ごあいさつ

 令和8年度特別展示「明治時代の印紙と税」を開催する運びとなりました。現代に続く最も歴史が長い国税は印紙税です。その始まりは明治時代です。明治時代は、西洋文明の摂取によってそれまでの日本が大きく変化した時代でした。まさにこの時代に印紙と印紙税は西洋から導入されました。
 当時の印紙は、「商品に貼る印紙」と「文書に貼る印紙」に分類することができます。
 開国したばかりの日本は、生糸や蚕種といった商品を主に輸出していました。明治5(1872)年以降、これらの商品専用の印紙が発行されました。その後、煙草や薬でも専用の印紙が発行されました。これらの「商品に貼る印紙」は、当初、品質管理を目的としていましたが、その後、納税を証明するために使用されました。
 その一方で、明治6(1873)年に印紙税は導入されました。印紙税は、経済取引のある文書に証券印紙を貼ることで税を納める制度として始まりました。同年は、地租改正事業という近代税制の大改革がスタートした年でもあります。印紙税は、このような時代に産声を上げました。さらに、「文書に貼る印紙」には、印紙税以外にも登記専用の印紙等もありました。
 明治時代は、多彩な印紙が次々と登場した時代でした。それが、明治31(1898)年における収入印紙の誕生によって、統一されました。今日使用している収入印紙の起源は、ここにあります。
 今回の展示は、明治時代における印紙制度の成立過程をたどりつつ、その時代を彩った印紙と使用法をご紹介します。展示史料から、新たな時代の税と気風をご堪能いただければ幸いです。

目次

 ごあいさつ

  1. 1 印紙と印紙税
  2. 2 印紙制度の整備と販売
  3. 3 印紙制度の確立
  4. 4 明治時代の印紙

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