八木委員
直接関係する業界の者ですから、意見は一番最後に申し上げようと思ったわけでございますが、最初のご説明と皆さんのご質問と、そのお答えに対して大体業界として考えていることはほとんど出尽くしたわけでございますが、もう一つ製造者の立場といたしまして、今、お米の生産というものは非常に減反政策と価格維持政策が非常に限界に来ているのは皆さんご承知のとおりでございます。その中で、地域によっては非常に特殊な品種のお米を作るとか、場合によっては古代米を復活させるとか、いろんなことをやっております。それを我々業者と一緒に酒としての製品化をするというような問題がございまして、これがまた1つの農業の振興に対して、また地域の製造業者の振興のためにも役立つものではないかと思っているわけでございますが、その場合の、造るお酒としては、米の酒になるわけでございます。そうしますと、非常に少量の品種のお米で作った場合に、実際に70%全部同じような形で現在の精米歩合の中におさめられるかどうかというのは非常に難しい点がございます。そういう面で非常に少量のお米、特殊なお米を使って、また特殊な純米酒を造るということで、この70%の枠を外すことによってさらにいろんなお米の使用が可能になると。また、特色のある純米酒ができる。また、新しいお米の開発に取り組まれる農業にもお役に立てるのではないかというふうに私どもは考えておるわけでございます。
田島分科会長
ありがとうございました。
吉澤委員
今のお話に付言しますと、赤い酒を造るという、古代米、あの色素は米の表面にしかないんです。削っちゃうとなくなって普通の酒になっちゃうんですね。ですから、結局玄米を使わざるを得ない。当然、純米酒にならないという話になってしまいます。
田島分科会長
ひとつ皆様でさらに来年度、新たに酒税課の方で作ってくださる改正案というんですかね、きょうの議論を踏まえてブラッシュアップした案でさらに議論を続けていただきたい、このように思いますが。
水野臨時委員
よろしいでしょうか。たびたび遅くて失礼いたします。先ほど、ご説明にいろいろなお酒の名前が出ていると言われたんですけども、参考資料の、そもそもこの表示の基準というのは、これでいうとどこのことを指しているんでしょうか。例えば、水でいうとここに表示基準と、表示とありますけど、これだけのことを言ってるのか、それとも、商品名を含めた全部に渡って表示基準というものは適用されているのか、どれなんですか。
寺内酒税課長
簡単に申し上げますと、ここに書いてありますのは商品名でございます。例えば、純米酒とか純米大吟醸酒とか書いてございます。今ご議論いただいていますのは、その純米酒、純米大吟醸酒と書いてある部分の話でございまして、表示の部分、したがって、例えば米だけの酒の場合ですと、米だけの酒というのをそのまま商品名として書いて、どこかに純米酒、純米吟醸酒と書くということでございます。
水野臨時委員
そうすると、吟醸、大吟醸といった言葉を使わない限りは、ほかのどの言葉を使っても、これについては何も規制はないわけですか。
寺内酒税課長
そのとおりでございます。
水野臨時委員
そうすると、ここには何かいろいろなことを書いてありますけども。
寺内酒税課長
それがまさに消費者が純米酒とか純米大吟醸とか本醸造酒とか見て、何か誤解を招くようなものである場合には問題が生ずるかと思います。
水野臨時委員
今の4つが3つになりまして、それとは全く違う種類であるかのような表示がここになされていると。それはもうしようがないということですね。
寺内酒税課長
そのとおりでございます。商品名としてそういう名前が書かれているということです。ただし、普通全くお酒らしくない表示、商品名というのもないかと思います。
田島分科会長
よろしゅうございますか。
では、先ほどもちょっと申し上げましたように、本日の議論を踏まえまして、事務局でさらにブラッシュアップした案を作っていただいて、次回それに基づいてご議論を続けていただくと、こういうことでよろしゅうございますでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
田島分科会長
ありがとうございました。では、そのように取り扱いさせていただきます。
では、説明のところに入らせていただきまして、「酒類販売業等に関する懇談会」及び食品の安全性・表示に関する最近の議論につきまして、事務局の方からご説明をいただきたいわけでありますが、酒類販売業等に関する懇談会というのは、酒類の販売管理などの社会的要請に対する取組みでございますとか、あるいは平成15年9月以降の酒類小売業免許のあり方等について検討を行いますために、国税庁審議官が主催する懇談会として設置され、9月に検討結果の取りまとめが行われたわけでございます。その概要について、ご説明をいただくわけでございますが、また、食品の表示等に関する最近の議論でございますか、こういったものにつきましてもご紹介をいただきたいと、そういうことで事務局からご説明をひとつお願いいたします。