問い

 現在の国会は衆議院と参議院で構成されますが、明治23年に開かれた大日本帝国議会では衆議院と貴族院で構成されていました。
 貴族院の議員は皇族や貴族のほかに、各府県から1名、高額納税者の中からも互選で選ばれました。さて、この高額納税者、各府県の納税額の上位何名までが対象だったでしょう。

答え

 15名

解説

 貴族院は皇族、華族、及び勅任(ちょくにん)議員から構成されおり、勅任(ちょくにん)議員は、1国家に勲労(くんろう)のあるもの、2学識経験者、3地租と所得税の高額納税者などから選ばれ、高額納税者から選ばれた議員は「多額納税者議員」とよばれていました。
 多額納税者議員になっていたのは、明治23年当時の高額納税の対象となる地租と所得税の収入割合をみると地租が97%以上を占めていたことから、多くは地主層だったと考えられます。
 なお、多額納税者議員は、各府県知事が選出した前年納税額の上位15名(神官、僧侶、教師、現役軍人、公権剥奪や停止中の人などを除く満30歳以上の男子)の間の互選により最多数を得た人が選ばれていました。