亀井酒税企画官
はい、分かりました。
それでは、を読ませていただきます。
「関係機関が連携した取組の推進。未成年者飲酒防止等の対策に関係する省庁が連携して取り組むことを目的として、「酒類に係る社会的規制等関係省庁等連絡協議会」が設置されている。同協議会が平成12年8月に決定した「未成年者の飲酒防止等対策及び酒類販売の公正な取引環境の整備に関する施策大綱」や平成15年12月に閣議決定された「青少年育成施策大綱」に則って、関係省庁間の連携が図られているところである。
今後も、同協議会の場を活用するなど、関係省庁間の連携を一層緊密にし、未成年者の飲酒防止等のための各種施策をさらに着実に実施していくことが求められる。」
奥村座長
いかがでしょうか。内容はこういうことかもしれませんが、懇談会の意見としては、何かありきたりのことが書いてあります。むしろ、官庁同士が連携しなかったら、一つの官庁だけでは取り組めないようなことが、社会的な課題になっているのです。だからもっと連携強化してくださいみたいにはできますか。
亀井酒税企画官
ええ。
奥村座長
多分、そうしていただくと少し新鮮味が出てくるかな。
亀井酒税企画官
分かりました。
奥村座長
では、ここで書いてあることの必要性について、懇談会としてはこういうふうに考えるので、より一段と連携してくださいというような論理にしていただく。よろしいでしょうか。
へ移ってください。
亀井酒税企画官
「酒類の広告宣伝、製品・販売場所への表示の見直し。酒類の広告宣伝や製品・販売場所への表示については、より説得力・実効性のある表示の文言等を検討すべきであるとの意見や、仮に未成年者に対する直接的な効果がないとしても社会全体の問題意識を高める役割を果たしているから更に規制すべきであるとの意見がある。
現在、酒類の広告宣伝については、酒類業者で構成する「飲酒に関する連絡協議会」による自主基準があるが、すべての者がこの基準を完全に遵守しているものではないことから、欧州での民間団体による規制実施の例も参考に、基準に関する違反行為を是正する仕組みを検討することも考えられる。なお、酒類の広告宣伝では、飲酒の弊害も含めて消費者の判断材料を幅広く提供していくことも重要である。
また、現在、販売場所においては、「酒類の売場である」旨や「未成年者の飲酒は法律で禁止されている」旨の表示が義務付けられているが、これに「年齢を確認できない場合は、酒類は販売できません」といった表示を加えたらどうかという意見があった。
さらに、未成年者飲酒防止のためのパンフレットやポスターについて、未成年者が飲酒をしてはいけない根拠について記述することが効果的であり、これをレジの周辺や酒類の陳列場所に掲示してはどうかとの意見があった」ということであります。
奥村座長
ありがとうございました。広告宣伝のところはいろんな検討の余地があるかと思いますが、とりあえずこういうところで収れんということでいいでしょうか。
須磨氏
3行目の「更に規制すべき」というのがよく分からないのですが、何を規制すべきという文言なのでしょうか。
亀井酒税企画官
ここで考えているのは、未成年者に関する表示基準について、飲酒は禁止されていますというふうな文言の表示基準がありますけれども、そこをもっとうまく活用してできないかといったことです。
須磨氏
これもやはり「意見があった」という意見の羅列になっていますが、ここはもう少しすっきり懇談会意見として書けませんか。
亀井酒税企画官
具体的にということですか。
須磨氏
いろんな意見がありましたという書き方になっているのですが、もう一歩踏み込めないものでしょうか。
奥村座長
2つ並んでいるのですが、2行目の「説得力・実効性のある表示の文言等を検討すべき」というのは多分どなたも異論がないでしょう。
須磨氏
「であり」でいいですよね。
奥村座長
「であること」というような感じにしますか。「検討すべきであること」。
それから2番目ですが、「果たしているから更に規制すべき」というところですが、「規制」という言葉が入ったから、それで「意見がある」になったと思います。どう表現にするといいですかね。「表示については」、言葉は変えないといけないですが、「また、更に検討を加えるべき」みたいなことの用語を探していただいて、「規制」のかわりに何か入れて、そうすれば多分「意見がある」は要らなくなってくるかと思います。よろしいでしょうか、そんなことで1回文章を作っていただきましょう。
井岸氏
ここに書かれているのは販売場所だけですが、外食産業の飲み屋等はここで一緒にやらなくていいのですか。
奥村座長
先ほどのアンケートの結果にもありましたが、学生の反応を見ていても悩ましいですね。そこはまたほかの官庁を経由しての指導になるわけですね。
小鞠酒税課長
そうですね。
奥村座長
井岸先生の御指摘をクリアしようとすると、の関係機関が連携したというところで、例えばと具体例を入れるかどうかですね。例えばこういうことは連携してやっていただかないと効果がないでしょうというようにして、そちらへ入れることはできますか。
小鞠酒税課長
は総論で関係省庁が連携しなさいということで、
は広告でこういうことについては関係省庁と連携してやったらどうかということではいかがですか。
奥村座長
はい、そうですか。では、井岸先生の御指摘については、の方で例示的にも入れるということでよろしいですか。
山下氏
結局、未成年者飲酒禁止法というのは酒販店で売ろうが飲食店で売ろうが等しく適用がある。ただし、未成年者の年齢を確認しなさいという法、こちらの酒税法関係の法律というのは酒販店にのみ適用がある。今は、そういう法令の体系になっていて、飲食店系については、監督権限のある他省庁を通じて指導するということですけれども、この報告書で結局その販売段階について未成年者に売らないような規制を強化しようということであれば、やっぱり根本的な現在の法体系のあり方を変えるかどうかという、そこに何か踏み込まないといけないような気がしますね。外国では、酒販店とレストランは未成年者の飲酒に関する規制の関係ではあまり区別していないのでしょうからね。ただ、それをこの懇談会で直ちに言っていいのかどうか、私もそこは分かりません。どうも根本的な問題はそこじゃないかと思います。単に連携すればいいのかという、そこを考える必要はあると思います。
前田課長補佐
未成年者飲酒防止について取り込んでいるところは、酒類を販売または提供する営業者ということになりますので、一般の酒販店のほかに飲食店も一応含まれています。
酒販店については、国税庁が免許の関係で所管していて、飲食店については、厚生労働省が所管しています。警察庁ではその取り締まりとか、そういう関係で両方に網をかけているということです。ですから、お酒を提供するといった場合に、お店で買うということと、居酒屋等によって飲食するということがありますので、言われるように、未成年者飲酒防止について、業者として何らかの取組をやっていくといったときに、酒販店だけでなく飲食店も当然やっていかなければならないでしょうという話にはなります。
山下氏
だから、それは恐らく1本の法律でやった方がいいと思うのです。
奥村座長
効果的な政策の遂行となってくると、今、山下先生がおっしゃったところも抜本的なところで出ますよね。ですから、何らかの形で触れたいのですが、この懇談会の今回の検討項目とか国税庁の守備分野との関係で、どういう表現だったら取り得るのか。「そういう意見がありました」という表現で、懇談会の報告としてどうかというところを御検討いただきたいと思います。出された意見については確実に入れるとして、入れる箇所はが良いのか、それともほかの部分がいいのかは、全般に関わってくることかもしれませんので、とりあえず一度検討していただけますか。
亀井酒税企画官
はい。
奥村座長
この後ろの方の、レジの周辺や酒類の陳列場所に提示してはどうかというのは、入れておいた方がいいのですか。もし、ここまで入れるとすると、確かに意見があったという記述にせざるを得なくなりますね。その前の根拠について、記述することが必要であるみたいにするところは皆さん多分一緒の意見なので、陳列場所までここへ具体的に書くのがいいですか。
亀井酒税企画官
現在、酒類に関する表示基準というのがございまして、売り場の区分表示等の表示基準もあるのですが、例えば、その表示基準を拡大して、レジの隣にこういうふうな文言を置かなければいけないとか、そういうふうなことも検討すべきではないかということでございます。未成年者飲酒に関してより効果的な、例えばレジのこういうふうな表示も検討すべきではないかといったことでも結構なのですが、御検討いただけないでしょうか。
奥村座長
まず、なぜ飲酒してはいけないかの根拠について触れないまま飲んではいけませんと表示しているので、それでは効果がないから、なぜ駄目なのかをできるだけ書きなさいということはこの懇談会の意見として多分一致した意見になり得るでしょう。だから「効果的である」ではなくて、「記述することが必要である」と例えばしましょうか。その次の、では、どこへどのように張るのだというところは、例えば、お酒をレジまで持ってきて、私が買おうとしているといったときに、あなたは病気ですよみたいに言われたとしても、レジまで持ってきて並んだのだから、やっぱり買うと思います。そのようなことが思い浮かんで、どこへ張ったらいいかまでは、私どもでやらなくてもいいのではないですか。絶対レジがいいのだという御意見でしたら、確かにそこまで書いた方がいいのかもしれませんね。
亀井酒税企画官
場所を含めて御議論いただけますでしょうか。
田嶼氏
場所についても検討する必要があるということですか。
小鞠酒税課長
より効果的な場所を検討するというぐらいの表現です。
田嶼氏
そうですね。
奥村座長
だから、きちんと根拠を書いたパンフレットにしてください、ポスターにしてくださいというところまでがワンステップ、現状より良くなっていますね。
じゃあ、はそんなところでいいですか。
へ移っていただけますか。
亀井酒税企画官
「酒類販売時における身分証等による購入者の年齢確認の徹底。未成年者飲酒禁止法第1条第4項では、酒類販売業者は、「未成年者の飲酒の防止に資するため、年齢の確認その他の必要なる措置を講ずるもの」とされている。しかし、購入者の年齢確認を全く実施していない店舗が多いのではないかとの指摘もある。
諸外国の例を見ると、アメリカでは、酒類販売店が30歳未満の外見の者に対して身分証の提示を自主的に求めている。酒類業界は、未成年者飲酒禁止法の規定の趣旨を踏まえ、酒類販売時における購入者の年齢の身分証等による確認を自主ルール化するなど、年齢確認の徹底を推進すべきである。また、このような取組は、業界全体で行う必要があるから、行政は必要な指導、幅広い広報等を行い、社会における年齢確認の定着を図る必要がある。」
奥村座長
ありがとうございました。
本間氏
2行目から入って3行目、「しかし、購入者の年齢確認を全く実施していない店舗が多いのではないかとの指摘もある」で、「も」ということで、ここは少し逃げているニュアンスがあるのですが、「がある」ではいけないのでしょうか。
奥村座長
ここについては、先ほど田嶼先生から御指摘のあった統計の問題があるのですが、断定的にしようとすると、もう少ししっかりとした統計調査をやった上で、分析をしないといけませんよね。ただ、「全く」という言葉を変えれば、「年齢確認を十分実施していない店舗が多いのではないかと推測される」くらいの表現だったら、皆様方の感覚はそうでしたから、若干のチェックはしたのでというので許されますか。
田嶼氏
ええ。そして、それが全体的な実情とそう離れていないだろうという認識は全員にあったわけですから、この辺のところを突っ込まれないようなうまい書き方にしていただければよろしいのではないかと思います。
奥村座長
全く実施していないというのは少しきついので、「十分は実施していない」としたらどうでしょうか。
田嶼氏
「十分していないのが実情である」ですかね。
奥村座長
それから、「店舗が多いのではないかと推測される」。
田嶼氏
そうですね。
奥村座長
そのような表現にしていただいて、「指摘はある」はやめるということですね。それを踏まえた議論として、アメリカでは30歳未満の外見の人に対しては年齢確認を実施しているというのは、州によってそういうふうにやっているところがあるのですよね。
岡本氏
おそらく、全体ではないと思います。
須磨氏
求めている州があるということですか。
奥村座長
アメリカでは何かやるときにIDカードを見せますからね。ソーシャル・セキュリティナンバーとか、くせがついているからそれほど抵抗もないのですよね。
田嶼氏
そうですね。
奥村座長
日本で何かを見せろということが定着するかどうか。
「確認を自主ルール化する」、これは既にしているのではありませんか。「身分証等による確認を自主ルール化する」、今やっていますって言わないですかね。
前田課長補佐
この自主ルール化というものは、今は、例えば、年齢確認を実施していきましょうというふうな形の確たる文章のようなものというのはありません。業界全体として、各社とか各店舗において実施していることは間違いありませんという意味です。
奥村座長
そうですか。
前田課長補佐
次のステップとして、自主ルール化というのも考えられます。
奥村座長
よろしいでしょうか。「業界全体で行う必要があるから、行政は」と出てきたのですが、この論理はよろしいですか。業界全体でやることが必要だから行政が出てこないとできないみたいに見えませんか。
田嶼氏
つながないで切ってしまわれたらいかがでしょうか。
奥村座長
「このような取組は、業界全体で行う必要がある。この場合、行政は」というようにしましょうか。
田嶼氏
また「必要がある」で同じになりますね。
寺沢氏
この業界はどこまで広がっているのですかね。お酒の業界なのか。
井岸氏
先ほどの前田補佐の御意見ですけれども、自主ルール化を徹底すべきじゃないかと僕は思います。その上でこの年齢確認のさらには徹底を推進すべきだろうと思うのですがいかがですか。
田嶼氏
そうですね。
井岸氏
一部のチェーン店では自主ルール化しているからと、それで逃げようとしてしまっているわけですよね。やっていないところももちろんあるのに、やっているはずだということでくくろうとしている。一般小売店、酒販店ではやっていないところがある。だから、これはルールをまず徹底化させるということだと思います。
前田課長補佐
普通、業界ルールというのは全体のものではなくて、今、作っているところは、より確実にさせていく。作っていないところはまず作ってもらう。その上で、業界全体のルール化を考えていくという、そういうステップという感じですね。
奥村座長
自主ルールでやっているところと、自主ルールもないところとあると、2つにまず分けていいのですか。
前田課長補佐
各店舗で独自にやっているところ、コンビニエンスストアなどのようにチェーンごとにマニュアル化してやっているところと、全くやっていないところがあります。
小鞠酒税課長
いずれにしてもそのお店なり業界団体なりに、とりあえず自分たちはきちんとやりますよという宣言をしていただくということ。もちろん宣言だけでなくて、具体的にきちんと取組んでいただく。その2つの趣旨が入っていればよろしいですね。そういう御趣旨ですよね。
井岸氏
そういうことです。
須磨氏
アメリカの例を出していますが、アメリカの例を出したつながりがもう少し明確に出ていた方がいいのではないですか。
小鞠酒税課長
アメリカの例が入っているのは、これはまさにこういうのが当たり前になっているということからです。
須磨氏
例えばこのように目指すべきだということを言うのだったら、きちんとそのように言うべきだと思います。
岡本氏
アメリカの実態調査で我々が回ったところというのは大都会だけでしたから、結構徹底されていた印象がありましたけれども、多分、中西部とか南部へ行くとほとんど野放しのところもあると思います。ですから、全てアメリカでくくってしまうのではなく、アメリカではそういう州もあると言うとかの方が、多分正確だと思います。
それで、先ほどの自主ルール化のところですが、身分証等による確認の自主ルール化を徹底するとか、そういう文言にすれば、現在やっているところも、それからやっていないところも含めて徹底強化ということになるのかなと思います。
奥村座長
この最後の2行ですけどね、今日の御議論をまとめると、年齢確認などについて、家庭から業界から、未成年者本人から、社会全体で定着させたいということが、奥行きとしてありますので、「このような取組は、社会における年齢確認の定着を図るために必要である」というような表現を先に持ってきていただいて、この一環として行政もという程度にしたらどうですかね。業界でやらなきゃいけないから行政が出てくるのだというような論理構成になっていて、異論のある方もおられかもしれません。社会全体で取り組まなければいけない課題なので、行政もそこの一環として何々をするということで、どうでしょうか。そういう位置付けでよろしいですか。
須磨氏
その方がずっといいと思います。
奥村座長
4番へ行きましょうか。
亀井酒税企画官
はい。自動販売機でございます。「今回、懇談会で調査した国・地域において、自動販売機において酒類を販売している例は見当たらなかったところである。諸外国においては、未成年者に対する酒類の販売が法令で禁止されていることから、自販機による酒類販売も当然にできないものと受け止められている。なお、諸外国においては、酒類以外の自販機も路上にはほとんど設置されておらず、我が国とは背景事情がかなり異なると考えられる。
成人識別機能のない従来型の酒類自販機については、未成年者飲酒防止の推進の障害となるものであり、行政・業界が連携して、従来型の酒類自販機の完全な撤廃に向けて早急に取り組むべきものである。」
奥村座長
配布資料の中の新聞記事にもあったところですが、この成人識別機能のついている自動販売機というのは増えてきているのでしたかね。
亀井酒税企画官
はい。増えてきております。
奥村座長
それはごまかしみたいなことはできない機械なのですか。成人識別をどうやっているのか。
前田課長補佐
識別機能については、例えば、運転免許証に生年月日が書いてあるので、その生年月日を読み込んで成人かどうかというふうな判定をするものがあります。
奥村座長
では、それが自分の免許証なのか、お友達の免許証を借りてきたのかは分かるのですか。
前田課長補佐
それは分かりません。
奥村座長
それではほとんど効果はないですね。意図的にやろうとしている人は、幾らでもごまかせますね。
小鞠酒税課長
そこは程度問題だと思います。大人が、免許証を貸すくらいなら、その人が自分で酒屋に買いに行くのではありませんか。
奥村座長
例えば大学生の場合、同じサークルの18歳の1年生が20歳の3年生から免許証を借りて買いに行ってしまえばいいわけですよね。
小鞠酒税課長
ええ。
奥村座長
それで、識別機能があると言えますか。先ほどまで御議論にあった規制の効果ということを考えると、何かあんまり説得力がありませんよね。
前田課長補佐
今、申し上げたのは、一つの例です。ほかに、2つほどあります。まず、酒屋さんの店内に入り、身分証明書等を見せて、20歳以上であることを証明するカードを出してもらう。そのカードには、暗証番号が入っていまして、それも借りればという話は同じになりますけれども、それを自動販売機に入れて暗証番号を入力することによって、機械から購入することができるというふうなものもあります。
3つ目にカメラ付き機能のものがありまして、自動販売機はお店の外にありますけれども、そこで身分証明書も運転免許証もない、そういうカードも持っていないという方のようなときに、ボタンを押すと、店内からインターホンみたいな形のもので、顔が見えて、そこで20歳以上であると確認されると、店内から自動販売機のロックのようなものを解除するというふうな機種もあります。
この3つの機能が、すべて備わっているものもあります。最初に出たのは運転免許証による読み込みというものでしたが、だんだんと改良されてきているものがあります。
井澤課長補佐
自動販売機にどこまで機能を付けるかというのも1つあるのと、あと、これはイタチごっこみたいなもので、そこまで行って、それでも免許証を借りて買う人はやっぱりいることはいると思います。でも、それは自販機に限らず普通のコンビニで買う場合でも一緒で、じゃあ先輩買ってきてよと頼むのと同じですから、そこは同列に考えていいのではないかと私は思います。
奥村座長
どうですか。朝日新聞の11月15日の記事の方は、恐らく今の識別機能では満足されないのではないか思いますし、私も識別機能としては、不十分ではないかと思います。
現在この識別機能付の自動販売機は相当台数が出ていて、今さら全撤廃などと言ったら、裁判ざたになりかねないというようなことですか。
前田課長補佐
自動販売機の関係の国税庁の方針は、自動販売機は全廃するべきであるというものです。しかしながら、それが法律で決まっているとかという話ではなくて、業界で自主的に取り組んでいただいているのが現状です。そうしますと、ステップとしては従来型の誰でも買えるという自動販売機はまず全廃。次に、やむを得ない場合に、それに代わるものとして、改良型への移行というのが入ってくる。ですから、改良型と言っているけど、実際、運転免許証等の貸し借りで購入が可能であり、意味をなしていないではないかというふうなことになれば、次のステップとして、改良型も廃止していこうというように進んでいくのだと思います。
須磨氏
国税庁としては、全廃の方向でというようなことは書けるのですか。
岡本審議官
今の点にも関連しますので、一言発言させてください。
今のようなところもそうですが、ここに提示させていただいた取りまとめの案は、下書きとしてとりあえず国税庁で作成したもので、この下書きが国税庁の意見だというわけでは全くありません。皆さん方にここで議論していただいて、例えば今の問題で言うと、そんなのは生ぬるいから全廃すべしという意見に対し、反対の意見もあったというのも、皆さんの御議論の結果ですのでそれでいいのです。ですが、その場合、我々としてはなかなか難しい宿題をいただいたくことになりまして、すぐできるかどうか分かりませんけれども、例えば各省集まって議論をしてみようとか、少なくとも当庁の懇談会ではこういう意見が出たのだからと、警察庁をつかまえて、未成年者飲酒禁止法の改正でもできないかとかという議論も我々はさせてもらいます。
ただ、今の段階でまだそこまですぐに規制したりするなら、その前にもう少しやり方があるだろうという意見の方が多いのであれば、むしろそれを尊重した形の取りまとめにしていただいても結構ですし、逆に思い切った意見をいろいろいただいても結構です。確かに、それらの御意見の全てを100%、これはいついつまでに全てやらせていただきますからというふうには多分いかないとは思います。この後の議論でもそうですけれども、文言にはあまりこだわらずにむしろ皆さん方の自由な発想で、現状でやっていることとの間にギャップがあるとしても、規制強化というばかりでもありませんでしょうから、より建設的な御意見をいただければと思っています。そして、それを踏まえて我々でできること、できないことを仕分けして、国税庁だけでできないことがあれば各省庁にも働きかけますので、そういうつもりであまり遠慮せずに御議論いただければありがたいと思います。
奥村座長
分かりました。ちょうど今12時になってまいりまして、あと24ページから26ページ上段まで残しておりますけれども、残った部分と、それからパート3を中心にして次回は検討したいと思いますので、また今おっしゃったことも頭に置いていただいて、具体的な提案をしていただきたいと思います。
一応課題としてはの自動販売機のところから次回ということでよろしくお願いいたします。
どうも本日はありがとうございました。
─ 了 ─