財務省第8入札等監視委員会
平成23年度第4回定例会議議事概要

開催日及び場所 平成24年6月25日(月) 名古屋国税総合庁舎4階会議室
委員 委員長 河邊 伸二 (名古屋工業大学 大学院教授)
委員 玉田 斎 (玉田法律事務所 弁護士)
委員 林 真二 (林真二公認会計士事務所 公認会計士)
審議対象期間 平成24年1月1日(日)から平成24年3月31日(土)まで
契約の現状の説明 審議対象期間に係る契約一覧表について
抽出案件 3件 (備考)
競争入札(物品役務等) 1件 契約件名 投光器等の購入
契約相手方 株式会社廣瀬商会名古屋営業所
契約金額 8,535,660円
契約締結日 平成24年2月16日
担当部局 名古屋国税局
競争入札(物品役務等) 1件 契約件名 新聞広告掲載業務(平成23年度第2回)
契約相手方 株式会社オリコム
契約金額 20,736,450円
契約締結日 平成24年1月5日
担当部局 東海財務局
競争入札(公共工事) 1件 契約件名 中部空港合同庁舎他1箇所水道メーター更新工事
契約相手方 株式会社横田管工
契約金額 2,714,250円
契約締結日 平成24年1月16日
担当部局 名古屋税関
委員からの意見・質問、それに対する回答等 別紙のとおり
委員会による意見の具申又は勧告の内容 なし
意見・質問 回答
【抽出案件について(名古屋国税局)】
契約金額が高額な案件を抽出
契約件名
:投光器等の購入
契約相手方
:株式会社廣瀬商会名古屋営業所
契約金額
:8,535,660円
契約締結日
:平成24年2月16日
担当部局
:名古屋国税局
 投光器は、日頃から設置しておくのか、それとも、どこか別の場所に保管しておくものなのか。
 また、災害発生時には、どのように充電するのか。
 今回調達した投光器は、折り畳んでキャリーケースに入れて保管・持ち運びができるものであり、通常時は国税局及び各税務署の災害備蓄倉庫等に保管している。
 なお、災害が発生し停電となった場合には、国税局及び各税務署に整備している発電機を使用して充電することとなる。
 入札参加資格について、多数の参加を促すため、「C等級」以外の者にも参加できるようにしたとのことだが、「C等級」以外の者の参加はあったか。  「C等級」以外の者も参加して入札を行っている。
 この案件のほか、契約一覧表の案件番号2及び4についても災害物品関係と聞いたが、何故、この時期に調達したのか。
 内容的には、もっと早く調達すべきではないか。
 災害物品関係については、東日本大震災以後、品薄状態が続いており、調達を計画した時点では納品までに半年から10ヶ月程度との情報があった。
 更に情報収集を重ね、当局がニーズとする調達品目、仕様等の検討を行う必要があり、この時期となったものである。
 他の国税局も同様に災害物品を購入しているのか。  調達する品目、数量等に多少の違いはあるものの、他の国税局においても災害物品を調達している。
【契約一覧表について(名古屋国税局)】
●案件番号5〜38
 「平成24年分路線価等を定めるための鑑定評価員等業務」
 当該案件の随意契約理由を見ると、「申込のあったすべての者と契約を締結するものであり、競争を許さないこと」とあるが、どんな者でも申込可能なのか。  申込できる者は、鑑定評価の資格を有し、3年以内に年間5件以上の鑑定評価実績がある者等と仕様書で示している。
 予定価格と契約単価に「70,518円ほか」と記載があるが、「ほか」とはどういう内容なのか。  契約単価には2種類あり、一般鑑定標準地の鑑定評価に係る単価の「70,518円」と、ゴルフ場、遊園地等の特定の鑑定標準地の鑑定評価に係る単価「92,190円」である。
 案件番号5の支払実績額が「1,008,105円」となっているが、契約単価は税抜・税込のどちらか。
 もし、税込であるならば、末尾の数字が5になるのは理解できないので、どのように計算したのか。
 契約金額の単価は、税込で記載している。
 当該契約は、各契約単価に地点数を乗じ計算を行い、鑑定評価役員に対する報酬については、別途加算することとしている。
 具体的には、「70,518円」及び「92,190円」に地点数を乗じたものに、鑑定評価役員に対する報酬「20,853円」を別途加算している。
【抽出案件について(東海財務局)】
契約金額が高額で落札率が高い案件を抽出
契約件名
:新聞広告掲載業務(平成23年度第2回)
契約相手方
:株式会社オリコム
契約金額
:20,736,450円
契約締結日
:平成24年1月5日
担当部局
:東海財務局
 具体的にどの新聞に広告を掲載したのか。  中日新聞、朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、日経新聞及び岐阜新聞(計6紙)に広告を掲載した。
 新聞社ごとに広告の掲載を依頼したのか。  一般競争入札により契約相手方を1者選定し、同者に対して上記6紙への広告の掲載業務を委託したものである。
 本件は落札率が高いことから抽出案件とされたところであるが、前回(平成23年度第1回)の落札率はどうであったか。  正確な数字を持ち合わせていないが、前回の落札率は、今回と比べて数パーセント低かったと記憶している。
【契約一覧表について(東海財務局)】
●案件番号4
 「国有財産測量等業務」
 1者応札となった要因をどのように分析しているか。
 土地家屋調査士を対象とした入札のようだが、もう少し応札者があってもよいのではないか。
 本業務を履行できる土地家屋調査士のうち、静岡県内に本店があり、競争参加資格を有している者は、契約相手方の1者しかない状況にある。
 1者応札を解消するため、静岡県内の他の土地家屋調査士(個人事務所等)に対して競争参加資格に係る審査を申請するよう慫慂しているところであるが、実際の資格認定には至っていない。
●案件番号2
 「樹木伐採等業務」
 予定価格はどのように算定したのか。  一般的には、積算資料等の刊行物により個々の材料や労務に必要な価格を積み上げて予定価格とする方法や、2〜3者の業者から徴取した見積を必要に応じて査定して予定価格とする方法等が考えられる。
【抽出案件について(名古屋税関)】
再度入札の一般競争入札案件を抽出
契約件名
:中部空港合同庁舎他1箇所水道メーター更新工事
契約相手方
:株式会社横田管工
契約金額
:2,714,250円
契約締結日
:平成24年1月16日
担当部局
:名古屋税関
 当初の入札が不調に終わったというのは、予定価格を下回らなかったということか。  そのとおりである。
 不調に終わった理由としてメーカーに在庫がない旨の説明であったが、そのメーカーとは既存機器メーカーのことか。  そのとおりである。
 仕様上、既存機器メーカー以外の他メーカーのものでも参加可能なのか。
 また、最終的にはどのメーカーのメーターになったのか。
 他メーカーの製品でも参加可能であるが、今回は最終的に既存機器メーカーの製品となった。
 品薄状態となった旨の説明であったが、東日本大震災の影響で在庫がなくなったのか。  震災の影響ではなく、他に大口の受注があったことにより品薄となったものである。
 8年に1回、交換しなければならないものなのか。
 また、今回は何回目の交換か。
 計量法により、課金の対象となるメーターの耐用年数は8年と定められており、今回が初めての交換である。
 同様に耐用年数が決まっているメーターはあるのか。  電気メーター、ガスメーターなども対象であり、定期的な交換が必要となる。
【契約一覧表について(名古屋税関)】
●案件番号5
 「監視艇「やはぎ」中間検査に係る船体維持修繕工事」
●案件番号7
 「広域監視艇「ふじ」船体維持修繕工事」
 「監視艇「やはぎ」中間検査に係る船体維持修繕工事」と「広域監視艇「ふじ」船体維持修繕工事」について、「広域」の有無で何が違うのか。  「ふじ」の全長は約24mで、主に外海の広い範囲の監視取締りを行っている。
 他方、「やはぎ」の全長は約20mで、主に湾内の取締りを行っている。
 同じ「船体維持修繕工事」にも関わらず、「やはぎ」の契約金額のほうが高いのは何故か。  「ふじ」の工事は、船底に付着した貝殻を取ったり、塗装を塗り直したりする年2回の掃除・塗装等を行うもので、一方の「やはぎ」は運輸局が定める中間検査である。
 中間検査は、法律に基づき6年に1度実施する定期検査の間に実施するもので、整備実施事項が法律により定められていることから、検査項目が多く「ふじ」の修繕工事に比べて高額となっている。
 「ふじ」の修繕工事は応札者が1者だが、過去も1者応札が続いているのか。
 延々と1者応札が続いていることから、落札金額が下がらないという可能性もあるのではないか。
 前回は2者の応札があり、1者応札が続いている訳ではない。
 今回は、他の船の修繕等で造船所が対応できず、1者になったものと推察される。