図書館が教えてくれたこと
川崎市立東高津中学校 3年 石堂 愛心
図書館は、昔から私にたくさんのことを教えてくれました。本を読むのはとても面白いこと。知識は人生の財産になること。図書館は地域の人々にとって憩いの場であること。そして税について学ぶ年になった私に、図書館は「税金は人を笑顔にする」ことを教えてくれました。私は月に1回程図書館を利用します。また、借りた本の中で大きく心を揺さぶられた本があれば、本屋に行って買うこともあります。しかし、本屋で買うと本自体の価値に見合う値段だとは分かっていますが、無料で借りられる図書館と比べるとどうしても高いなぁと感じてしまうことがあります。その時、私はどうして図書館は無料なのだろう、図書館にある膨大な数の本はどこから来るのだろうと疑問に思いました。そこで私は図書館の仕組みや本について調べてみました。
図書館は、図書館法という法律に基づいてつくられています。「知る権利」によって誰でも平等に知識を取り入れることができ、学ぶことの楽しさを知ることができます。その中に含まれる「図書館無料の原則」に基づき公立図書館は無料で利用することができます。その背景には「税金」の存在が必要不可欠です。それは、図書館の建設費や机などの設備、本や司書さんのお給料などの全てが税金によって賄われているからです。私は本以外の全てにも税金が関わっていることにとても驚きました。また図書館の本は特定の利用者を想定し選書します。予算や冊数を考慮しつつ利用者のニーズに合ったものを問屋から買い付けたり、時には利用者に寄贈して貰うこともあるそうです。図書館の共有財産は大切な税金で買ったものであり、司書さんや寄贈者の方が良い学びになるようにと大切に選んでくれた1冊であることを改めて感じました。
先日見かけた中学生に向けた税の賛否についての調査では過半数が税金の仕組みには反対だという結果でした。その理由として「税金が何に使われているのか具体的によく分からない」というのが大きな理由だそうです。以前の私は同様の理由で反対でした。しかし図書館から税金の重要性を学んだ今の私は、税金という仕組みに賛成します。なぜなら、大人の方々が必死に働いて一人ひとりがルールを守り収めてくれる税金のお陰で、私は今日も図書館を利用することが、たくさんの知識を学ぶことが出来ているからです。
今回税金について深く調べてみて、中学生の私には消費税以外程遠いものだと思っていた税金がこんなに当たり前になっていた私の生活を支えてくれていたことを初めて知りました。税金によって豊かになる人生があること、笑顔になれる人がいることを忘れずに人生を歩んでいこうと思います。この生活に感謝しながら、私はこれからも図書館を利用して将来のために学びを深めていこうと思いました。