財務省第8入札等監視委員会
平成26年度第1回定例会議議事概要
開催日及び場所 | 平成26年9月9日(火)名古屋国税総合庁舎4階会議室 | ||
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委員 | 委員長 | 河邊 伸二 (名古屋工業大学 大学院教授) | |
委員 | 玉田 斎 (玉田法律事務所 弁護士) | ||
委員 | 宮ア 陽平 (宮ア信次公認会計士事務所 公認会計士) | ||
審議対象期間 | 平成26年4月1日から平成26年6月30日まで | ||
契約の現状の説明 | 審議対象期間に係る契約一覧表について | ||
抽出案件 | 3件 | (備考) | |
随意契約(物品役務等) | 1件 | 契約件名 | 名古屋国税局が管理する庁舎における施設管理・運営業務(区分A〜D) |
契約相手方 |
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契約金額 |
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契約締結日 | 平成26年4月1日 | ||
担当部局 | 名古屋国税局 | ||
競争入札(物品役務等) | 1件 | 契約件名 | 静岡地方合同庁舎H26エレベーター保守管理業務 |
契約相手方 | ジャパンエレベーターサービス株式会社 | ||
契約金額 | 196,992円 | ||
契約締結日 | 平成26年4月1日 | ||
担当部局 | 東海財務局 | ||
競争入札(物品役務等) | 1件 | 契約件名 | 名古屋税関において使用する自動車用燃料油の購入に係る単価契約 |
契約相手方 | 株式会社西日本宇佐美 | ||
契約金額 | 13,501,872円 | ||
契約締結日 | 平成26年4月1日 | ||
担当部局 | 名古屋税関 | ||
委員からの意見・質問、それに対する回答等 | 別紙のとおり | ||
委員会による意見の具申又は勧告の内容 | なし |
意見・質問 | 回答 |
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【抽出案件について(名古屋国税局)】
4区分すべてが不落随意契約であり、内2区分が1者応札である案件を抽出 |
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契約件名:名古屋国税局が管理する庁舎における施設管理・運営業務(区分A〜区分D) | |
契約相手方:
担当部局:名古屋国税局 |
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市場化テストの案件選定は、各庁で判断して決めるのか。 それとも、内閣府の基本方針で決まっているのか。 |
内閣府の官民競争入札等監理委員会において、「施設の管理、運営又は監理の業務」が検討対象業務とされたため、当局の本案件を提案し、同委員会の審議及び公共サービスの改革基本方針の閣議を経て、決定されたものである。 |
4区分とも不落随意契約となっているが、予定価格の積算は適正か。 今後の景気の動向を踏まえ、企業が人件費等高めの価格設定をしたということか。 |
予定価格の積算に当たっては、物価資料、業者からの参考見積もり及び景気動向を踏まえ、人件費の上昇等を総合勘案の上で決定しており、積算に問題はないと考えるが、業者は当局の想定以上に人件費の上昇を見込んだものと考えられる。今後はこれまで以上に業者からの情報収集等に努め、より適正な予定価格の積算に努めてまいりたい。 |
同じサービスに対して、落札者と他の業者の入札金額に差があるのはなぜか。 |
実績がある業者とない業者の違いであり、実績のない業者は、リスク負担を踏まえて高めの入札金額としたことが理由と考えられる。 経験値の違いであり、サービス内容に違いがあるわけではない。 |
これまでの入札との違いは何か。 |
主に複数年契約であること及び総合評価落札方式により入札を実施したことである。 なお、落札決定については、評価委員会において審議した基礎点及び加算点に入札金額を加味した総合評価点の最も高い入札者を落札者とすることとしている。 |
総合評価落札方式によるとのことだが、評価の結果はどうであったか。 |
不落であったため、総合評価は行っていない。 今後、業者のアンケート内容を踏まえて、仕様内容等の改善に努めたい。 |
今後、このような案件は増えていくのか。 | 現状においては、増えていくことになると思われる。 |
不落随意契約及び1者応札となったことと市場化テストは相関していないか。良質かつ低廉な公共サービスという目的があるのに、不落随意契約や1者応札となっては意味がないため、解消に努めてほしい。 | 市場化テストとの相関は不明であるが、今後は契約業者の実績及び提案等を参考とし、不落随意契約及び1者応札の解消に努めるとともに、より良質かつ低廉な契約となるよう努力したい。 |
単年度契約とした方が良かったのではないか。 | 単年度契約においては、より景況を反映させやすいが、複数年契約においては、一定期間安定したサービスの継続と、スキルアップによるサービス内容の向上等の効果が期待できるものと考える。 |
意見・質問 | 回答 |
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【契約一覧表について(名古屋国税局)】 |
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●案件番号7 名古屋国税総合庁舎レイアウト等変更に伴う構内情報通信網設備ほか移設等工事 |
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落札率が高く、1者応札となっている理由は何か。 |
市場動向のヒアリングを反映させた実勢率を採用した結果、落札率が高くなったと思われる。 また、当初3社に入札説明を行ったが、仕様書に定めた必要条件を満たすことができず、他の2社は不参加となったとのことである。 |
●案件番号17〜24 データエントリー業務(Aコース〜Hコース) |
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複数のコース分けであるが、どのようなコース分けか。 | 法定調書等のデータ入力業務であるが、入力件数が多いため、規模を大きくすると参加業者が少なくなることが想定されたため複数にコースを分けているものである。 |
すべてのコースにおいて応札業者は8社であるが、同一業者か。 | すべて同じ業者である。 |
すべて同じ業者であれば、まとめることもできるのではないか。 | 各国税局で同じ業務を行っており、業者も限られていることから、まとめることにより参加業者が少なくなると考えられる。 |
●案件番号29 緊急時情報連絡システム提供業務 |
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1者応札であり、落札率が低いのはなぜか。 |
履行可能な業者は存在するが、現契約が安価であったことから、新規の業者が参加しなかったと考えられる。 なお、予定価格の積算に当たり、複数の業者に聴き取り調査を実施したが、統一的な見解はなく、実勢価格の把握が困難であったため、業者から徴取した参考見積りを基礎としたところ、結果として落札率が低くなったものである。 |
●案件番号54 松阪地方合同庁舎三菱電機製昇降機保守点検業務 |
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案件名にメーカー名を入れているのはなぜか。 | 合同庁舎であり、他官庁が調達している案件であるため、理由は不明である。 |
案件名にメーカー名を入れるのは避けた方が良いのではないか。 | 今後の入札においては、案件名に製造メーカー名を入れないよう管理官庁に伝えさせていただく。 |
●案件番号62 名古屋国税総合庁舎等入退館管理システムの保守業務 |
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1者応札となっている理由は何か。 |
前年まで複数年契約の案件である。 既存の機器を保守するため、他の新たな業者が参加することが難しいことが考えられる。 |
●案件番号163 平成26年度浜松合同庁舎の署外駐車場借上げ |
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随意契約であるのに落札率が低いのはなぜか。 | 予定価格を近隣の駐車場借料の相場を基に積算しているが、落札者は官公庁であり低額であったためと考えられる。 |
意見・質問 | 回答 |
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【契約一覧表について(東海財務局)】
落札率が低い案件を抽出 |
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契約件名:静岡地方合同庁舎H26エレベーター保守管理業務 契約相手方:ジャパンエレベーターサービス株式会社 契約金額:196,992円 契約締結日:平成26年4月1日 担当部局:東海財務局 |
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予定価格と落札価格の乖離の要因は何か。 | 独立系保守業者間の価格競争が激しくなっており、競争原理が働いたこと、落札業者は関東圏を拠点としているが、東海地方にも営業地域を拡大しており、平成26年3月に静岡支店を開設し、今回初めて参加したもので、落札したいという相手方の強い意向が働いたこと等が考えられる。 |
POG契約とフルメンテナンス契約のどちらの方式となっているのか。 また、その方式とした理由を教えてほしい。 |
POG契約を採用している。 当庁舎のエレベーターは、平成20年設置の比較的新しい設備であり、劣化した部品の取替えや修理等の必要性が低いため、定期的な保守及び点検のみを行う、POG契約を採用したものである。 |
エレベーターの製造メーカーはどこか。 製造メーカー系の保守業者は、入札に参加していないのか。 |
日立製のエレベーターである。 平成24年度までは、製造メーカー系保守業者が落札していたが、平成25年度に独立系保守業者が参加し、低い率で落札した結果を踏まえて、落札の可能性が低いとの判断により、今年度参加しなかったものと考えられる。 |
業務内容としては、主に人件費となるのか。 また、落札率が著しく低くなっているが、採算が取れるのか。 |
業務内容としては、遠隔装置による監視及び点検のほか、月1回現地での点検作業を行っており、説明したとおりPOG契約のため、点検に伴う人件費が主となる。 その人件費にかかるコストを削減しているものと考えられる。 |
意見・質問 | 回答 |
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【契約一覧表について(東海財務局)】
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●案件番号10 静岡市内H26建築各所修繕工事(単価契約) |
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書類の不備で、入札に参加した1社が無効になったとのことであるが、具体的にはどのようなものか。 | 単価契約のため、総額を記載した入札書と、各項目毎の数量と単価等を記載した内訳書の提出を受けたが、その内訳書の記載内容に誤りがあったため、無効としたものである。 |
●案件番号28・29 岐阜合同庁舎で使用する電気の調達 静岡合同庁舎で使用する電気の調達(平成26年度) |
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契約一覧表に記載されている数量が、使用量の上限となるのか。 実際の使用量が、この数量を上下した場合は、単価等に影響を与えることとなるのか。 |
記載した数量は、昨年度使用実績を基にした予定数量である。 あくまでも予定数量であり、使用量が上下する場合がある旨を仕様書に記載しており、単価を変更することはない。 |
●案件番号13 文具等の納入(単価契約) |
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文具等の納入という契約名であるが、契約一覧表に記載されている項目は、トイレットペーパーとなっている。 文具と一緒にすることにより、他から調達するより安価となるのか。 また、トイレットペーパーは、清掃業者が用意するものではないのか。 |
契約事務の簡素化、スケールメリットの面から、文具だけでなく生活用品も一括で調達しているもので、安価になると考えている。 契約相手方は、商社なので文具以外の調達も可能である。 トイレットペーパーは、当局が購入し、清掃業者へ支給している。 |
●案件番号24・27 東海財務局庁舎清掃等業務 岐阜合同庁舎清掃及び建築物環境衛生管理業務 |
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落札率が低くなった理由は何か。 | 年々競争が激しくなっており、落札率が低下する傾向にある。 また、応札した業者がすべて低い率ではなく、継続して落札している業者であることから、経験値を価格に反映させることが出来たと考えられる。 |
●案件番号18・40 未利用国有地の管理等業務委託 未利用国有地の管理等業務委託(平成26年度分) |
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契約一覧表に記載されている項目の数量と単価を掛けたものが、契約における金額の割合が一番大きいものと考えてよいか。 | そのとおりである。 |
意見・質問 | 回答 |
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【抽出案件について(名古屋税関)】
落札率が高く、1者応札である案件を抽出 |
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契約件名:名古屋税関において使用する自動車用燃料油の購入に係る単価契約 契約相手方:株式会社西日本宇佐美 契約金額:13,501,872円 契約締結日:平成26年4月1日 担当部局:名古屋税関 |
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本案件は1者応札であったが、もっと応札者がいてもよいのではないか。仕様書で「各庁舎から概ね半径10q以内の場所において給油可能」と定めているが、例えば諏訪など都市部から離れた地域を対象に含めたことにより、全域をカバーできない等の理由で1者応札になったのではないか。 |
効率的な契約手続きを念頭に、空港地区を除く全官署の一括調達を行った。仕様の決定に当たっては、各庁舎(官署)を対象として業者へのヒアリングを実施し、庁舎からの距離を概ね半径10q以内に決定した(全庁舎で仕様を満たすガソリンスタンドの存在を確認した。)。 結果として1者応札であったため、開札後に確認したところ、調達規模(予定数量)を勘案して応札を見合わせた業者があった。 |
一括調達の方が調達手続きは効率化されると思うが、競争性を確保するために地域ごとに分割する等の検討も必要ではないか。 | 空港地区同様、各庁舎(官署)の立地条件等を考慮して、別契約の可否について検討する。 |
入札書添付「内訳書」に記載された単価と、委員会資料「契約一覧表」に記載された単価が不一致となっている点について説明願いたい。 | 「内訳書」に記載の金額は消費税抜き、「契約一覧表」に記載の金額は消費税込みで記載しているためである。 |
ガソリン店頭価格が著しく値上がりする前の4月1日に契約を締結しているが、価格変動(値下がり、値上がり)した場合の対応について説明願いたい。 |
石油情報管理センターの公表価格を基準として協議の上、随時、契約単価を変更している。 具体的には、値下がりの場合は当方から協議し、値上がりの場合は相手方からの協議が通例で、7月に相手方から協議があり、8月以降は当初契約単価から5円値上げする変更契約を締結した。 |
1年間の調達数量が、仕様書に示した調達予定数量に達しなかった場合の対応について説明願いたい。 | 予定調達数量は、直近3年間の年間平均使用量としており、極端な相違はないと考えているが、入札説明の際には「数量を約束するものではない」旨を説明しており、変更契約や補償は行わないこととしている。 |
ガソリンの消費を抑える努力はしているか。 | 近隣への出張等の際は公共交通機関を利用するなどして削減に努めているほか、官用車の調達に当たってはハイブリット車の導入も推進している。 |
意見・質問 | 回答 |
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【契約一覧表について(名古屋税関)】
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●案件番号73
名古屋税関におけるETCコーポレートカード利用契約 |
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応募者が1者であった理由を検証しているか。 | 会計制度上、3月利用分は4月(出納整理期間)中に支払いを完了する必要があるため、3月利用分の請求書を4月中旬に発行するよう求めていることにより応募可能な者が僅少であると思われる。 |
●案件番号56〜68
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予定価格と契約金額が同額であるが、価格変動をどのように予定価格に反映しているのか。 | 地方公共団体からの借上げ・許可は、条例等で使用料が定められているため同額となる。民間からの借上げは、近隣の状況確認、契約相手方(大家)から聞き取りを行い予定価格を決定しているが、大きな情勢変化がない限り同額となるのも仕方ないと考えている。 |
建物であれば、経年による老朽化も考慮してください。 | 来年度以降の契約締結時の参考とさせていただく。 |
●案件番号42
平成26年度定期健康診断(本関地区)業務請負に係る単価契約 |
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調達予定数量に単価を乗じても契約総額とならいないため、計算方法について説明願いたい。 | 調達予定数量は対象人数、単価は総額に対する割合が最も大きい検査項目の単価を記載しているため、一覧表のみでの計算は困難である。 |
この資料が公表されることを考慮し、調達予定数量、単価等の表現方法の改善を検討願いたい。 | 調達予定数量は人数及び検査項目数(代表項目ほか○項目)、単価は代表項目名及び一人当たりの金額を明記するなど、表現方法の改善を検討する。 |