開催日及び場所 平成26年9月17日(水) 福岡合同庁舎5階 共用第2会議室
委員
  • 委員 屋宮 憲夫(福岡大学 法学部教授)
  • 委員 林 桂一郎(西日本綜合法律事務所 弁護士)
  • 委員 横山 研治(立命館アジア太平洋大学 国際経営学部長)
審議対象期間 平成26年4月1日 (火)〜平成26年6月30日 (月)
契約締結分の概要説明 審議対象期間に係る契約締結分及び契約実績状況調書の概要を説明
抽出事案 4件 (備考)
  競争入札(公共工事) 1件
  • 契約件名 : (H26)金山住宅1〜5号棟外4住宅
    水道メーター取替工事
  • 契約相手方 : 株式会社野村商店
  • 契約金額 : 2,592,000円(税込)
  • 契約締結日 : 平成26年6月16日
  • 担当部局 : 福岡財務支局
随意契約(公共工事) -件 -
競争入札(物品役務等) 3件
  • 契約件名 : 監視艇搭載型監視カメラシステム借入
  • 契約相手方 : 海洋総合開発株式会社
  • 契約金額 : 56,345,328円(税込)
  • 契約締結日 : 平成26年4月1日
  • 担当部局 : 門司税関
  • 契約件名 : 監視艇ありあけ搭載監視カメラシステム賃貸借契約
  • 契約件名 : 監視艇ありあけ搭載監視カメラシステム賃貸借契約
  • 契約相手方 : 海洋総合開発株式会社
  • 契約金額 : 85,891,050円(税込)
  • 契約締結日 : 平成26年6月11日
  • 担当部局 : 長崎税関
  • 契約件名 : 福岡国税局管内税務署庁舎等日常清掃業務(Dブロック佐賀税務署ほか7か所)
  • 契約相手方 : 西日本美装工業株式会社
  • 契約金額 : 5,400,000円(税込)
  • 契約締結日 : 平成26年4月1日
  • 担当部局 : 福岡国税局
随意契約(物品役務等) -件  
応札(応募)業者数1者関連 1件
  • 契約件名 : 福岡国税局管内税務署庁舎等日常清掃業務(Dブロック佐賀税務署ほか7か所)
  • 契約相手方 : 西日本美装工業株式会社
  • 契約金額 : 5,400,000円(税込)
  • 契約締結日 : 平成26年4月1日
  • 担当部局 : 福岡国税局
委員からの意見・質問
それに対する回答等
別紙のとおり
委員会による意見の具申又は勧告の内容 なし
意見・質問 回答
【事案 1】
  • 契約件名 : (H26)金山住宅1〜5号棟
  • 外4住宅水道メーター取替工事
  • 契約相手方 : 株式会社野村商店
  • 契約金額 : 2,592,000円
  • 契約締結日 : 平成26年6月16日
  • 担当部局 : 福岡財務支局
 
 落札率がかなり低率の落札であり、長崎地区の同種工事と比べ落札率に差が生じていることから、応札状況、予定価格の算定方法、落札率に差が生じた要因等について確認したい。  
 本件工事について、水道メーターの原価、労務費、管理費と分けて考えると、落札業者の応札価格に何か特徴はあるか。それともいずれの経費についても安い価格で応札しているのか。  工事費内訳書により内容を確認したが、いずれの項目についても、当局の積算よりも低い価格で応札している。
 水道メーターそのものについては、計量法に基づく検定合格品であるということだが、本件のように安い価格で落札された場合でも、品質に問題はないといえるのか。  品質については、検定合格品である旨の証明書も添付されており、納品された段階で監督職員が確認しているため、品質については問題はない。
 水道メーターのメーカーはいくつかあると思われるが、どちらの地区も同じメーカーのものを使用することになっているのか。  仕様書上は、特にメーカーの指定はしておらず、計量法の検定に合格したものであればよいとしている。業者は、それぞれ安く仕入れることができるメーカーから仕入れるため、応札価格に差が生じるものと考えている。
 入札状況調書をみると、複数の業者がかなり低い価格で応札しており、落札業者のみが低価格で応札しているとはいえない状況となっているが、長崎地区の落札率との差についてはどのように考えているのか。  福岡地区については市場規模も大きく、業者にとっては、他の受注案件も含め、まとめてメーターを仕入れることができるという利点があるのではないか。また、第1四半期の発注件数が少ない時期だったこともあり、入札に参加した業者の多くが、受注したいという意欲を持っていたため、全体的に低い応札価格になったものと考えている。
意見・質問 回答
【事案 2】
  • 契約件名 : 監視艇搭載型監視カメラシステム借入
  • 契約相手方 : 海洋総合開発株式会社
  • 契約金額 : 56,345,328円(税込)
  • 契約締結日 : 平成26年4月1日
  • 担当部局 : 門司税関
 
 門司税関の「監視艇搭載型監視カメラシステム借入」については、落札率が非常に低率となっているため、競争入札が成立した経緯、入札状況及び予定価格の積算について確認させていただきたい。  
 落札率が低率となった理由は、新規に入札に参加する業者の存在があったため、落札者である海洋総合開発株式会社が頑張って入札したとの認識で良いか。  そのように認識している。
 予定価格の算定に際して見積書を2社から徴したとのことであるがどこの会社から入手したのか。  過去に門司税関において監視艇搭載型カメラシステムを導入した実績のある2社から見積書を入手した。
 見積書を提出した業者はいずれも入札に参加しているのか。  2社とも入札に参加している。
 落札者である海洋総合開発株式会社は新規に入札に参加した業者なのか。  海洋総合開発株式会社は、これまでの調達に参加しており、また、導入実績も有する会社である。
 落札者である海洋総合開発株式会社はカメラ・レンズなどの機器メーカーなのか。  海洋総合開発株式会社は監視カメラシステムの納入業者であり、各機器についてはメーカーから購入していると認識している。
意見・質問 回答
【事案 3】
  • 契約件名 : 監視艇ありあけ搭載監視カメラシステム賃貸借契約
  • 契約相手方 : 海洋総合開発株式会社
  • 契約金額 : 85,891,050円(税込)
  • 契約締結日 : 平成26年6月11日
  • 担当部局 : 長崎税関
 
 積載する重量が100kg程度重くなることにより、補強工事を行う必要があるとのことであるが、そのコストはかなりの部分を占めるものか。  予定価格積算上の内訳ではそれほどではない。
 リース料率については、業者側から聴取したものであるか。また、機器に対するリース料率であるのか。  業者側から聴取した料率である。
 調達金額そのものはどこから情報を入手されたか。  機器により、製造メーカーが異なり、それぞれから聴取している。
 門司が3月終わり、長崎が6月初めに入札が行われているが、新造船、稼働中の船という違いはあるが、新規参入業者は、ほぼ、同じスペックのものに対し、倍以上の金額を出してきている。  門司税関との違いでは、他に、夜間取締用のカメラシステムが、レーザーシステム、赤外線カメラシステムという違いがある。
 システムによりメーカーによっても、得手、不得手があるものと思われる。
 門司と長崎の違いは、レーザーシステムと赤外線システムの違い、既存の船に乗せるための補強工事が必要との違いのみであり、新規参入業者の入札金額にこれほど違いが出てくるのは説明がつかないのではないか。  新規参入業者は監視艇へのカメラ搭載実績がないことから、高額な見積となった可能性がある。
 海洋総合開発も補強工事を行う必要はあるとの理解で良いか。  補強工事を行う必要がある。
 同様のシステムを積む場合は、税関間で情報共有を行うべきではないか。  直近で行われた門司税関及び他税関の監視艇搭載カメラシステムの仕様書等を参考としており、情報の共有は行われていると考える。
意見・質問 回答
【事案 4】
  • 契約件名 : 福岡国税局管内税務署庁舎等日常清掃業務(Dブロック佐賀税務署ほか7か所)
  • 契約相手方 : 西日本美装工業株式会社
  • 契約金額 : 5,400,000円(税込)
  • 契約締結日 : 平成26年4月1日
  • 担当部局 : 福岡国税局
 
 日常清掃業務の中で落札率が97.7%と非常に高率であるということで抽出した。この業務については4ブロックに分けて入札が実施されているが、Dブロックのみが1者応札となった原因について説明いただきたい。  
 履行場所に離島が含まれていることが足枷となって、入札参加を見送る業者が出ることは残念なことである。離島を含む場合は、仕様を緩和するなど考慮されたい。  ご指摘の事項のほか、エリアの見直し等も検討し、応札者の確保に努めてまいりたい。
 予定価格の算定の際に業者意見を聞いたとのことであるが、それは、具体的にはどの業者か。  前年度に契約していた業者である。4ブロックあるため、複数の業者意見を参考とさせていただいた。
 一者応札となると、競争も働きにくくなるため、落札率も高くなる傾向にある。
 入札に参加する業者には、他の業者の情報を与えないことが競争性を確保するためには重要であると考える。
 参加業者に、一者応札であることを悟られないようにする方策はないのか。
 郵送や電子入札により参加している業者が開札に立ち会わない場合もあるため、1回目の入札書を提出する際は、一者応札となっていることは分からないと考える。
 仕様書を取りに来た業者は、他の業者がどのブロックに参加するかわかるのか。  仕様書を取りに来た段階では、当方でも、どの業者がどのブロックに参加するのかは把握していない。業者間でも分からないと考える。
 一者応札となった原因の分析の改善策の検討もできているようである。来年度は一者応札が改善できるよう期待する。  引き続き努力してまいりたい。
【委員会の審議結果】  
 契約一覧表の様式に応札者数の欄が新設されており、事案の抽出や全体の調達の状況を検討していく上で非常に参考となるものであり、ありがたく思っている。
 今回、抽出した4つの事案については、いずれも適法、適正に調達の手続きがされていたことを確認させていただいた。
 なお、当期の入札状況を見ると、一者応札、随意契約は、ほとんどの事案が解消困難なものや再リースのように一者とならざるを得ないものとなっており、一者応札解消に向けた努力が垣間見られる。しかし、今回抽出した第4事案の他、事務用品やエレベーターの保守契約など、もう少し改善が図られれば競争性が期待できる事案も散見されるため、引き続き検討していただきたい。
 また、不調による随意契約の件数も減少し、予定価格の見直しも進んでいると考えるが、不調による随意契約が多くなると競争性を損ない問題となるため、引き続き、適切な予定価格の算定に努められたい。
 
(第1事案について)
 本件の入札状況をみると、全体的に低い応札価格となっており、予定価格の算定において実勢価格との調整などについて検討し、より適切な価格設定となるよう努めていただきたい。
 また、同種工事において地区によって落札率に差が生じている状況がみられるため、他の事案も含め十分に実態を把握することも必要ではないかと思われる。
 
(第2事案について)
 本件の入札においては、既存業者のみならず新規業者が参入したことや複数の業者が入札に参加したことにより、低い落札率での入札が行われたのではないかと想定される。
 
(第3事案について)
 本件の入札は、複数業者の参加ではあったものの、応札金額に非常に開きがあったことから、今後の予定価格の算定の際には見積価格を検討するなどの必要があると思われる。
 
(第4事案について)
 一者応札の経緯と対策についての説明を受けたが、当事案に対する適切な対策であると判断される。ブロックの見直しや離島対策についてどうするのかという点について、今後検討を行っていただき、競争入札が成立するような条件を検討いただきたい。