立石委員
 よろしいですか。これ論議を進めていく前に先に確認したいんですけれども、一水素と二水素というのは食品添加物として使用が認められているんですか。

寺内酒税課長
 食品衛生法上認められております。

立石委員
 それは食品衛生法上明記されているわけですか。

寺内酒税課長
 明記されております。

立石委員
 すると、消費者にとって有害である等の問題は出てきていないとこういうふうに理解してよろしいんですか。

寺内酒税課長
 さようでございます。

立石委員
 では、二つ目ですけれども、これ先ほど二水素を表示しているメーカーもあったというふうに御説明がありましたですね。

寺内酒税課長
 はい。

立石委員
 ということは厳密に言うと間違った法律ではあるけれども、法律に違反していたとこういうことですか。

寺内酒税課長
 表示基準と異なっていたという点では、おっしゃるとおりでございます。

立石委員
 では、それを今まで当局は見逃していたとこういうことになりますか。

寺内酒税課長
 結果としては、そういうことになります。

立石委員
 ということは、ここからこの一水素であるとか、二水素であるかということは消費者にとっては大した問題ではなくて、そういうふうに法律に違反している、たとえ間違った法律といえども、法律に違反している表示のされているお酒が平気で流通していたとこういうふうに理解してよろしいんですか。

寺内酒税課長
 先ほど申し上げましたが、ほんの数者が有機の表示基準をしていた、リン酸二水素カルシウムを使った表示をしていたという点においては委員の御指摘のとおりでございます。

立石委員
 すると、行政のチェックが非常に甘いとこういうことになりますけれども。

寺内酒税課長
 非常かどうかはともかく、チェックが甘かったということかと言われれば、そのように言われてもやむを得ないかと。

立石委員
 とすると、つまりここのところが消費者にとって大切なところなんですけれども、つまり法律にきちんとあったものが食品として、お酒として流通していない可能性が十分あると。

寺内酒税課長
 そこは、まず、リン酸二水素カルシウムのほかに、例えば別表1に掲げられている食品添加物以外のものについて有機と表示をしているかどうかということについては、現時点では、調べましたところまずないということでございます。いずれにしましても、今の委員の御指摘はまさにごもっともな御指摘でございます。この件を機に改めて私どもとしてもチェックを強化し、なお表示基準の遵守というものについて、しっかりと見ていきたいというふうに考えております。
 今までも、実はいろいろとこの表示についての確認は国税庁国税局の職員が原材料等を調査し、また、鑑定企画官室の職員がその製品の品質等の調査をし、市販酒を買い上げたり、あるいは製造技術を指導するときに見てきたりしてきたものでございます。リン酸二水素カルシウム以外のものはまず使われていないと思われますが、しかし、今、委員御指摘のとおり、そこら辺のところを含めて、確認を含めて今後きちんとしているかどうかというのを、この話を機に単なる間違えでしたではなくて、しっかりとやっていく必要があると我々考えております。

立石委員
 それは課長が行政サイドでおっしゃることで、消費者サイドからいくと、私は正直に間違っていますよと言ってレッテル張ってるお酒が堂々と消費市場にまかり通っていたとこういうことですよね。

寺内酒税課長
 この表示基準が直される以前の段階においてはそういう状況だったと思います。

小林分科会長
 立石委員、そのことによって国税庁の方から何か声明を出すとかそういうような必要はありますか。

寺内酒税課長
 きっかけは、JAS規格そのものの問題ではございますが、私ども国税庁としても、それはそれで知らなかったよという話ではなく、まさにこれを機に、今後改めてしっかりと対応していくという意味で、御説明を正確にさせていただいたつもりでございます。

立石委員
 わざわざ声明出して世の中騒がせることのほどでもないだろうと思いますけれども。

村上国税庁次長
 幸いなことに一応害はなかったんですよね。ただ、やはり今、 世の中全体、もちろんそうですが、昔からそうでなければいけないんですけれども、やはり食品の安全性とかというその関心が非常に高まっていますので、今後これは帳簿の面からと、それからお酒自体を分析するという両面があるわけですが、事務の酒税課の方はそういう帳簿をチェックして、どういう添加物が使われるかどうか、そういうチェックをもう少し強化したいと思いますし、実際、お酒買い上げたりするわけです。買い上げてチェックして、だから成分を分析するわけですが、それは鑑定企画官室がやりますが、そういうことをきちんとやっていきたいと思います。
 実際、そのウエート的には非常に小さいかもしれませんが、そこはきちんとやっていきたいと思います。

北村委員
 先ほどこの件について6月にはパブリックコメントを求めるというのがありました。その段階ではこの内容まではディスクローズされているんでしたっけ。

寺内酒税課長
 農林水産省の方でディスクローズされております。

北村委員
 そうですか。そうすると、農林水産省の方は二の方で行ったんでしたっけ。

寺内酒税課長
 全く同じ改正でございます。

北村委員
 そうすると、一般の人々の目に触れても、それにクレームする声はなかったということになるわけですね。

寺内酒税課長
 パブリックコメントでは特段の意見は無かったと承知しております。

本宮課長補佐
 農水省に確認しましたけれども、パブリックコメントの方でも意見はなかったというふうに聞いております。

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