- ホーム
- 国税庁等について
- 組織(国税局・税務署等)
- 税務大学校
- 租税史料
- 税の歴史クイズ
- 橇(ソリ)税
【答え】
2 牽引する動物
【解説】
ソリは冬季の輸送手段として、豪雪地帯を中心に活躍していました。ソリは大きく分類して人力で用いるものと、動物に牽引させて用いるものに分けられますが、橇税は後者に課税された地方税でした。
青森県では橇税を課税するに当たって、ソリの使用用途と牽引する動物の種類で税額を分けていました。具体的には「乗用馬橇」「荷積牛馬橇」「乗用馬車と併有の乗用馬橇」「荷積馬車と併有の荷積牛馬橇」の4つに課税標準が区分されており、最も税額が高いのは「乗用馬橇」で1台当たり1000厘(1円)となっていました。
青森県の津軽地方では、冬季にソリを用いて材木を河川近くに輸送し、春先に増水した河川を利用して材木を流送するなど、産業上重要な役割をソリが担っていました。
ソリは鉄道や自動車など他の輸送機関の普及に伴って徐々に数を減らしました。『青森県史』のホームページによると、青森県では昭和30年代〜40年代頃までは馬が馬車やソリを曳いていたとのことです。
ちなみに、秋田県では“馬橇税”という名称で同様の税が存在しましたが、こちらは名前の通り馬用のソリに課税していました。
(2025年4月 研究調査員 菅沼 明弘)