財務省第8入札等監視委員会
平成24年度第2回定例会議議事概要

開催日及び場所 平成24年12月21日(金)名古屋第二国税総合庁舎1階会議室
委員 委員長 河邊 伸二 (名古屋工業大学 大学院教授)
委員 玉田 斎 (玉田法律事務所 弁護士)
委員 林 真二 (林真二公認会計士事務所 公認会計士)
審議対象期間 平成24年7月1日(日)から平成24年9月30日(日)まで
契約の現状の説明 審議対象期間に係る契約一覧表について
抽出案件 3件 (備考)
競争入札(物品役務等) 1件 契約件名 パソコン及びプリンタの更新作業等にかかる業務委託
契約相手方 NECフィールディング株式会社中部支社
契約金額 7,297,500円
契約締結日 平成24年9月26日
担当部局 名古屋国税局
競争入札(公共工事) 1件 契約件名 高山第1住宅外1住宅12建築改修工事
契約相手方 株式会社マルケイ
契約金額 28,875,000円
契約締結日 平成24年7月18日
担当部局 東海財務局
競争入札(物品役務等) 1件 契約件名 不正薬物・爆発物車載型探知装置の保守点検業務請負契約
契約相手方 株式会社日立ハイテクソリューションズ中部支店
契約金額 6,090,000円
契約締結日 平成24年8月20日
担当部局 名古屋税関
委員からの意見・質問、それに対する回答等 別紙のとおり
委員会による意見の具申又は勧告の内容 なし
意見・質問 回答
【抽出案件について(名古屋国税局)】
落札率が低い案件を抽出
契約件名
:パソコン及びプリンタの更新作業等にかかる業務委託
契約相手方
:NECフィールディング株式会社中部支社
契約金額
:7,297,500円
契約締結日
:平成24年9月26日
担当部局
:名古屋国税局
 入札業者3者の入札金額に大きな差があるが、原因は何か。  当該業務は、パソコンソフトのインストールのほか、ラベルの貼付、防塵シートの取付け等人的役務にかかる部分もあり、各業者の人件費積算方法に大きな差異があったためである。
 予定価格の積算に前年の調達実績を参考にできなかったのか。  前年度のパソコン更新台数は数量が少なかったため、職員で対応しており当該業務の支出はなかった。
 更新したパソコンのメーカーは何か。
 また、当該業務は、調達したメーカーによって違いがあるのか。
 今回更新したパソコンは、国税庁で調達したものであり、東芝製であった。
 業務内容は、調達したメーカー以外の業者であっても、行うことができる仕様となっている。
【契約一覧表について(名古屋国税局)】
●案件番号24
 「心の健康づくり研修業務」
 業務内容を確認したい。  名古屋国税局管内の48税務署に心の健康づくりに関する研修講師を派遣するものである。
 落札率が、低い理由は何か。  当該業務は7者の入札があり、競争の原理が働いたためと思われる。
 また、入札金額は落札者と2位の業者との差額が大きいことから、落札者は多数の講師を抱え、合理的な派遣方法で人件費が積算できたためと思われる。
 以前にも実施している案件か。  税務署で実施していたものを今回初めて国税局で取りまとめて実施する案件である。
●案件番号33〜37
 「業務用自動車の購入(区分1〜5)」
 区分が分かれている理由は何か。  業務内容により使用する用途が異なるため、区分分けして調達している。
 個別に申し上げると次のとおりである。
 案件番号
  33:軽自動車
  34:小型自動車1トン以下
  35:小型自動車1.5トン以下
  36:小型自動車1.5トン以下ミニバンタイプ
  37:普通自動車2トン以下ミニバンタイプ
●案件番号63
 「平成24年分所得税及び消費税確定申告期における署外申告相談会場の借上げ(区分9)」
 落札率が99.9%となっているが、入札業者は1者であること及び契約内容は会場の使用料等であり、定価があることから、通常このような場合は100%となると思われるが、予定価格に1円の端数があるのはなぜか。  価格積算した際、消費税の端数処理方法の違いにより、1円の差が発生したものである。
●案件番号78〜105
 「平成24年度総合健康診断等委託業務」
 78番〜105番までが、同じ予定価格、同じ予定調達総額となっているがどういうことか。  当該業務は、公募を実施し申込みのあった者のうち当局の要件を満たす全ての者と契約した案件である。
 当該業務を契約一覧表に表示するに当たり、契約先ごとに1行ずつ記載を行ったものである。
 予定価格及び予定調達総額は、案件番号78から105の合計金額である。
【抽出案件について(東海財務局)】
契約金額が高額で落札率が高い案件を抽出
契約件名
:高山第1住宅外1住宅12建築改修工事
契約相手方
:株式会社マルケイ
契約金額
:28,875,000円
契約締結日
:平成24年7月18日
担当部局
:東海財務局
 落札率が高いが、落札者以外の入札状況はどのようになっているか。  落札者以外は予定価格を超えている状況である。
 岐阜市と高山市の工事を合わせて発注しているが、工事場所が離れていることから、分けて発注することを考えなかったのか。  県内の同種工事については、スケールメリットにより経費低減等が図られることから、原則、合わせて発注することとしている。
【契約一覧表について(東海財務局)】
●案件番号6
 「武豊住宅外2住宅12電波障害対策施設等撤去工事」
 本件はどのような工事内容か。  住宅建設に伴う周囲へのテレビ電波障害を改善するため設置した、アンテナ、ケーブル、機器等の施設について、アナログ波廃止に伴い、対策する必要性が無くなったため、当該施設を撤去するものである。
●案件番号9
 「小鹿住宅外6住宅H24消防設備保守点検業務」
 落札率が低くなった要因は何か。  本件のように特定の物を買い入れたり、製造するものではなく、人件費が主な業務の場合、落札率が低くなる傾向がある。
【抽出案件について(名古屋税関)】
落札率が高く、1者応札で、かつ継続業者が落札した案件を抽出
契約件名
:不正薬物・爆発物車載型探知装置の保守点検業務請負契約
契約相手方
:株式会社日立ハイテクソリューションズ中部支店
契約金額
:6,090,000円
契約締結日
:平成24年8月20日
担当部局
:名古屋税関
 点検作業は年間2回とのことであるが、点検に要する日数は何日か。  本契約は、半年点検と年次点検を行うものであるが、半年点検が1日、年次点検が3日を要する。
 契約金額が装置2台で約600万円であり、1台あたり約300万円と高額であるが、高額な理由は何か。  特殊な部品を用いているため部品代は高額である。また、人件費も特殊な知識や技能を必要とするため高くなっている。本装置は特殊な装置であることから、ある程度は高くなることもやむを得ないと判断しているが、委託業務の中の例えば報告書の作成のような特殊でない部分については、市販の物価資料等の単価を用いて予定価格を積算している。
 本装置の仕様やソフトは公開されているか。公開されていないと競争が働きにくいと思われるが、いかがか。  公開されていないため、他者による参加が困難となっており、結果として1者による入札となっている。
 装置の開発の際、又は購入の際に保守も含めた契約の方法もあると思われる。  今後、検討していくこととしたい。
 本装置の使用頻度はどのくらいか。  ほぼ、毎日使用している。
 他に、本件のような特殊な装置はあるか。  税関で使用している装置には、メーカーでないと対応できない特殊な装置が多く、これらについては1者入札となっているものが多い。しかしながら、メーカー以外も参入でき、数社の入札となっているものもいくつかある。
【契約一覧表について(名古屋税関)】
●案件番号4〜6
 「監視艇用燃料油の購入にかかる単価契約」
 それぞれ契約単価に差があるのはなぜか。  給油方法の違いによるものである。名古屋港はバージ(小型の給油船)によるもの、清水港は海上スタンド(岸壁に設置してあり、船舶に直接給油できる給油スタンド)によるもの、三河港は小型のタンクローリーによるものである。
 なお、清水港及び三河港は契約者以外で給油できる業者がなく、1者応札となっている。