はじめに

 今回の特別展示は「近代の都市と税」をテーマに明治、大正、昭和の各時代の税を都市の視点からご紹介いたします。
 日本の近代の原動力である産業革命や新しい雇用形態、そしてそれらに伴う生活の都市化は常に都市部を中心に生まれてきました。
 明治初めは市街地の大半が旧城下町でしたが、近代化による交通や産業の発展によって、工業都市や港湾都市など様々な都市が誕生、発展しました。
 それら新しい産業と新しい雇用形態は近代日本の社会構造の基本となり、その社会構造の変化は税制にも変化を促しました。
 また、近代化に必要な都市計画の財源を確保するために各都市では、それぞれの地域性にあった地方税を創設するなど、都市をめぐる税の話題は多種多様でした。
 皆さんが住む都市という空間と、それを支える財源である税がどのような近代史を歩んできたのかを是非ご覧ください。

目次

はじめに

  1. 1 近代都市の形成と税
  2. 2 都市の発展と税
  3. 3 都市の拡大と税