開催日及び場所 | 平成28年3月25日(金) 福岡合同庁舎5階 共用第2会議室 | ||||||||||||||||
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委員 |
委員 屋宮 憲夫(福岡大学 法学部教授) 委員 堺 祥子(井口・堺法律事務所 弁護士) 委員 横山 研治(立命館アジア太平洋大学 学長特命補佐) |
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審議対象期間 | 平成27年10月1日(木)から 平成27年12月31日(木) | ||||||||||||||||
契約締結分の概要説明 | 審議対象期間に係る契約締結分及び契約実績状況調書の概要を説明 | ||||||||||||||||
抽出事案 | 4件 | (備考) | |||||||||||||||
競争入札(公共工事) | -件 | - | |||||||||||||||
随意契約(公共工事) | -件 | - | |||||||||||||||
競争入札(物品役務等) | 4件 |
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随意契約(物品役務等) | -件 | ||||||||||||||||
応札(応募)業者数1者関連 | -件 | ||||||||||||||||
委員からの意見・質問、それに対する回答等 | 別紙のとおり | ||||||||||||||||
委員会による意見の具申又は勧告の内容 | なし |
意見・質問 | 回答 | |||||||||||||||
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【事案 1】
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本件は、平成25年度第3回の抽出案件と同様の業務となっており、その際は1者応札であったが、今回は5者が入札に応募しており競争性が高まっている。 競争性が働いた一方、落札率が高く、また、他の印刷業務と比べかなり高率になっているものと思われる。 1者応札の解消の経緯、平成25年度以降の入札状況や落札率の推移、予定価格の算定方法等について確認したい。 |
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本件以外で一般的な広告業務の入札実績はあるか。ある場合は、本件業務の入札に参加した業者以外が落札したことはあるか。 | 当局において広告業務を入札しているものは本件のみである。 | |||||||||||||||
前回審議した平成25年度第2回の落札価格が559万円であり、その後の落札価格と比較すると高額となっているが、新聞折込広告の内容等、価格が高くなる要因があったのか。 | 平成25年度第2回から26年度第1回の入札においては、折込する広告のサイズを変更しており落札価格が下落している。また、平成26年度第1回から第2回の入札においては、作成部数を増やしており落札価格が若干上昇しているが、それ以降はほぼ同価格で推移している。 | |||||||||||||||
B等級であるA業者の入札辞退理由として、本件業務に係る利益率が低いのではとの説明であったが、この利益率が低いと予測する根拠はどのようなことか。 | 本件業務は約120万部の印刷業務となるが、業者にヒアリングしたところ、「C等級である請負業者クラスであれば利益幅があるが、B等級となれば印刷機械等の設備も大きくなり当該部数では利益幅が少なくなる。」と聞いているところである。 |
意見・質問 | 回答 | |||||||||||||||
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【事案 2】
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平成25年度は競争入札が成立していたが、前年度は1者応札であり、そして今回は2者が応札するなど、入札状況が変化している。応札状況が変化している理由について説明いただきたい。 また、今回の落札率について、1者応札であった前年度との違いについて確認したいので、平成25年以降の入札状況、落札率の推移について説明していただきたい。 |
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カメラシステムの点検業務は、専門性を要すると考えられるが、どのような業者が参加しているのか。 | カメラシステムを設置している者及び、公告を見て説明を受けにくる者に対して、参加を促している。 過去は、警備会社等も説明を受けに来ていた実績もある。 |
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予定価格を見ると、宮崎県細島地区の点検についてのみ宿泊費を計上しているが、どのような業者を想定しているのか。 また、地場業者が有利であるということか。 |
点検業務は、修理等を行う際の専門的知識が必要なく、主に、監視カメラ等を点検できる者であれば、全て応札できると考えていることから、門司税関のある福岡県内から、多数、応札があることを想定している。 ご質問にある、地場業者が有利であるか等の情報収集は行っていないことから、わからない。 |
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定期保守点検には、消耗品の取替え、注油、その他これらに類する軽微な作業を実施することを仕様書に記載しているが、予定価格に計上しているという理解でよろしいか。 |
予定価格に計上している。 点検の際に、備品類の交換等が必要となるような大きな故障等が判明した場合は、報告を受け、その対応は随時保守へと切り替えることとなる。 |
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平成25年度契約分と平成26年度以降の契約を比較すると、予定価格、契約金額が増加しているが、理由は何か。 |
台数の違いである。 新規で設置した場合、当初の1年間は無償保証期間を設けている。 したがって、平成24年度に設置したカメラは、平成25年度中は無償保証期間に該当するため、平成25年度分の定期保守契約には計上されず、平成26年度以降の定期保守契約から計上されることとなる。 |
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1者応札解消のため、定期保守と随時保守を分けて入札をしているということであるが、過去は併せて行っていたということか。 また、過去の併せた仕様による落札率は高率となっていたのか。 |
随時保守は、機器やシステムに異常が発生した場合に速やかに復帰させる修理業務であり、故障原因の究明、修理のためにはシステム全体を理解することが必要となるため、機器設置業者のみが対応できることになる。 過去、定期保守と随時保守を併せて入札を行っていた時期は、機器設置業者による1者応札、高落札率が続いていた。 1者応札解消のためには、定期保守と随時保守を切り分けることが必要であると考える。 |
意見・質問 | 回答 | |||||||||||||||
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【事案 3】
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平成22年度第3回入札等監視委員会において、同一案件が審議案件となっており、@前回は1者応札、今回は2者応札となっており、その経緯や仕様書の変更点などについて説明いただきたい、A複数応札にも関わらず落札率が高くなった理由について説明いただきたい。 | ||||||||||||||||
作業内容の経緯を確認すると、監視艇のエンジン等主要な部分を取り出し、整備業者へ運送し、必要な整備・部品交換等を行い、監視艇へ再設置するとの理解でよいか。 | エンジンについては、請負業者整備工場へ運送し、必要な整備・部品交換を行い、整備工場内で陸上試運転を行ったうえ、再設置し、その後、海上での試運転を行うこととなる。 | |||||||||||||||
主機関製造メーカーは、海外メーカーとのことであるが、今回入札に参加した2者の上に位置する輸入総代理店のような会社は存在するのか。 | B社は船舶エンジン等の整備業務を主要な業務としているが、落札者は、整備業務だけでなく、当該海外メーカー製エンジンを初めとする船舶用機器の輸入代理店業務も行っていると聞いている。他に輸入総代理店があるかどうかは承知していない。 | |||||||||||||||
入札参加者は、直接当該海外メーカーと取引を行っているのか。 本事案において、B社は輸入代理店業務を行っている落札者から交換部品を調達する予定であったのか。 |
落札者については、当該海外メーカーと幅広い取引があると聞いているが、B社については、交換部品の調達先までは確認していない。 | |||||||||||||||
予定価格作成時に交換部品の調達価格を落札者から聴取しているが、同社が入札において優位になることはないか。 | 他社にも確認を行っているが、部品代については大幅な開差はなかった。 | |||||||||||||||
船を調達してからは、部品メンテナンスを含めて、その後競争性が無い状況に置かれてしまうのか。 | 部品自体の調達期間も含め入札実施時期を決定しており、入札参加者は限定されているが競争性は働いていると認識している。 | |||||||||||||||
予定価格積算に際し、部品代について、参考価格を落札者及びC社から聴取したとのことであるが、ある程度の格差は見られたのか。 | 大部分は落札者からの聴取価格が低価であったが、一部部品については、C社からの聴取価格が低価であった。 | |||||||||||||||
入札参加状況調書を確認すると応札価格が極めて近似しているが、平成25年度以降B社が参加して以降の応札状況はどうか。 | B社が初めて入札に参加した調達案件では、少額の案件であったにもかかわらず、双方の入札金額の差は大きい状態であった。 落札金額等は、公表されており、B社も落札者の応札金額を把握することができることから、その後は入札金額を下げて応札しているものと考えている。 |
意見・質問 | 回答 | |||||||||||||||
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【事案 4】
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本件は、平成20年度第3回の抽出案件であるが、その際は1者応札となっていた。今回競争入札が成立したが、1者応札の解消及び競争入札成立の経緯、今回の入札状況及び予定価格算定方法について説明いただきたい。 また、関連業務である確定申告期におけるPC設定業務は、平成21年度及び平成23年度の抽出案件であるが、こちらは従来競争入札が成立していたものの、今回1者応札となり、落札率も高率である。これら2つの業務について、平成20年度以降の調達状況の経緯及び予定価格の算定方法などについて説明していただきたい。 |
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PC設定業務においては、過去かなり低価格での応札があり、その後応札金額を確実に上昇させている。これを企業戦略と見るのか、排除的行為と見るのか注視する必要がある。 | ご指摘のとおり注視していきたい。 | |||||||||||||||
PC設定業務において、平成24年度から平成27年度まで予定価格が少しずつ下がっているが、設定業務自体で特段違いがあるのか。 | 設定業務自体で大きな変更はないが、パソコン台数や設置場所数に若干の増減があり、また、人件費の市場価格も増減がある。 | |||||||||||||||
LAN配線工事において、平成24年度から平成27年度まで予定価格は徐々に上がっているが、落札率は徐々に下がっている。前年度、平成26年度は応札者が増えて3者となっており、平成27年度は落札業者が応札金額を低めに設定しているように思われるが、競争者が増加していることは入札業者はわかっているのか。 | 当年度の参加者数は基本的に分からない。入札参加予定業者を事前に公表しておらず、一堂に会して説明会も開催していない。また、電子入札システムを利用しているため、全国どこからでも入札に参加することが可能であるため、全て把握することは困難であると認識している。 | |||||||||||||||
前年度の参加者数は、次年度は分かるのか。 | 入札状況については、電子入札システムでは公表しているため、どこの業者が参加したかは確認できる。 |
【委員会の審議結果】 | |
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今回抽出した4つの事案については、いずれも適法、適正な調達手続きが取られていることを確認した。 調達事案について全体的な意見を申し上げると、公共工事については、1者応札がほとんど解消されているが、従来より高落札率の事案が多く見受けられる。高落札率が継続、あるいは増加するか今後注視する必要がある。 1者応札、随意契約については、競争性の確保が困難な調達に限られてきている。入札参加資格等級の拡大や、入札時期の変更などにより、全体的に競争性の確保が図られていると評価できる。 一方で、従来競争入札が成立していたが、1者応札となった事案も見受けられる。一層の競争性向上のため、1者応札の解消、競争者数の増加への取組みが重要である。 今回抽出した4事案について、経年的推移について検討したが、他の事案についても経年的推移や特定の落札者への集中などに十分注意し、問題がないか検証することにより、競争の実態把握や改善に努めることが望ましいと考える。 |
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(第1事案について) 予定価格の算定において調整を行っており、適切な対応がとられているが、落札業者を経年的に見ると特定の業者に限られていることから、今後、この結果が継続するか否か注意する必要がある。 また、本件業務については、さらに競争者数の増加に向けた努力を行っていただきたい。 |
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(第2事案について) 昨年度から1者応札は解消されて、落札率等からも競争が働いている事案ではあるが、応札者2者については、過去の同調達において全て同一であることから、今後、その動向に注視する必要がある。 |
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(第3事案について) 1者応札が解消できたことは評価できるものと思われる。 しかし、落札業者が継続して1社に限定されており、応札2者の応札価格、落札率の推移について、今後、注意を行っていくことが必要であると考える。 |
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(第4事案について) LAN配線業務と関連業務であるPC設定業務は、同一業者が長期間落札している。応札者が多い次の年は価格が低下し、応札者が減少すると落札率が上昇する傾向が見受けられる。応札者が増加することが望ましいと考える。 |