東京国税局では、令和5年酒類鑑評会を開催し、出品された清酒、本格焼酎について、審査を行いました。
全体の出品状況は、清酒吟醸部門に22点、清酒純米吟醸部門に30点、清酒燗酒部門に23点、清酒純米燗酒部門に31点及び本格焼酎部門に17点の出品がありました。
審査は部門別に、酒類の品質評価に十分な経験及び能力を有するとともに、製造方法や貯蔵・熟成に関する知識を有する審査員により、採点法並びに特性及び欠点の指摘によって、味、香り及び香味の調和を慎重かつ厳正に評価しました。
その結果、清酒吟醸部門8場、清酒純米吟醸部門12場、清酒燗酒部門9場、清酒純米燗酒部門12場及び本格焼酎部門4場を、優等賞受賞製造場として選定しました。
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登熟期の高温の影響で例年と比べて原料米が固く、また、酒造期の寒暖差が大きかったことから、酒造りには難しい年ではありましたが、製造責任者をはじめとする現場の方々の卓越した技術により、良質の清酒が数多く出品されておりました。
清酒吟醸部門は、華やかで上品な吟醸香を有しつつ、軽快で後味の切れがあるものが多く出品されていました。
清酒純米吟醸部門は、香りについては、リンゴ系やバナナ系など多様な吟醸香を有するもの、味については、軽快で切れの良いものや味の幅のあるみずみずしいものなどのように、酵母や原料米の特性を引き出したバラエティーに富むお酒が出品されていました。
清酒燗酒部門は、軽快で香味の調和が取れた酒質で、飲みやすさや料理との調和を意識した品質だと感じられるものが多く出品されていました。
清酒純米燗酒部門は、純米らしい旨味や酸味の豊かなものから軽快でふくらみのあるものまで、幅広い酒質の純米酒が出品されていました。加えて、熟成による香味の調和がとれているものも多数ありました。
製造責任者をはじめとする現場の方々の技術力が遺憾なく発揮された結果、米、麦、甘藷、酒粕といった原料の特性や蒸留方法の特徴が反映され、軽快で華やかな香りのものや香味が豊かなものなど、多様かつ優れた品質のものが多く出品されていました。