1. 日時

平成14年3月27日(水)  15:30 〜17:15

2. 場所

国税庁 第二会議室

3. 出席者

  • (メンバー)
    • 跡田直澄、井岸松根、岡本 勝、奥村洋彦、神崎宣武、須磨佳津江、田中利見、寺沢利雄、水谷研治、山下友信

    (敬称略)

  • (国税庁)
    • 大西審議官、戸田酒税課長、若尾酒税企画官、工藤酒税課課長補佐、大柳酒税課課長補佐、前田酒税課企画専門官

4. 議事概要

 前回に引き続き、これまでの議論を整理した別紙の論点項目について意見交換等がなされた。メンバーからの意見等の概要は以下のとおり。

  • ・ 高校生に限らず、かなりの子供が飲酒しているという現状を認識すべきである。
  • ・ 酒の文化性について言えば、かつて「礼講」「無礼講」というものがあったが、いまや「無礼講」だけの感覚しかない。日本の社会的規範が崩れたことが問題で、未成年者飲酒の問題だけではない。
  • ・ 低価格化は酒類の種類間の移動に影響し、酒税の安い酒類にシフトしているのが現実である。結果として、伝統的な清酒などの文化は崩れていくことになる。いい酒、伝統的文化として守っていきたい酒もある。
  • ・ 酒類販売について社会一般のルールを示していくべきではないか。一般市民の納得が得られる形にできるかがポイントであると思われる。
  • ・ 自動販売機を廃止して対面販売を実施し、どの酒販店でも年齢確認を行っているということが社会常識として形成されるようになるとよい。
  • ・ 酒類販売におけるトラブルの発生防止は、対応マニュアルを整備し、それを基に販売者、消費者の教育を実施する。それでも解決しないということであれば、社会的規制を考えてもよいのではないか。
  • ・ ガソリンスタンドや学校の中のコンビニでお酒を販売することについては、若干の規制が必要ではないか。
  • ・ 基本的には自己責任の問題であるが、家庭での教育を支援していくための措置があり得るのではないか。
  • ・ 未成年者飲酒防止については、子供のころから家庭で教えることが必要である。家庭でできないからといって法律で縛るのはおかしいのではないか。
     規制をすると取り締まる機関なり組織が必要となるが、酒はそこまで特別なものではないと思う。
  • ・ 経済論理では規制はしない方がよいが、酒は特殊であり、周りに影響があるというのであれば規制は必要である。また、地域性も含めて考えていく必要がある。
  • ・ 社会的規制は必要と思う。野放しにしておくことはできない。
  • ・ 酒類の危険性をもっと教育すべきであり、地域や家庭での意識を高めるべきである。
     需給調整ではなく、国民の健康を守る観点からの規制とし、小売組合などが役割を果たしていくという方法もあるのではないか。
  • ・ 酒のマーケットは、規制緩和によって歪んだマーケットが正常に戻りつつあると考えるべき。価格低下により需要が増加したとか、スーパー、CVS等の新業態が生まれたから市場が乱れたということではないのではないか。
  • ・ 値段が高くなれば、未成年者等の飲酒は減るのではないか。
  • ・ 酒類に税を課す理由が、酒類は社会的にマイナス面を持つことにあるとすれば、酒税を増税したらどうか。


(別紙)

未定稿

論点項目

1. 環境の変化等

  1. (1)環境の変化
  2. (2)酒類の特性とは
  3. (3)酒類業の特性とは

2. これまでの規制緩和の評価

  1. (1)新規参入による消費者アクセスの増加、市場の活性化
  2. (2)未成年者対策、公正市場問題への取り組みの推進
  3. (3)今後の課題

3. 今後の手当ての必要性について

  1. (1)社会的規制について
  2. (2)今後の酒税保全のスキームについて
  3. (3)消費者の観点からの手当てについて
  4. (4)公正取引の観点からの手当てについて

4. 今後の酒類行政のフレームワークは

  1. (1)酒類販売業免許等公的規制のあり方
  2. (2)酒類業の健全な発達のための取り組み