職業、「鑑定官」

 国税庁の技術系職員は、「鑑定官」と呼ばれています。
 鑑定官は、「お酒とガソリンのスペシャリスト」として、「課税」と「酒類行政」の観点から、以下の様々な仕事を担当します。

課税に関すること

 国税庁は、国税に関する賦課及び徴収等を担当する行政機関です。国税には様々な種類がありますが、鑑定官が扱っている「酒税」や「揮発油税」といった物資に課せられる税については、課税判断をする上で、アルコール度数や比重など技術的な事項が重要となります。したがって、行政の執行上、課税対象の科学的な分析や鑑定が必要となるため、鑑定官はこのような技術的事項に関する仕事を担当し、税務行政を支えています。

酒類行政に関すること

 国税庁は、酒類業(酒類の製造業及び販売業)を所管する行政機関でもあります。
 国税庁の技術系職員は、生産から消費段階までの全ての段階における酒類の品質・安全性に関する様々な仕事を担当しています。また、酒類業の発達・改善を目的とし、酒類製造者の製造技術や品質管理技術の向上などを支援することにより、酒類業を技術的側面から支えています。

国税庁総合職職員(技術系)のフィールド

 国税庁技術系の主な職場は、国税庁の鑑定企画官や、全国各地に設置されている国税局の鑑定官室です。
 また、独立行政法人酒類総合研究所において、酒類に関する高度な分析や研究開発に携わる機会もあります。

国税庁鑑定企画官

 酒類や揮発油を取り巻く環境は日々変化しており、それに伴い、社会的あるいは行政的な要請が生じます。国税庁鑑定企画官は、そうした要請に対応すべく、他省庁や関係組織等との協議や、国際会議における酒類に係る議論への参画、諸外国の分析鑑定方法・酒類製造技術等の情報収集等を行い、行政施策の企画・立案を行っています。
 特に、近年国民の関心が高まっている「食品の安全性」や「遺伝子組換え生物等の使用」に関する事項については、酒類にも関連し、内外の関心も高いことから、重要性は非常に高くなっています。

国税局鑑定官室

 国税庁が企画・立案した事務を執行する機関として、全国に12の国税局(沖縄については国税事務所)が設置されています。
 国税局に設置されている鑑定官室では、国税庁鑑定企画官が企画・立案した事項に基づき、課税のための分析及び鑑定や税務調査への同行、市販されている酒類の成分分析、酒類製造者への技術支援など、税務行政及び酒類行政の現場で様々な事務を行っています。 

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