誰かの笑顔のために
木更津市立波岡中学校 1年 齊藤 哉斗
「がんばれー!行けー!」
今年一月、小学校一年生の妹は、木更津市民新春マラソン大会の小学校女子一・二年生部門で一位になった。そんな足の速い妹は、左足に先天性内反足という足の病気をもって生まれた。先天性内反足とは、生まれつき足が内側にねじれ、足の裏全体が内側に内き、足首が固く、一生付き合っていかなければいけない病気だ。
妹が生まれた当時、私は五歳だったため、その時の記憶があまりない。写真を見返すと、生まれたばかりの妹は確かに左足だけ足首が内側に曲がっている。また、他の写真には左足の付け根から足先までギプスがぐるぐる巻きになっているのだ。ギプスがぐるぐる巻きでも、私にとってはそれが当たり前で気に留めていなかったので無邪気に笑う妹という記憶しかなかった。妹は生後一か月健診で左足だけ先天性内反足ではないかと指摘され、その数週間後から足をギプスで固定する治療が始まった。毎週片道一時間かかる病院まで通い、ギプスを交換しに行った。生後三か月では、アキレス腱を切る手術もした。ギプスは生後半年まで続き、その後は症状に合わせてインソールや装具を製作し、成長に合わせて作り直すため、歴代の装具は五足ある。現在も半年に一回通院し、夜には装具を着けている。親にこれらの医療費について聞いてみると、かなり掛かっているようだった。しかしその一部が税金で補助されていることも聞いた。正直、税金はよく分からないし、税金で思い当たることと言えば「モノを買うときに取られるやつ。」くらいで良い印象はなかった。
医療費と税金の関係について調べてみると日本は国民皆保険制度によって医療費の負担が分担され、個人が負担する医療費が抑えられている。この保険制度に加えて、各自治体には「医療費助成制度」があり、この制度が税金によって支えられているのだ。木更津市では、0歳から一八歳までの住民登録のある子供が助成対象で、助成対象者は自己負担額が二百円、保険調剤は無料になる。助成対象は、健康保険が適用する医療費や入院時の食療養費の自己負担分、健康保険からの給付が決定されたものなどが対象となるのだ。この助成制度によって、妹だけでなく私も医療費の負担が軽減されていることが分かったし、税金によって、こんなにも身近なところで助けられていることを改めて知ることができた。
運動が大好きな妹は、四月からミニバスも始めた。元気過ぎて困ることもあるが、好きなことをしている妹はとても活き活きとしている。マラソンでもミニバスでも妹が活躍できるのを楽しみに応援したい。大切な税金が身近なところで使われていることに感謝し、この気持ちを忘れないでいたい。今は消費税しか払う機会がない私だが、大人になったら、しっかり税金を納めたい。誰かを笑顔にするために、そして、誰かが笑顔になれるように。