歴史上、幕末から昭和前期まで、日本の最重要な輸出品が、蚕(かいこ)から作る生糸(きいと)(シルクの原料)であったことは、よく知られています。
明治時代の初期、粗悪な生糸の輸出を取り締まるため、生糸に印紙制度を導入し、検査に合格した生糸には、その証として、生糸印紙が貼用されました。生糸印紙はもちろん、大蔵省の作成・販売ですから、印紙税の一つです。
生糸は、小枠(こわく)の糸車から大枠(おおわく)という大きな糸車に巻き取り、一定量にまとめてから取り外します。これを揚げ返し(あげかえし)と言い、揚げ返し後の一繰りを1単位とし、数十繰りを一定量にまとめて一束にこん包したり、さらに数束を一定量にまとめてこん包したりしましたが、そのこん包の仕方は様々でした。
その生糸の梱包の仕方により、用いる生糸印紙が異なりましたが、縦169mm×横467mmもあるものは、「化粧紙印紙(けしょうがみいんし)」とも言い、その大きさから、世界一大きな印紙とも言われています。
さて、世界一大きな印紙とも言われているこの「化粧紙印紙」は、生糸のこん包の仕方を示す次のうち、どれに貼用されたのでしょうか?