水島 正時

税務大学校
研究部主任教授


まえがき

<1> 推計課税については、推計課税の前提要件及び合理性等を中心として、各種の議論がなされ、また、多くの裁判例が積み重ねられてきている。

<2>しかし、「推計課税とは、どのような課税のことをいうのか」という推計課税の意義そのものについては、一般的ないし特徴的にはともかく、それほど深く考察されたものはないように思われる。

<3> また、推計課税とよく対比して論じられる実額課税の意義とか、推計課税と実額課税の関係についても、右とほぼ同様のことをいい得るように思われる。

<4> そこで、本稿は、推計課税の意義を中心としながら、実額課税の意義、推計課税と実額課税の関係等について、若干私の考えをまとめてみたものである。

<5> なお、本稿は、単に結論を急ぐよりも、思考過程に重点を置いて考察を行うこととした。

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