【答え】

2.耕作に従事する男性の数が三分の一以上減少する場合

【解説】

出征に関わる税の減免を定めたものとしては、大正2(1913)年改正の所得税法中、「従軍中ノ俸給・手当」には課税しないことを定めた第5条、また大正15(1926)年に成立した営業収益税法中、個人で営業を行う者が純益金を半分以上「減損」した場合に、政府に「更訂」の請求ができるとした第19条などが該当するとされてきました。
 しかし、戦争の様相が大きく変わることが想定されるなかで、より幅広い減免が必要だと考えられるようになり、昭和12(1937)年に日中戦争が勃発してからは、「支那事変ノ為従軍シタル軍人及軍属ニ対スル租税ノ減免、徴収猶予等ニ関スル法律」が公布されることとなります。同法自体は全5条から構成される簡素なものでしたが、同年の大蔵省令第41号の第8条は、戸主や家族の中から出征兵士が出たことにより、「田畑の所得に著しき減少あり」と認められた場合には、出征後の各納期に本来納めるべき地租を二分の一に減額すると定めています。そして、さらに同年の大蔵省「主秘第二七八号主税局長通牒」は、「田畑の所得に著しき減少あり」の基準について、田畑の耕作に従事する戸主あるいは家族が召集されて「特に生活困難に陥りたり」と認められる場合および、「耕作に従事する男子数(常雇を含む)」が三分の一以上減少した場合と定めました。

(2026年2月 研究調査員 玉木 寛輝)