3 灯油
非常特別税法を制定した時、政府が「石油」として念頭に置いていたのは照明用の灯油でした。
大正時代に入ると、電気やガス事業が発達し、照明用の石油の需要が減少していきました。そのような中、石油ランプを使用するのは電気やガスが普及していない地域の人々や経済力の低い人たちが多かったこと、
発達してきている電気やガスは非課税であり、負担の公平上、問題があること、
照明用の石油の需要が減少するに伴い石油消費税の税収も減少しており、財源上の重要性が低下したことなどの理由から、大正12年(1923)に石油消費税は廃止されました。
(研究調査員 今村千文)