平成25年10月
名古屋国税局

所得税及び個人事業者の消費税について、平成24事務年度(平成24年7月から平成25年6月までの間)に実施した調査等の状況をまとめましたのでお知らせします。

1 所得税

(1) 調査等件数及び申告漏れ等の非違があった件数の状況

所得税の調査については、高額・悪質な不正計算が見込まれるものを対象に深度ある調査(特別調査・一般調査)を優先して実施する一方、申告漏れ所得等の把握を実地により短期間で行う着眼調査を実施しています(以下、実地により行う調査を総称して「実地調査」といいます。)。
 このほか、文書又は来署依頼による面接等により、計算誤りや所得(税額)控除の適用誤りがあるものを是正するなどの接触(以下「簡易な接触」といいます。)を実施しています。
 このように事案に応じた的確な調査等(「実地調査」及び「簡易な接触」をいいます。以下同じです。)を実施し、適正・公平な課税に努めています。
 実地調査の件数については、特別調査・一般調査が7千4百件(前事務年度9千4百件)、着眼調査が2千6百件(前事務年度4千9百件)であり、簡易な接触の件数については、9万8千件(前事務年度10万8千件)となっています。
 これらの調査等の合計件数は、10万7千件(前事務年度12万2千件)であり、そのうち申告漏れ等の非違があった件数は、6万8千件(前事務年度7万9千件)となっています。

(2) 申告漏れ所得金額の状況

実地調査による申告漏れ所得金額(実地調査の対象となった全ての年分の合計)は、全体で511億円(前事務年度676億円)であり、うち特別調査・一般調査によるものは441億円(前事務年度585億円)、着眼調査によるものは70億円(前事務年度91億円)となっています。
 また、簡易な接触によるものは500億円(前事務年度552億円)となっており、調査等合計では、1,011億円(前事務年度1,228億円)となっています。

(3) 追徴税額の状況

実地調査による追徴税額(実地調査の対象となった全ての年分の合計で加算税を含む。)は、全体で74億円(前事務年度98億円)であり、このうち特別調査・一般調査によるものは70億円(前事務年度92億円)、着眼調査によるものは4億円(前事務年度6億円)となっています。
 また、簡易な接触による追徴税額は29億円(前事務年度29億円)となっており、調査等合計では、104億円(前事務年度127億円)となっています。

(4) 譲渡所得

所得税のうち譲渡所得については、あらゆる機会を利用して収集した各種資料情報を活用し、申告のないもの又は申告額が過少であると認められるものを対象に、高額あるいは悪質と見込まれるものを優先して調査等を実施しています。
 譲渡所得に係る調査等の件数は、2千6百件(前事務年度3千5百件)であり、そのうち申告漏れ等の非違があった件数は、1千6百件(前事務年度2千1百件)となっています。申告漏れ所得金額(調査等の対象となった全ての年分の合計)は、107億円(前事務年度132億円)となっています。

2 消費税(個人事業者)

(1) 調査等件数及び申告漏れ等の非違があった件数の状況

消費税(個人事業者)の調査等については、課税事業者又は課税事業者と認められる者を対象に、原則として所得税の調査等と同時に実施することとしておりますが、消費税のみが無申告である納税者に対しても、適正な課税に努めています。
 実地調査の件数は、特別調査・一般調査は4千2百件(前事務年度5千5百件)、着眼調査は1千1百件(前事務年度4千3百件)であり、簡易な接触の件数は、7千5百件(前事務年度5千9百件)となっています。
 これらの調査等の合計件数は、1万3千件(前事務年度1万6千件)であり、そのうち申告漏れ等の非違があった件数は8千1百件(前事務年度9千9百件)となっています。

(2) 追徴税額の状況

実地調査による追徴税額(実地調査の対象となった全ての年分の合計で加算税を含みます。)は、全体で19億円(前事務年度29億円)であり、このうち特別調査・一般調査によるものは16億円(前事務年度22億円)、着眼調査によるものは2億円(前事務年度7億円)となっています。
 また、簡易な接触によるものは5億円(前事務年度1億円)となっており、調査等合計では、24億円(前事務年度30億円)となっています。


参考1

参考2

参考3

参考4