜産物○%使用)」と表示されていること。
    • 有機農畜産物等の使用表示は、酒類の一般的な名称又は商品名と一体的に表示されていないこと。
    • ハ 有機農畜産物等の使用表示に使用する文字は、当該酒類の容器又は包装に表示されている法第86条の5≪酒類の品目等の表示義務≫に規定する事項(品目を除く。)及び二十歳未満の者の飲酒防止に関する表示基準(平成元年国税庁告示第9号)第2項≪酒類の容器又は包装に対する表示≫に規定する事項の文字の活字のポイントを超えないものであること。

別表1

クエン酸、乳酸、リンゴ酸、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、タンニン(抽出物)、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸アンモニウム、炭酸マグネシウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、、L−酒石酸、L−酒石酸水素カリウム、リン酸二水素カルシウム、硫酸カルシウム、アルギン酸ナトリウム、カラギナン、グアーガム、アラビアガム、ベントナイト、ケイソウ土、パーライト、二酸化ケイ素、活性炭、木灰、香料(化学的に合成されたものでないこと。)、窒素、二酸化炭素、酸素、酵素、一般飲食物添加物、二酸化硫黄、酵母細胞壁

(注) 使用に当たっては、酒税法その他の法令等の使用方法を遵守すること。

別表2

除虫菊抽出物(共力剤としてピペロニルブトキサイドを含まないものに限ること。また、農産物に対して病害虫を防除する目的で使用する場合を除く。)、ケイソウ土、ケイ酸ナトリウム(農産物に対して病害虫を防除する目的で使用する場合を除く。)、重曹、二酸化炭素、カリウム石鹸《軟石鹸》(農産物に対して病害虫を防除する目的で使用する場合を除く。)、エタノール(農産物に対して病害虫を防除する目的で使用する場合を除く。)、ホウ酸(容器に入れて使用する場合に限ること。また、農産物に対して病害虫を防除する目的で使用する場合を除く。)、フェロモン(昆虫のフェロモン作用を有する物質を有効成分とする薬剤に限ること。また、農産物に対して病害虫を防除する目的で使用する場合を除く。)、カプサイシン(忌避剤として使用する場合に限ること。また、農産物に対して病害虫を防除する目的で使用する場合を除く。)

(注) 使用に当たっては、薬剤の容器等に表示された使用方法を遵守すること。

※ 下線部は、重要基準として定めた事項です。

平成27年10月30日
国税庁告示第19号

改正 平成29年3月国税庁告示第6号

(定義)

1 次の各号に掲げる用語の定義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 「酒類」とは、酒税法(昭和28年法律第6号)第2条第1項に規定する酒類をいう。

(2) 「酒類の品目」とは、酒税法第3条第7号から第23号までに掲げる酒類の区分をいう。

(3) 「地理的表示」とは、酒類に関し、その確立した品質、社会的評価又はその他の特性(以下「酒類の特性」という。)が当該酒類の地理的な産地に主として帰せられる場合において、当該酒類が世界貿易機関の加盟国の領域又はその領域内の地域若しくは地方を産地とするものであることを特定する表示であって、次に掲げるものをいう。

イ 国税庁長官が指定するもの

ロ 日本国以外の世界貿易機関の加盟国において保護されるもの

(4) 「酒類区分」とは、ぶどう酒、蒸留酒、清酒又はその他の酒類による区分をいう。

(5) 「ぶどう酒」とは、酒類の品目のうち、果実酒及び甘味果実酒であって、原料とする果実がぶどうのみのものをいう。

(6) 「蒸留酒」とは、酒類の品目のうち、連続式蒸留焼酎、単式蒸留焼酎、ウイスキー、ブランデー、原料用アルコール及びスピリッツをいう。

(7) 「清酒」とは、酒類の品目のうち、清酒をいう。

(8) 「その他の酒類」とは、前3号に掲げる酒類以外の酒類をいう。

(9) 「使用」とは、酒類製造業者又は酒類販売業者が行う行為で、次に掲げる行為をいう。

イ 酒類の容器又は包装に地理的表示を付する行為

ロ 酒類の容器又は包装に地理的表示を付したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、又は輸入する行為

ハ 酒類に関する広告、価格表又は取引書類に地理的表示を付して展示し、又は頒布する行為

(地理的表示の指定)

2 国税庁長官は、酒類の産地に主として帰せられる酒類の特性が明確であり、かつ、その酒類の特性を維持するための管理が行われていると認められるときには、次の各号に掲げる事項(以下「生産基準」という。)、名称、産地の範囲及び酒類区分を前項第3号イに掲げる地理的表示として指定することができる。

(1) 酒類の産地に主として帰せられる酒類の特性に関する事項

(2) 酒類の原料及び製法に関する事項

(3) 酒類の特性を維持するための管理に関する事項

(4) 酒類の品目に関する事項

3 国税庁長官は、前項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する表示は、地理的表示として指定しない。

(1) 酒類に係る登録商標(商標法(昭和34年法律第127号)第2条第5項に規定する登録商標をいう。以下同じ。)と同一又は類似の表示であって、その地理的表示としての使用が当該登録商標に係る商標権を侵害するおそれがある表示

(2) 日本国において、酒類の一般的な名称として使用されている表示

(3) 産地の範囲が日本国以外の世界貿易機関の加盟国にある場合において、当該国で保護されない表示

(4) 前3号に掲げるもののほか、保護することが適当でないと認められる表示

(指定した地理的表示の取消し)

4 国税庁長官は、指定した地理的表示が次の各号のいずれかに該当するときは、指定を取り消すことができる。

(1) 使用されなくなった場合

(2) 指定した日以後に、地理的表示が前項第1号から第3号までの表示に該当することとなった場合

(3) 指定した日前に地理的表示が前項第1号から第3号までの表示に該当していたことが、当該指定した日から3箇月以内に明らかになった場合

(4) 前3号に掲げるもののほか、指定が適当でないと認められる場合

(指定した地理的表示の変更)

5 国税庁長官は、指定した地理的表示の生産基準、名称、産地の範囲及び酒類区分を変更することができる。

(地理的表示の確認)

6 国税庁長官は、第1項第3号ロに掲げる地理的表示を保護するに当たっては、当該地理的表示が第3項各号に該当しないことを世界貿易機関の加盟国との交渉を通じ又は世界貿易機関における地理的表示の登録情報により確認することができる。

(地理的表示の指定等に係る意見募集)

7 国税庁長官は、第2項の指定又は前項の確認をするときは、関連する資料をあらかじめ公示し、広く一般の意見を求める。

(地理的表示の指定等の公告)

8 国税庁長官は、第2項の指定、第4項の取消し、第5項の変更又は第6項の確認をした場合は、その旨を官報に公告する。

(地理的表示の保護)

9 地理的表示の名称は、当該地理的表示の産地以外を産地とする酒類及び当該地理的表示に係る生産基準を満たさない酒類について使用してはならないものとする。当該酒類の真正の産地として使用する場合又は地理的表示の名称が翻訳された上で使用される場合若しくは「種類」、「型」、「様式」、「模造品」等の表現を伴い使用される場合においても同様とする。

(適用除外)

10 次の各号のいずれかに該当するときは、前項の規定は適用しない。

(1) 産地の範囲が日本国以外の世界貿易機関の加盟国にあるぶどう酒又は蒸留酒の地理的表示の名称を、平成6年4月15日前の少なくとも10年間又は同日前に善意で、ぶどう酒又は蒸留酒の商標(商標法第2条第1項に規定する商標をいう。以下同じ。)として日本国で継続して使用してきた場合に、当該商標を使用していた者がそのぶどう酒又は蒸留酒に当該商標を使用する場合

(2) 地理的表示の名称と同一若しくは類似の表示又はこれらの表示を含む登録商標について、平成8年1月1日前又は第2項の指定(第5項の規定により名称を変更した場合には当該変更)若しくは第6項の確認をした日前の商標登録出願に係る登録商標に係る商標権者その他商標法の規定により当該登録商標の使用(同法第2条第3項に規定する使用をいう。)をする権利を有する者が、その商標登録に係る指定商品又は指定役務(同法第6条第1項の規定により指定した商品又は役務をいう。)について当該登録商標を使用する場合

(3) 第2項の指定(第5項の規定により名称を変更した場合には当該変更)又は第6項の確認をした日前に使用されていた商標その他の表示について、国税庁長官が第8項の規定による公告の際に、前項の規定を適用しないものとして公示した当該商標その他の表示を使用する場合

(4) 自然人の氏名又は法人の名称として地理的表示の名称と同一又は類似の表示を使用する場合(公衆が地理的表示と誤認するような方法で使用する場合を除く。次号及び第6号において同じ。)

(5) 酒類製造業者の製造場又は酒類販売業者の販売場の所在地として地理的表示の名称と同一又は類似の表示を使用する場合

(6) 酒類の原料の産地として地理的表示の名称と同一又は類似の表示を使用する場合

(7) 地理的表示の酒類区分と異なる酒類区分の酒類に地理的表示の名称と同一又は類似の表示を使用する場合

(8) 第6項の確認をした地理的表示が次のいずれかに該当することとなり、その旨を官報により公告した地理的表示を使用する場合

イ 確認した日以後に、地理的表示が第3項第1号から第3号までの表示に該当することとなった場合

ロ 確認した日前に地理的表示が第3項第1号から第3号までの表示に該当していたことが、確認した日から3箇月以内に明らかになった場合

(地理的表示であることを明らかにする表示)

11 第1項第3号イに掲げる地理的表示を使用する場合(同項第9号イに掲げる行為により使用する場合に限る。)は、使用した地理的表示の名称のいずれか1箇所以上に「地理的表示」、「Geographical Indication」又は「GI」の文字を併せて使用するものとする。ただし、第2項の指定の日から2年を経過していない地理的表示その他国税庁長官がこの項を適用しないこととした地理的表示については、この限りでない。

12 地理的表示を使用していない酒類には、「地理的表示」、「Geographical Indication」又は「GI」の文字を使用してはならないものとする。

※ 下線部は、重要基準として定めた事項です。

平成元年11月22日
国税庁告示第9号

改正 平成9年2月国税庁告示第3号
改正 平成15年6月国税庁告示第4号
改正 平成17年9月国税庁告示第22号
改正 平成27年9月国税庁告示第14号
改正 令和元年6月国税庁告示第6号

(酒類の容器又は包装に対する表示)

1 酒類の容器又は包装(以下「容器等」という。)には、「20歳未満の者の飲酒は法律で禁止されている」旨を表示するものとする。

2 前項に規定する表示は、容器等の見やすい所に明瞭に表示するものとし、表示に使用する文字は、6ポイント(日本産業規格Z8035(1962)に規定するポイントをいう。以下同じ。)の活字以上の大きさの統一のとれた日本文字とする。ただし、容量360ml以下の容器にあっては、5.5ポイントの活字以上の大きさとして差し支えない。

3 第1項に規定する表示は、次の各号に掲げる酒類の容器等については、表示を省略しても差し支えない。

(1) 専ら酒場、料理店等に対する引渡しに用いられるもの

(2) 内容量が50ml以下であるもの

(3) 調味料として用いられること又は薬用であることが明らかであるもの

(酒類の陳列場所における表示)

4 酒類小売販売場(酒類製造業者及び酒類販売業者以外の者に酒類を販売する場所をいう。以下同じ。)においては、酒類の陳列場所の見やすい箇所に、「酒類の売場である」又は「酒類の陳列場所である」旨及び「20歳以上の年齢であることを確認できない場合には酒類を販売しない」旨を表示するものとする。
 この場合において、酒類の陳列場所が壁等により他の商品の陳列場所と明確に分離されていない場合については、例えば、酒類を他の商品と陳列棚又は陳列ケース等により明確に区分した上で表示するなど、陳列されている商品が酒類であることを購入者が容易に認識できる方法により表示するものとする。

5 前項に規定する表示は、酒類の陳列場所に明瞭に表示するものとし、表示に使用する文字は、100ポイントの活字以上の大きさの日本文字とする。

(酒類の自動販売機に対する表示)

6 酒類小売販売場に設置している酒類の自動販売機には、次の各号に掲げる事項をそれぞれ当該各号に掲げるところにより、当該自動販売機の前面の見やすい所に、夜間でも判読できるよう明瞭に表示するものとする。

(1) 20歳未満の者の飲酒は法律で禁止されていること。
 表示に使用する文字は、57ポイントの活字以上の大きさの統一のとれたゴシック体の日本文字とし、「20歳未満の者の飲酒は法律で禁止されている」旨を表示する。

(2) 免許者(酒類の製造免許又は酒類の販売業免許を受けた者をいう。)の氏名又は名称、酒類販売管理者の氏名、並びに連絡先の所在地及び電話番号
 表示に使用する文字は、20ポイントの活字以上の大きさの統一のとれた日本文字とする。

(3) 販売停止時間
 表示に使用する文字は、42ポイントの活字以上の大きさの統一のとれたゴシック体の日本文字とし、「午後11時から翌日午前5時まで販売を停止している」旨を表示する。

(酒類の通信販売における表示)

7 酒類小売販売場において酒類の通信販売(商品の内容、販売価格その他の条件を提示し、郵便、電話その他の方法により売買契約の申込みを受けて当該提示した条件に従って行う商品の販売をいう。)を行う場合には、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める事項を表示するものとする。

(1) 酒類に関する広告又はカタログ等(インターネット等によるものを含む。)
「20歳未満の者の飲酒は法律で禁止されている」又は「20歳未満の者に対しては酒類を販売しない」旨

(2) 酒類の購入申込者が記載する申込書等の書類(インターネット等により申込みを受ける場合には申込みに関する画面)
申込者の年齢記載欄を設けた上で、その近接する場所に「20歳未満の者の飲酒は法律で禁止されている」又は「20歳未満の者に対しては酒類を販売しない」旨

(3) 酒類の購入者に交付する納品書等の書類(インターネット等による通知を含む。)
「20歳未満の者の飲酒は法律で禁止されている」旨

8 前項に掲げる事項は、明瞭に表示するものとし、表示に使用する文字は、10ポイントの活字(インターネット等による場合には酒類の価格表示に使用している文字)以上の大きさの統一のとれた日本文字とする。