財務省第8入札等監視委員会
平成25年度第2回定例会議議事概要

開催日及び場所 平成25年12月24日(火)名古屋国税総合庁舎4階会議室
委員 委員長 河邊 伸二 (名古屋工業大学 大学院教授)
委員 玉田 斎 (玉田法律事務所 弁護士)
委員 林 真二 (林真二公認会計士事務所 公認会計士)
審議対象期間 平成25年7月1日(月)から平成25年9月30日(月)まで
契約の現状の説明 審議対象期間に係る契約一覧表について
抽出案件 3件 (備考)
競争入札(公共工事) 1件 契約件名 津税務署外部建具改修工事
契約相手方 株式会社平田組
契約金額 6,930,000円
契約締結日 平成25年7月4日
担当部局 名古屋国税局
競争入札(公共工事) 1件 契約件名 小鹿住宅外1住宅13屋上防水工事
契約相手方 不二化成品株式会社
契約金額 16,012,500円
契約締結日 平成25年7月4日
担当部局 東海財務局
競争入札(物品役務等) 1件 契約件名 広域監視艇「はごろも」中間検査に係る船体維持修繕
契約相手方 株式会社ティーエムマリン
契約金額 44,100,000円
契約締結日 平成25年8月21日
担当部局 名古屋税関
委員からの意見・質問、それに対する回答等 別紙のとおり
委員会による意見の具申又は勧告の内容 なし
意見・質問 回答
【抽出案件について(名古屋国税局)】
落札率が低い一般競争入札案件を抽出
契約件名 津税務署外部建具改修工事
契約相手方 株式会社平田組
契約金額 6,930,000円
契約締結日 平成25年7月4日
担当部局 名古屋国税局
 落札率が低いのはなぜか。  入札時期である6月〜7月は建具業者の繁忙期に入る前であり、繁忙期に比して安価に資材等が調達できる状況であったことと、三重県下においては同時期における公共工事の発注がなく、業者間における価格競争に拍車がかかったことなどにより、当局の予定価格に対し低い落札率となったと聞いている。
 予定価格の設定に問題はなかったか。  予定価格の積算に当たっては、市販されている資材単価資料や労務単価資料の価格を基とした。今後はこれまで以上に工事業者からの情報収集等に努めることにより、より適正な予定価格の積算に努めていきたい。
 8者とも低い価格なのか。  8者とも低い価格での入札となっている。
 8者とも地元の業者なのか。  8者とも三重県内の業者である。
【契約一覧表について(名古屋国税局)】
●案件番号3
 「藤枝税務署外壁・面接室改修工事ほか1件監理業務委託」
 落札率が低いのはなぜか。  当局の監理業務等に長年の実績がある業者であり、当局との打合せ等もスムーズに行えるなど、効率化を図り、諸経費を抑えて入札したものと聞いている。
 また、監理場所が落札業者のエリア内であることも要因となっているものと思われる。
 業務内容的にはほとんどが人件費なのか。  人件費である。
●案件番号32
 「灯油の購入」
 なぜ夏に灯油を購入するのか。  冷房用機器の燃料が灯油であるためである。
●案件番号35
 「在勤地の見直し及び地図データ等作成業務一式」
 落札率が低いのはなぜか。  予定価格の算定にあたり、精通者意見により市町村の抽出作業を人的作業として積算したが、落札業者は当該作業をデータ処理により行うことができたため非常に低い入札価格となったと聞いている。
【抽出案件について(東海財務局)】
契約金額及び落札率が高い一般競争入札案件を抽出
契約件名 小鹿住宅外1住宅13屋上防水工事
契約相手方 不二化成品株式会社
契約金額 16,012,500円
契約締結日 平成25年7月4日
担当部局 東海財務局
 落札率が高くなっている要因は何か。また、予定価格の算定方法についてどのように考えているか。  昨年度、同じ考え方のもと予定価格を積算した同種工事2件においては、落札率が79%と96%程であり、一律高い率ではない。時期や規模等により落札率の状況は様々であり、今回の要因は明確には分からない。
 また、予定価格については定期刊行物や業者見積を基に実勢単価を適正に把握し、施工に必要な単価を積み上げて予定価格とした。
【契約一覧表について(東海財務局)】
●案件番号8、12
 「国有地測量等業務(静岡市葵区山崎一丁目 外)」
 「国有財産測量等業務(熱海市下多賀 外)」
 同じ業者が落札者となっている要因は何か。また、業務場所はいずれも静岡県内となっているが、何か地域的な要因も考えられるのか。  土地家屋調査士法により、履行可能な者が限られることから、静岡県に限らず、そもそも有資格者が少なく、少数による競争にならざるを得ない面がある。
 特に地域的な要因があるとは考えられない。
 案件番号8について、応札者は1者となっているが、今後の対応をどう考えているか。  従来からの取組である、公告期間の十分な確保、業務等の準備期間を考慮したうえでの契約期間の設定等を行っていくとともに、参加を辞退した業者がいれば、その要因を聴き取り、反映できるものは実施していきたい。
【抽出案件について(名古屋税関)】
落札率が高い一般競争入札案件を抽出
契約件名 広域監視艇「はごろも」中間検査に係る船体維持修繕
契約相手方 株式会社ティーエムマリン
契約金額 44,100,000円
契約締結日 平成25年8月21日
担当部局 名古屋税関
 本件のような中間検査に伴う整備は、何年ごとに行うものか。また、前回も同じ業者と契約しているのか。  中間検査は5年ごとに行われる定期検査の中間に行われる検査で、概ね5年ごとに行う。前回の契約相手方は異なる業者である。
 入札参加資格について、本来は「A」等級であるところ「B」、「C」等級の者も参加を認め、入札に参加した業者は3者とも「C」等級である。入札に参加する業者が少ないとのことであり、「C」等級しか参加しないのであれば、初めから「C」等級のみとするようなことはできないのか。  予定価格により入札に参加できる資格等級が定められているため、それを除外することはできない。本件のように該当等級の参加が見込めない場合には、参加できる資格等級を拡大している。
 3者の応札業者は、全て近隣の業者か。  近隣の業者が1者、県外の業者が2者である。
 県外の業者が落札した場合、監視艇「はごろも」を税関でそこまで運ぶのか。  そのとおりである。
 契約一覧表の番号3に「広域監視艇「はごろも」船体維持修繕」があり、同じ日に契約しているが、契約を一本化することはできないのか。  番号3の「広域監視艇「はごろも」船体維持修繕」は船底の貝殻の除去及び再塗装を実施するもので、1週間程度のものであるが、本件は、運輸局の中間検査を受検するためのもので、整備項目が多いため、契約期間が長期間となり、契約金額も高額で政府調達となるため、これらを別に契約することとしている。
 今回、同日契約としたのは、本件において特殊な部品を要するものがあり、調達にも時間を要するために契約期間をより長くする必要があったことによるもの。
 仕様書の中に船底の貝殻除去、再塗装とあるが、本件で貝殻除去等を行った後に、再度、番号3の「広域監視艇「はごろも」船体維持修繕」で貝殻除去等を行うのか。  番号3の「広域監視艇「はごろも」船体維持修繕」は9月上旬に実施したもので、本件で実際に船体を上架したのは12月下旬である。
【契約一覧表について(名古屋税関)】
●案件番号5
 「監視艇「ふじ」船体維持修繕」
 落札率が44.9%であるが、理由は何か。  競争が働いたもので、契約者がどうしても契約したかったものと考えられる。
●案件番号9
 「清水税関支署河輪町宿舎敷地測量等業務委託」
 1者応札となっているが、1者とならないような方策は講じているか。  入札の実施にあたり、入札参加の慫慂を行ったが、入札参加資格を所持している業者が少なく、結果、1者応札となった。入札の実施にあたり、入札参加の慫慂を行ったが、入札参加資格を所持している業者が少なく、結果、1者応札となった。
 税関には特殊な検査装置が多く、これらの保守点検契約等で1者応札となっているが、これらにおいても1者応札を回避する努力をしてほしい。  特殊な装置の保守点検契約等においては、メーカーでないと対応できないものがあり、1者応札となっている。今後、メーカー以外で対応する業者が出てくる可能性があるので、引き続き調査や参加慫慂等を実施していく。