1 目的

清酒鑑評会は、大阪国税局管内で製造された清酒の品質評価を通じて、酒類製造技術の進歩、発展及び品質向上を図ることを目的として開催しています。

2 出品酒

大阪国税局管内の自己の清酒製造場で製成した次の2部門の清酒を募りました。

出品部門 出品規格
製成時期 備考
吟醸酒 令和5酒造年度に製成したもの 吟醸酒(※)であるもの
(純米吟醸酒を含む。)
燗酒用清酒 酒造年度の制限はなし 精米歩合60%以上のもの

※ 吟醸酒とは、「清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8号)」に掲げる製法品質の要件を満たすものをいいます。

3 品質評価

  • (1) 実施年月日 予審 令和6年9月19日(木)及び20日(金)
  • 決審 令和6年9月26日(木)
  • (2) 実 施 場 所 大阪合同庁舎第3号館 4階 酒類審査室
  • (3) 実 施 方 法 延べ53人の品質評価員により実施しました。
  •  なお、予審は採点法(5点法)及びプロファイル法※で評価し、決審は採点法(5点法)で評価しました。
  • ※ プロファイル法とは、酒の色、香り及び味の特徴を詳細に捉える品質評価手法をいいます。
  • (4) そ の 他 今後の酒造りに役立ててもらうため、品質評価結果を出品者に送付しました。

4 出品状況

(単位:点、場)

府県 部門 出品場数
吟醸酒 燗酒用清酒
滋 賀 8 8 16 8
京 都 19 15 34 22
大 阪 4 4 8 4
兵 庫 30 32 62 35
奈 良 8 7 15 9
和歌山 5 5 10 6
合 計 74 71 145 84

5 出品酒の酒質の傾向

令和5酒造年度は、全国的に年間を通じて気温が高い傾向が見られました。原料米は、夏季の高温の影響を受け、やや硬い品質となり、もろみでの米の溶解が進みにくい傾向が見られました。酒造期の気候は、寒気の流れ込みが一時的で気温の変動が大きく、もろみを健全かつ順調に経過させるための発酵管理に細心の注意を払う必要がありました。
 そのような中で、杜氏を中心とする酒造関係者の皆様が、高い技術力を遺憾なく発揮するとともに、製成後の適切な貯蔵管理により、香味の調和がとれた優れた酒質のものが多く出品されておりました。

(吟醸酒)

バナナやリンゴの香りを連想させる華やかで落ち着いた香りと、甘味や酸味のあるきれいでなめらかな味わいとが上手にまとまり、バラエティ豊かで優れた酒質のものが多くを占めていました。

(燗酒用清酒)

味わい深くきれいであと味に切れがあり、清酒らしい穏やかな香りとの調和がとれており、温めて一層おいしく感じられる、燗酒に向いた飲み飽きしない優れた酒質のものが多くを占めていました。

6 賞の授与

品質評価の成績が優秀であった出品酒の製造場に対し、大阪国税局長名の「優秀賞」を授与しました。

7 優秀賞受賞製造場一覧