財務省第8入札等監視委員会
平成27年度第1回定例会議議事概要

開催日及び場所 平成27年9月15日(火) 名古屋国税総合庁舎4階会議室
委員 委員長 河邊 伸二(名古屋工業大学 大学院教授)
委員 玉田  斎(玉田法律事務所 弁護士)
委員 宮ア 陽平(宮ア信次公認会計士事務所 公認会計士)
審議対象期間 平成27年4月1日(水)から平成27年6月30日(火)まで
契約の現状の説明 審議対象期間に係る契約一覧表について
抽出案件 3件 (備考)
競争入札(物品役務等) 1件 契約件名 携帯電話の購入及び電気通信業務
契約相手方 ソフトバンクモバイル株式会社
契約金額 @380円ほか
契約締結日 平成27年6月17日
担当部局 名古屋国税局
競争入札(物品役務等) 1件 契約件名 平成27年度沼津合同庁舎昇降機設備保守業務
契約相手方 ジャパンエレベーターサービスホールディングス株式会社
契約金額 1,296,000円
契約締結日 平成27年4月1日
担当部局 東海財務局
競争入札(物品役務等) 1件 契約件名 中部空港合同庁舎他3施設維持管理業務
契約相手方 中部空港合同庁舎他3施設維持管理業務共同事業体
代表企業 新生ビルテクノ株式会社名古屋支店
契約金額 155,280,240円
契約締結日 平成27年4月1日
担当部局 名古屋税関
委員からの意見・質問、それに対する回答等 別紙のとおり
委員会による意見の具申又は勧告の内容 なし
意見・質問 回答
【抽出案件について(名古屋国税局)】
落札率が低い案件を抽出
  • 契約件名:携帯電話の購入及び電気通信業務
  • 契約相手方:ソフトバンクモバイル株式会社
  • 契約金額:1,864,684円ほか
  • 契約締結日:平成27年6月17日
  • 担当部局:名古屋国税局
電気通信業務に係る通信料の落札金額が予定価格と比べ著しく低額であるのはなぜか。 落札業者からは、本社幹部の指示と聴いている。
 東海エリアにおけるシェアを確保することで通信網等のインフラ効率を高めるといった狙いが考えられる。
他の国税局の状況はどうか。 一部の他の国税局において入札を実施した結果、コストダウン等につながったとの情報を得ている。
1年後もまた入札するのか。 長期自動契約としているので、料金形態の大幅な変更などの特段の事情が無い限りは、来年度入札することは考えていない。
競争参加資格について、入札に参加した3者は、A等級か。 3者ともA等級である。
A等級以外に業者はいるのか。 入札に参加した業者以外は、把握していない。
【契約一覧表について(名古屋国税局)】
●案件番号18
「松阪地方合同庁舎で使用する電力の供給159kWほか」
電気を購入する契約か。 電力自由化を受けて入札を行ったものである。
 また、本案件に関しては、松阪地方合同庁舎の管理官署は法務局であることから、調達は法務局で実施している。
●案件番号3
「泉分庁舎改修工事監理業務委託」
●案件番号8
「岐阜北税務署整備工事監理業務委託」
落札率が低いのはなぜか。 契約相手方は、当局の監理業務等に長年の実績があることから、業務の効率化を検討し、諸経費を抑え入札したと考えられる。
諸経費を抑えることで、落札金額を低くできるのか。 監理業務のほとんどは人件費であり、業務の効率化を図ることができるのであれば、人件費を低く抑えることができると考えられる。
●案件番号68
「自動車用ガソリン等の購入」
1者応札になったのは何故か。 過去に入札に参加した業者に参加を見送った理由を聴取したところ、仕様内容のうち洗車業務(水洗い)について、採算がとれないということであった。
 このため、来年度の入札においては、洗車業務を仕様から外す方向で検討していく。
●案件番号61
「車両の賃貸借業務(1コース)」
●案件番号62
「車両の賃貸借業務(2コース)」
車両の台数はどのように積算したのか。 前年度の延使用台数を基に積算した。
【抽出案件について(東海財務局)】
落札率が高く、かつ1者応札となっている一般競争入札案件を抽出
  • 契約件名:平成27年度沼津合同庁舎昇降機設備保守業務
  • 契約相手方:ジャパンエレベーターサービスホールディングス株式会社
  • 契約金額:1,296,000円
  • 契約締結日:平成27年4月1日
  • 担当部局:東海財務局
1者応札となった要因は何か。 当庁舎のエレベーターは設置から20年以上経過していることから、定期的な点検・保守のみを行うPOG契約ではなく、経年劣化した部品の修理や取替も行うフルメンテナンス契約としていること。また、緊急時の対応として、24時間体制で、概ね1時間以内に到着、修理ができることを条件としており、このことが1者応札に影響していると推測している。
1者応札の解消策はあるのか。 業者に入札参加を呼び掛けるほか、業者から入札参加の障壁となっている要因の聴き取りを行い、条件の見直しを検討するなどして、1者応札の解消に努めていく。
高落札となっているのは、1者応札が影響しているのではないか。 当局の他の庁舎のエレベーターは設置からの年数が短く、全てPOG契約にしているため一概には比較できないものの、当該契約の落札率は高いと認識している。このことについて、1者応札が影響しているかは不明であるが、引き続き1者応札の解消に努めていく。
【契約一覧表について(東海財務局)】
●案件番号3
「静岡地区15風呂釜各所修繕工事(単価契約)」
1者応札となった要因は何か。 前年度まで入札に参加していた業者が、部材等の調達コストが上がったことにより入札の参加を見合わせたと聞いている。
風呂釜を取り替える場合は、併せて浴槽も取り替えるのか。 基本的には、風呂釜のみを交換する場合が多いが、浴槽の劣化が著しい場合には、併せて取り替えることもある。
●案件番号40
「ETCカードの利用に関する契約」
本件は随意契約であるが、契約相手方を選定するに当たり、どういった条件を付しているのか。 1ETCカードを28枚発行すること 2年会費及びカード発行に関する一切の手数料を無料とすることを条件に付し公募を行い、資格要件を備えた業者と随意契約を締結している。
【抽出案件について(名古屋税関)】
複数年契約、かつ総合評価落札方式
  • 契約件名:中部空港合同庁舎他3施設維持管理業務
  • 契約相手方:中部空港合同庁舎他3施設維持管理業務共同事業体
    代表企業 新生ビルテクノ株式会社名古屋支店
  • 契約金額:155,280,240円
  • 契約締結日:平成27年4月1日
  • 担当部局:名古屋税関
入札結果を見ると、総合評価点が記載されていない者が見受けられるがなぜか。 総合評価方式では、総合評価点の高い者が落札者となるが、入札価格が予定価格の制限の範囲外の者は総合評価点の算定を行わないためである。
総合評価点について、技術点に、入札価格で除算する方式は、一般的な方法か。例えば、技術点は何点、価格は基準を決めてどれだけ安いかで何点として、加算するという方法もあり得るのではないか。 今回採用した除算方式のほか、貴見のとおり加算する方式もある。なお、除算方式は、価格に対して質の評価が可能な評価方法となっている。
予定価格が基準額以上になったら総合評価方式で調達するのか。何か基準はあるのか。 総合評価にて調達を行うためには、財務大臣と協議する必要があり、今回は、価格以外の条件も含めた評価を行うため、個別に協議を行った。その他、自動車の調達は、包括的に協議している。
【契約一覧表について(名古屋税関)】
●案件番号35
「インクカートリッジ等の購入に係る単価契約」
●案件番号41
「キャビネットの購入」
汎用性が非常に高い物品で、同じ業者が落札しているが、即納等の条件か何かあったのか。それとも単に価格比較のみの結果なのか。 両案件の購入物品は、一般的な仕様としており、即納等の条件は付していない。両案件とも複数者の入札があり、価格比較の結果、同じ業者となったものである。
●案件番号72
「カウンセリング業務委託契約」
「申し込みのあった要件を満たす全ての者と契約締結」とあるが、要件とは何か。 カウンセリングの有資格者を、要件としている。
●案件番号14
「通関事務総合データ通信システム(税関LAN)等運用支援業務請負契約」
落札者は、東芝オフィスメイト株式会社だが、システムは東芝製か。また、1者応札であるが今後どのような対応を考えているか。 同システムは東芝製ではない。そのため、履行可能な業者は複数存在すると考えられるので、入札参加の慫慂(しょうよう)を行うことを考えている。
●案件番号39
「埠頭監視カメラシステムのレンズ修繕作業請負契約」
過去にも同様の契約があったように記憶しているが、何度目の修繕か。 埠頭内にカメラは複数あることから、御指摘のとおり過去にもカメラの修繕が行われている。今回のレンズ修繕のカメラについては、初めての修繕である。
●案件番号43
「乗用自動車(小型1BOXタイプ)10台の交換購入
●案件番号44
「乗用自動車(普通1BOXタイプ)1台の交換購入
●案件番号45
「乗用自動車(小型ハッチバックタイプ)2台の交換購入
●案件番号46
「ハイブリッド乗用自動車(小型ハッチバックタイプ)4台の交換購入
●案件番号47
「ハイブリッド乗用自動車(普通ハッチバックタイプ)4台の交換購入
「自動車の交換購入」で、ハイブリッド車とガソリン車との区分がある理由は何か。 バッテリー負荷が大きい業務に使用する部署にはガソリン車を配備し、それ以外の部署には環境を考慮し、ハイブリッド車を配備している。
購入した自動車は何年程度使用するのか。 走行距離、経年劣化等を勘案して、更新するようにしており、概ね7年以上は使用している。
1年当たりでは、購入するのとレンタカーを借りるのとどちらが経済的なのか。 車両の運用方法に対応し、最適な調達を行っており、比較することは難しいと考える。