平成25年11月
大阪国税局
平成24事務年度における所得税及び消費税調査等の状況について
所得税及び個人事業者の消費税について、平成24事務年度（平成24年7月から平成25年6月までの間）に実施した調査等の状況をまとめましたのでお知らせします。
1 所得税
(1) 調査等件数及び申告漏れ等の非違があった件数の状況
所得税の調査については、高額・悪質な不正計算が見込まれるものを対象に深度ある調査（特別調査・一般調査）を優先して実施する一方、申告漏れ所得等の把握を実地により短期間で行う着眼調査を実施しています（以下、実地により行う調査を総称して「実地調査」といいます。）。
このほか、文書又は来署依頼による面接等により、計算誤りや所得（税額）控除の適用誤りがあるものを是正するなどの接触（以下「簡易な接触」といいます。）を実施しています。
このように事案に応じた的確な調査等（「実地調査」及び「簡易な接触」をいいます。以下同じです。）を実施し、適正・公平な課税に努めています。
実地調査の件数については、特別調査・一般調査が8千件（前事務年度1万2千件）、着眼調査が4千件（前事務年度9千件）であり、簡易な接触の件数については、10万6千件（前事務年度10万1千件）となっています。
これらの調査等の合計件数は、11万8千件（前事務年度12万2千件）であり、そのうち申告漏れ等の非違があった件数は、7万2千件（前事務年度7万5千件）となっています。
(2) 申告漏れ所得金額の状況
実地調査による申告漏れ所得金額（実地調査の対象となった全ての年分の合計）は、全体で806億円であり、前事務年度の総額（1,164億円）を下回っているものの、1件当たりの申告漏れ所得金額は687万円で、前年の額（556万円）を上回っております。
この内訳を見ると、特別調査・一般調査によるものが679億円(前事務年度957億円)、着眼調査によるものが127億円（前事務年度207億円）となっています。
また、簡易な接触による申告漏れ所得金額は、全体で980億円（前事務年度709億円）となっており、調査等合計では、1,786億円（前事務年度1,873億円）となっています。
(3) 追徴税額の状況
実地調査による追徴税額（実地調査の対象となった全ての年分の合計で加算税を含む。）は、全体で140億円（前事務年度176億円）であり、このうち特別調査・一般調査によるものは132億円(前事務年度164億円)、着眼調査によるものは8億円（前事務年度12億円）となっています。
また、簡易な接触による追徴税額は64億円（前事務年度53億円）となっており、調査等合計では、204億円（前事務年度229億円）となっています。
(4) 譲渡所得
所得税のうち譲渡所得については、あらゆる機会を利用して収集した各種資料情報を活用し、申告のないもの又は申告額が過少であると認められるものを対象に、高額あるいは悪質と見込まれるものを優先して調査等を実施しています。
譲渡所得に係る調査等の件数は、3.2千件（前事務年度5.5千件）であり、そのうち申告漏れ等の非違があった件数は、2.3千件（前事務年度3.7千件）となっています。申告漏れ所得金額（調査等の対象となった全ての年分の合計）は、187億円（前事務年度236億円）となっています。
2 消費税（個人事業者）
(1) 調査等件数及び申告漏れ等の非違があった件数の状況
消費税（個人事業者）の調査等については、課税事業者又は課税事業者と認められる者を対象に、原則として所得税の調査等と同時に実施することとしておりますが、消費税のみが無申告である納税者に対しても、適正な課税に努めています。
特別調査・一般調査の調査件数は5千件(前事務年度7千件)であり、このうち無申告事案が1.3千件（前事務年度2.3千件）となっています。
また、着眼調査は1千件（前事務年度4千件）であり、簡易な接触の件数は、7千件（前事務年度5千件）となっています。
これらの調査等の合計件数は、1万3千件（前事務年度1万6千件）であり、そのうち申告漏れ等の非違があった件数は1万件（前事務年度1万2千件）となっています。
(2) 追徴税額の状況
実地調査による追徴税額（実地調査の対象となった全ての年分の合計で加算税を含みます。）は全体で42億円（前事務年度60億円）となっており、1件当たりの追徴税額は66万円で、前年の額（53万円）を上回っております。
なお、特別調査・一般調査によるものは39億円(前事務年度54億円)であり、このうち無申告事案による追徴税額が19億円となっています。
また、着眼調査によるものは3億円（前事務年度6億円）、簡易な接触によるものは7億円（前事務年度3億円）となっており、調査等合計では、49億円（前事務年度63億円）となっています。
