田中座長代理
 ありがとうございました。
 次の議題もありますので、御意見がありましたらまた事務局の方に御連絡をお願いしてください。
 それでは、製造業関係の方々からのお話はこれで終わりにさせていただきたいと思います。どうもありがとうございます。
 それでは、続きまして次の議題に入らせていただきます。主要国の実態調査につきましては、2月24日の再開後の第1回会合におきまして、幅広い観点から、さらなる検討を行うに当たって諸外国における諸規制の現状にとどまらず、各国の規制に対する評価等を含む現地の酒類行政等の「執行・運用実態」も十分に確認する必要があるのではないかということで提案させていただきまして、皆さん方の御了承を得ました。そこで、この8月から9月上旬にかけまして、懇談会のメンバーの先生により主要国の実態調査をお願いしたいと考えております。それでは、事務局の方から概要の説明をお願いします。

初谷課長補佐
 「主要国における酒類販売に係る諸規制の実態調査の概要」というペーパーに沿いまして説明させていただきます。
 調査項目は別紙、次のページでまた後ほど説明いたします。
 調査対象国ですが、アメリカ方面とヨーロッパ方面、2方面に分けまして、アメリカ、カナダ、それからイギリス、フランス、ドイツということです。アメリカはワシントン、ニューヨーク、それからカリフォルニア州の州都のサクラメントと、サンフランシスコを掲げさせていただいております。
 調査の実施方法ですが、メンバーの先生方が現地において、政府機関、それから業界、それとNPOに対して、ヒアリングを実施するというものと、現地の店舗等の実態確認調査を行うということで考えております。
 派遣のメンバーですが、アメリカ方面は岡本先生、寺沢先生に、ヨーロッパ方面は田中先生、山下先生にお願いいたしたいと思っております。
 主な調査対象機関ですが、先ほど申し上げましたように、政府関係機関、それから業界団体NPOです。規制をする側とされる側と、それに対する評価ということで、NPOも対称としております。
 次のページをめくっていただいて、時間が押していますので、内容だけ説明いたしますが、調査項目としては、まず一番目が製造販売に関する規制といたしまして、免許がどういうふうになっているかという部分です。
 2つ目が、未成年者の飲酒防止対策、年齢確認等の対策についての実態調査。
 それから3つ目、4つ目が広告に対する規制、媒体別にどういうふうに規制があるか、それから警告表示として、どういう警告表示をしなければいけないと義務づけられているかということを調べていきたいと考えております。
 それから5点目で、細かな販売規制といたしまして、自販機ですとか販売時間、それから販売場所等の規制について調査をするということで考えています。
 それからその他流通の実態、価格制度、公正取引等についても調査をいたしたいというふうに事務局の案としては考えております。
 調査項目につきましては、先生方から何かアドバイスがあれば、事務局の方にお願いいたしたいと考えております。以上でございます。

田中座長代理
 どうもありがとうございます。
 いかがでしょうか。委員の皆さん。

須磨氏
 NPOというお話がありましたが、どんなNPOですか。

初谷課長補佐
 アルコール問題、未成年者に対してもそうですし、妊産婦、健康問題というところに対して関心を持って見ているNPOというところで考えております。

須磨氏
 お願いがございます。最近カナダに行きましたときのことですが、オンタリオなんですけれども、屋外で、飲酒はたとえお花見でも一切できないんです。規制があるだけなら、それほど驚かなかったんですが、日本人の商社マンが行って、ちょっと飲んだだけでバッと人が飛んできて、ここはいけないからというふうなくらいに守られていると聞いて、これはいつごろから、つまり今ある現状だけでなく、なぜそのようなことが社会的認識として広まったのかという背景をぜひ知りたいなと思ったのと、シンガポールの方とお目にかかったときに、お酒を一切お飲みにならない方がほとんどだったもので聞いたところ、お酒はブルーカラーの飲み物であるという認識が文化として定着しているんだと言われました。いや、日本人はいいんですと、そのときに一生懸命に言ってくださったんですけれど、大変びっくりしまして、それはどういうところからそのようになって、文化というか、ある種国民感情、本当かどうかはちょっとこの辺も確認していただきたいんですけれども、定着して、そのような発言になったのか、知りたいようなところがありまして、州ごとに随分お酒に対する認識が違うような気がしたんですね。そのNPOが代表されるかどうか分からないんですけど、規制だけでなく市民感情をできたら調査していただければ、できる限り、調査していただければうれしいなというふうに思っております。

初谷課長補佐
 ありがとうございました。

寺内酒税課長
 私もカナダに住んでいたことがありまして、おっしゃるとおり、カナダでは公園等での飲酒が禁止されています。そんなこともあって、この調査項目の中の、5の(4)のところに、飲酒禁止場所の規制というのを載せさせていただきました。
 またカナダも、今回調査先になっていますけれども、州によって、ケベック州、フランス系のところと、ブリティッシュ・コロンビア州、イギリス系のところで違いがございます。シンガポールの場合も、そういった意味で例えば飲酒のタブー性とか、文化性とか、議論する必要があると思います。
 調査先は一応、ヨーロッパ、アメリカ方面だけという格好になっていますが、ほかの国については、国税庁から長期出張者という形で派遣がされています。したがって、シンガポールの状況なんかも今先生が言われたような背景というか、市民感情等も含めて、実はクエスチョネアを出して、ほかの国についても調べていきたいと思います。次回会合で、調査項目について、できるだけいい結果をという御意見もございますので、中身を詰めさせていただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。

田中座長代理
 次回そうした具体的な調査項目を検討するということで、そのときもまた委員の皆さんのアドバイスをいただきたいと思います。
 ほかによろしいですか。
 それでは、御了承いただきましたので、いろいろお忙しいところ恐縮ですが、岡本先生、寺沢先生よろしくお願いします。今後具体的なスケジュール等につきましては、事務局と御相談していただき、進めていきたいと存じます。
 それでは、本日の会の審議を終わりたいと存じます。
 次回の会合は7月5日の月曜日、15時から17時までで、事務局に今までのヒアリングや議論を踏まえたポイントを整理していただき、それに基づいて議論を行いたいと思います。
 また、本日事務局から、主要国の実態調査の概略について説明がありましたが、具体的なスケジュール等については、また御説明をそのときにお願いします。
 なお、本日の会合の公開につきましては、これまでと同様とする予定ですので、よろしく御了承願います。
 あと、事務局から連絡事項がありましたらお願いします。

初谷課長補佐
 3点ございます。
 次回の懇談会ですが、7月5日3時からで、今お話がありましたように開催しますが、ここの会議室で行いますということです。
 2つ目がアニュアルレポートというものでございまして、机上に「国税庁レポート2004」という色刷りの小冊子を配っておりますが、これは国民の皆様から税務行政というものを付託している我々の立場として、説明責任を果たしていく必要があるという観点から作成したものでございますので、御参考にお持ちいただいてお読みいただければと思います。
 それから、3点目です。机上に組合からのいろいろな資料があったと思います。それから、右側の机のところにかなり部数が置いてある資料もございますので、これはお持ち帰りいただいても、我々にお申しつけていただいて郵送するということも承りますので、ぜひ御覧いただいて、お申しつけいただきたいと思います。よろしくお願いします。
 以上です。

田中座長代理
 それでは、本日は散会といたします。

―― 了 ――

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