酒類鑑評会は、酒類の製造技術の進歩・発展を促し、市販酒の品質向上を図ることを目的とし、管内で製造された清酒及び本格しょうちゅうの品質の調査研究を行い、今後の製造技術指導の参考とするとともに、審査成績が優秀であった酒類製造場及び杜氏等その製造責任者に対して表彰状を授与し、その事績を顕彰するものです。
区分 | 清酒 | 本格しょうちゅう |
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予審 | 平成25年3月15日(金) | 平成25年2月28日(木)及び3月1日(金) |
決審 | 平成25年3月21日(木) | 平成25年3月22日(金) |
予審は、製造・貯蔵工程中に発生したと考えられる香味の欠点がない酒を評価しました。
決審は、香味・調和の優劣を評価しました。
清酒の部は、予審16名、決審15名の品質評価員により実施しました。
本格しょうちゅうの部は、予審はA班(芋・黒糖)13名、B班(米・麦・そば・その他)12名の品質評価員で実施し、決審はA班13名、B班12名の品質評価員で実施しました。
※)熊本酵母吟醸酒とその他の吟醸酒の部で、1場につき合計6点まで出品可能
※)1場につき各部(原料)ごと2点まで、かつ、1場につき合計7点まで出品可能
※)実優等賞場数
※)実優等賞場数
熊本酵母吟醸酒 | その他の吟醸酒 | 合計 | |
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出品場数 | 17 | 7 | 24 |
優等賞場数 | 7 | 3 | 10 |
原料名 | 甘藷 | 米 | 麦 | そば | 黒糖 | その他 | 合計 | |
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県名等 | ||||||||
熊本 | 出品場数 | 6 | 21 | 9 | - | - | 3 | 39 |
優等賞場数 | 4 | 10 | 1 | - | - | - | 15 | |
大分 | 出品場数 | 2 | 2 | 22 | - | - | 1 | 27 |
優等賞場数 | - | - | 16 | - | - | 1 | 17 | |
宮崎 | 出品場数 | 26 | 3 | 16 | 5 | - | 2 | 52 |
優等賞場数 | 14 | - | 2 | 2 | - | 1 | 19 | |
鹿児島 | 出品場数 | 79 | 9 | 21 | - | 18 | 1 | 128 |
優等賞場数 | 30 | 5 | 9 | - | 7 | 1 | 52 | |
全管 | 出品場数 | 113 | 35 | 68 | 5 | 18 | 7 | 246 |
優等賞場数 | 48 | 15 | 28 | 2 | 7 | 3 | 103 |
熊本酵母で造られた吟醸酒は、吟醸酒特有の穏やかな芳香と九州の酒らしい上品な甘味と豊かな旨味がありました。
熊本酵母以外の酵母で造られた吟醸酒は、吟醸酒特有の華やかな芳香が豊かで、味は淡麗ながらバランスのとれたものが多い傾向にありました。
どちらの吟醸酒も見事な仕上がりとなっており、蔵元の努力が結実していました。
なお、燗酒は、食中酒に適した旨味のある豊かな味わいがありました。
本格しょうちゅうは、いずれの原料においても高レベルな酒質に仕上がっていました。
特に原料特性や製造方法によるしょうちゅうの個性を活かしつつも、上品な味わいとなるよう酒質が整えられており、各メーカーに蓄積した優秀な製造技術の賜物であるといえます。
なお、貯蔵酒は、樽の香りが豊かなものやなめらかな味わいで熟成を感じさせるものが多い傾向にありました。
(注) 数値は出品点数を表す。