クルマがかわにちかづき、はしのところにきたときです。
キツネさんは、アッとおどろきました。
おおあめで、はしがながされていたのです。
「どないしょう。かわのむこうにわたられへん。」
そのとき、たまたまタヌキさんとゾウさんがとおりかかりました。
キツネさんは、タヌキさんとゾウさんに、こどもをたすけてほしいとたのみました。
ゾウさんがいいました。
「タヌキさん、ほっといたらええやん。ブタさんのこどもがびょうきのときにはキツネさんはなにもたすけてくれへんかったで。」
やさしいタヌキさんは、いいました。
「ゾウさん、こどもがケガしてるんやで。ほっとくわけにはいかへんやないか。」
そういうと、タヌキさんはあたまにはっぱをいちまいのせ、りょうてをあわせると、じゅもんをいいました。
「チチンプイプイのプイ。ふうせんになあれ。」