財務省第8入札等監視委員会
平成30年度第2回定例会議議事概要

開催日及び場所 平成30年12月17日(月)名古屋国税総合庁舎8階大会議室
委員 委員長 河邊 伸二(名古屋工業大学 大学院教授)
委員 宮ア 陽平(宮ア陽平公認会計士税理士事務所 公認会計士)
委員 榎本 修(ひかり弁護士法人アイリス法律事務所 弁護士)
審議対象期間 平成30年7月1日から平成30年9月30日まで
契約の現状の説明 審議対象期間に係る契約一覧表について
抽出案件 3件 (備考)
競争入札(公共工事) 1件 契約件名 西尾税務署 改修工事
契約相手方 株式会社宮井電機商会
(法人番号8180001005584)
契約金額 5,347,080円
契約締結日 平成30年7月17日
担当部局 名古屋国税局
競争入札(物品役務等) 1件 契約件名 平成30年度樹木伐採等業務(田方郡函南町大竹)(2)
契約相手方 愛鷹山森林組合
(法人番号8080105000244)
契約金額 1,296,000円
契約締結日 平成30年9月5日
担当部局 東海財務局
競争入札(物品役務等) 1件 契約件名 コンテナ貨物大型X線検査装置一式の賃貸借
契約相手方 株式会社IHI検査計測
(法人番号4010701000913)
株式会社IHIファイナンスサポート
(法人番号4010001124611)
契約金額 446,009,760円
契約締結日 平成30年8月22日
担当部局 名古屋税関
委員からの意見・質問、それに対する回答等 以下のとおり
委員会による意見の具申又は勧告の内容 なし
意見・質問 回答
【抽出案件について(名古屋国税局)】

落札率が低い案件を抽出

  • 契約件名:西尾税務署 改修工事
  • 契約相手方:株式会社宮井電機商会(法人番号8180001005584)
  • 契約金額:5,347,080円
  • 契約締結日:平成30年7月17日
  • 担当部局:名古屋国税局
応札した5者の入札金額が大きく乖離している理由は何か。 工事の内容が照明器具のみの取替えのため、器具のメーカー系列の業者や大量仕入が可能な業者が安価な入札金額で応札したのではないかと考えている。
低入札価格調査の基準とは何か。
 また、調査書は公表となるか。
工事入札の低入札価格調査の基準は、予定価格の概ね90%であり、当該基準価格を下回った入札は、落札決定を保留し、契約内容に適合した履行が行われるか否かを調査することとされている。
 なお、調査書は国税庁ホームページで公表している。
予定価格は、どのように積算したのか。 予定価格は、市販されている資材単価資料や労務単価資料の価格を採用しているほか、複数の業者からの見積りを参考に積算した。
落札率が低い理由は何か。 より一層の競争原理が働いたのではないかと考えている。
【契約一覧表について(名古屋国税局)】
●案件番号3
 「中津川合同庁舎 空調設備分解整備工事」
入札回数4回の理由は何か。 現場が中津川という地域的なことから、人件費見積りに乖離があったためか3回の入札では落札しなかったが、予定価格との開差から4回目の入札を実施したところ、落札したものであった。
●案件番号9
 「郵便発送代行業務」
1者応札はどのように解消したのか。 透明性・公平性確保のため、複数応札になるよう創意工夫しているところであるが、今回他の国税局で契約している業者に入札参加に向けて声掛けをしたところ、応札者が複数になったものと考えている。
●案件番号20
 「税務署庁舎等の機械警備委託業務」
落札率が低い理由は何か。 入札参加業者3者による競争が働き、落札率が低くなったと考える。
●案件番号27
 「平成30年分所得税及び消費税確定申告期における署外申告相談会場借上げ(区分10)」
落札率が100%でない理由は何か。 国と市の負担割合が決まっていたが、予定価格の積算上加味されていなかったことによる。
意見・質問 回答
【抽出案件について(東海財務局)】
1者応札であり、落札率の高い案件を抽出
  • 契約件名:平成30年度樹木伐採等業務(田方郡函南町大竹)(2)
  • 契約相手方:愛鷹山森林組合(法人番号8080105000244)
  • 契約金額: 1,296,000円
  • 契約締結日:平成30年9月5日
  • 担当部局:東海財務局
一度入札を行った結果、不調となったため再度公告をした案件とのことだが、予定価格は変更しているのか。 業務内容は見直していないため、予定価格は一度目と同額である。
当初の入札が不調となったことや、今回の入札が1者応札かつ高落札率となったことの要因は立地条件によるものか。 立地条件による作業の難易度の高さは、主な要因の一つと考えている。
今回の契約相手方が当初の入札に参加しなかった理由は何か。参加等級を拡大したとのことだが、等級の問題なのか。 確認したところ、業務都合との回答を得ている。等級上は当初の入札にも参加可能であった。
【契約一覧表について(東海財務局)】
●案件番号1
 「武豊住宅外1住宅18公共下水道切替等工事」
本件は入札を3回実施したとのことだが、1回目の入札から参加者は1者だったのか。 ご認識のとおり。
●案件番号3
 「平成30年度本荘住宅外2住宅給排水設備等改修工事設計業務」
落札率が低い理由として、経費の大半を占める人件費の削減努力等が考えられるとのことだが、設計業務における人件費はどのように削減されるのか。 例えば、実務経験の積上げによる作業時間の短縮などが考えられる。
●案件番号6
 「千種西住宅18給排水設備等改修工事監理業務」
本件と同様に参加資格を「建築士事務所」としている他の案件は予定価格を公表しているが、本件について公表しない理由は何か。 公表の可否については、案件ごとに判断しており、本件については、公表した場合、他の契約の予定価格を類推させるおそれがあることから、非公表としている。
意見・質問 回答
【抽出案件について(名古屋税関)】
1者応札であり、契約金額が高額な案件を抽出
  • 契約件名:コンテナ貨物大型X線検査装置一式の賃貸借
  • 契約相手方:株式会社IHI検査計測(法人番号4010701000913)
          株式会社IHIファイナンスサポート(法人番号4010001124611)
  • 契約金額: 446,009,760円
  • 契約締結日:平成30年8月22日
  • 担当部局:名古屋税関
既存装置の賃貸借を更新するのか。それとも装置自体の更新を行うのか。 装置自体を更新するものである。
契約書が3者間契約となっていることについて、説明されたい。 税関のほか1者はメーカーで、装置を構築し保守を行う契約で、もう1者は賃貸借の相手方となり、税関に賃貸借する契約である。
制度上困難かもしれないが、高額案件でもあり、1者応札を解消すべき取組みはできないものか。 大型X線機器の調達は調達頻度が少なく、毎年、調達を行うといった案件ではないが、他の取締機器を含めて、応札可能な者への声掛けを積極的に行っていくこととしたい。
【契約一覧表について(名古屋税関)】
●案件番号2 ほか
 「小型乗用自動車1台の賃貸借」ほか 
車両関係の契約での応札者数が少ないと思うが、そもそも応札可能な者は少ないのか。 メーカー系列の販売会社の多くは、今回の入札規模で設定された入札参加等級と異なり、入札に参加できなかったことが要因の一つと考える。
 引き続き、入札参加等級に該当する者に対し、入札参加を慫慂することで1者応札の解消に努めていく。
●案件番号12
 「X線検査装置(株式会社IHI検査計測製)の随時保守点検請負契約」 
どのような契約内容か。 一般貨物用のX線検査装置が故障したものであり、その復旧を行ったものである。既存装置のメーカーによる1者応札となった。
メーカーしか保守できないものなのか。 一般競争入札を行ったが、他社の参入がなかった。部品を入手し、修理するノウハウがあれば応札は可能と思われるが、これらを満たしている既存装置のメーカーに有利な点はあると思われる。