日時: 令和7年12月8日 15:25~16:25
場所: 国税庁第一会議室/オンライン
出席者: 酒類分科会委員 小関分科会長 木村委員(分科会長代理)
鹿取委員 髙梨委員
立道委員 中空委員
葉石委員 藤谷委員
説明者 国税庁 藤崎審議官
江崎酒税課長
三上酒類業振興・輸出促進室長
佐藤鑑定企画官
岡本企画調整官
佐々木課長補佐
根本課長補佐
ビール酒造組合 宮部審議役
分科会長
それでは、ただいまより第26回酒類分科会を開催いたします。
酒類分科会長の小関でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
委員の皆様方には、大変お忙しいところお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
本日は、大倉委員及び戸部委員が欠席、オンライン参加は木村委員、藤谷委員となっております。
酒類分科会委員の過半数以上の委員が御出席でございますので、国税審議会令第8条第1項及び第3項の規定に基づき、本会は有効に成立しております。
それでは、国税庁側の出席者につきましては、お手元の配席図のとおりでございます。
それでは、本日の議題について説明させていただきたいと思います。
本日の議題は2点ございまして、全て報告事項となります。
第1の議題は国税庁における酒類行政、酒類業をめぐる最近の取組等、酒類の公正な取引環境の整備について、第2の議題はビール業界におけるCO2排出量削減の取組についてとなります。
まず、議題1につきまして、まとめて事務局から御説明いただき、その後に、議題2のビール業界におけるCO2排出量削減の取組について、ビール酒造組合から御説明いただくことになっております。
それでは、議題1につきまして事務局から御説明をお願いいたします。
酒税課長
小関分科会長、ありがとうございました。
酒税課長の江崎です。どうぞよろしくお願いいたします。
資料につきましては目次に沿って御説明させていただきます。
資料3ページ目を御覧ください。
こちらにつきましては、酒類市場の現状でございます。
平成11年度をピークに令和5年度はピーク時の8割、また、酒類課税数量の内訳につきましても広がり、スピリッツ、リキュール等、昔とは違ったものが広がりを見せている状況でございます。
4ページ目を御覧ください。
酒類製造業者数等の推移でございます。
こちらは製造業者の推移でございますが、現状このようになっております。下のところにありますように、ビール、果実酒、発泡酒の製造業者が増えてきて、近年は増加傾向になっております。
5ページ目を御覧ください。
5ページ目は卸売・小売事業者の推移でございます。
こちらにつきましては過去からの経緯はありますが、近年はおおむね同程度の水準で推移しております。
続きまして、6ページ目を御覧ください。
こちらにつきましては、先ほど国税審議会において御説明がありましたとおりでございますが、左にありますように成人一人当たりの消費数量につきましては、減ってきております。ただ、コロナを契機といたしまして家庭消費金額は増加傾向、また、飲食店消費金額は回復傾向があるという状況でございます。
続きまして、7ページ目を御覧ください。
7ページ目も先ほど国税審議会でお話がありましたように、政府全体の目標でございます。
こちらにつきましては、農林水産物・食品の輸出目標として政府が5兆円を設定しております。日本産酒類のうち清酒、ウイスキー、本格焼酎・泡盛につきましては輸出重点品目と定められており、右下にありますように2030年の数値目標が設定されております。
8ページ目を御覧ください。
こういったところを踏まえまして、我々といたしましては輸出支援に取り組んでおるところでございます。
また、輸出の動向でございますが、いろいろ分析はありますが、コロナ期を境といたしまして、その後2021年、22年と大きく伸びております。こちらにつきましては、海外での日本食ブーム、また国税庁で取り組んでいる輸出支援の取組、そういったところが徐々に成果を表してきているものと理解しております。
大きなところでは、ウイスキー、清酒が品目の上位を占めております。
また、右下にありますように輸出金額の上位といたしましては、アメリカ、中国、韓国、台湾などとなっております。アメリカが大きいところでありますが、中国と香港を足したところでいくとアメリカを上回る数字になっておりまして、アメリカ、中国が大きい市場となっております。
続きまして、9ページ目を御覧ください。
9ページ目につきましては、先ほど国税審議会でお話がありましたように、米国関税、対米国輸出の状況でございます。
一番上にありますように米国MFN税率と書いてあるところがトランプ関税の前の状況でございまして、ほぼ無税の状況から、いろいろ推移はありましたが現在15%の関税がかかっているという状況でございます。
そういったところを踏まえまして、先ほど国税審議会の議論でもありましたように、現状といたしましては、一番下のところにありますように1月~10月の累計でいくと、トータルで見ますと前年とほぼ同水準ということでございますが、ただ、いろいろ品目ごとに右にありますように差はありますので、引き続き注視をしていく必要があるというふうに考えております。
続きまして、10ページ、11ページ。11ページを御覧ください。
そういったところを踏まえまして、米国関税の影響がありましたので、政府全体といたしましては、夏以降、経産省、農水省とともに事業者向け説明会を各地で実施してきておりまして、その過程で事業者に対してヒアリングを実施してきたところでございます。
左、課題にありますように現状把握ということでヒアリングを行ったり、先ほどお話がありましたように一部影響あるというところ、大多数は影響なしと答えているんですが、一部で停止や値下げの要求をされた事例も発生しており、また、米国での需要低下への懸念があるということで、右にありますように、多角化の支援、補助金などを使った支援を行っているところであります。
また、後ほどありますように、それと併せまして酒米不足の影響もヒアリングの過程で多々聞かれましたので、それについての対策ということで備蓄米の活用、また、農水省で検討していただいている酒米農家への支援などを、我々としても農水省に働きかけております。
また、内閣府に措置されている重点支援地方交付金で酒米価格高騰分の支援策等を措置いただけるよう、自治体に要請をしたり、また、政府で取り組んでいる公的支援などを積極的に使っていただくように周知をしてきたというところでございます。
12ページを御覧ください。
こちらにつきましては、国税庁のホームページやリーフレットを活用し、一括して周知しているところでございます。
続きまして、13ページ以降、14ページを御覧ください。
酒米の不足及び価格高騰への対応ということでございます。
現状、令和6年産米以降、主食用米の価格が高騰してきております。それに伴いまして酒米価格、酒造好適米と主食用米との価格の逆転現象が生じております。主食用米のほうが高くなってしまっていると。そうした状況から、酒米農家が主食用米への作付転換を図っており、それに伴いまして酒米不足、酒米価格の高騰が生じ、酒蔵が大きな影響を受けているという状況でございます。
実際に価格の推移につきましては、右に出ているとおりでございます。そちらに対しまして、我々といたしましては先ほどもお話ししましたように、一番下にありますように備蓄米、こちらは主に加工用米についての対策でございますが、政府備蓄米の活用を促してきたり、あと酒米の価格高騰部分については重点支援地方交付金の活用を促したり、また、資金繰り支援を周知・広報したりしてきたところでございます。
15ページ目を御覧ください。
こちらにつきましては、政府備蓄米の周知・広報についてでございます。
こちらにつきましては、8月1日に農水省で政府備蓄米の申込みがスタートしました。10月31日で申込自体は終了しておりますが、現在、随時購入が始まっている状況でございます。
酒類総合研究所で過去に醸造適性の研究を行っておりまして、備蓄米と同じような古いお米について研究をしております。そちらについて、まずその研究結果を周知いたしまして、その後、実際に備蓄米を使って試験醸造をし、その結果について公表しております。一番下にありますように官能評価の結果、古米臭も含めて問題はないということを周知いたしまして、酒蔵に安心して使っていただけるように、技術的な支援をしてきたところでございます。
16ページ目を御覧ください。
こちらにつきましては、重点支援地方交付金を活用している地公体・地方公共団体による酒米、酒蔵支援の状況でございます。
こちらにつきましては、四角の2つ目の丸にありますように、現時点で17府県13市町村で支援が講じられているところであり、我々といたしましては引き続き各市町村、各地公体において支援していただけるよう、今回の補正予算を踏まえて積極的に促していきたいというふうに考えております。
17ページ目を御覧ください。
17ページ目は、酒蔵の資金繰り支援について、国税庁のホームページやリーフレットを使って周知している取組でございます。
続きまして、19ページを御覧ください。
こちらにつきましては、令和8年度概算要求の概要でございます。
こちらは8月の時点で要求しているものでございます。こちらは、まだトランプ関税の影響、酒米の問題、ありましたが、その時点といたしましては通常といいますか、今までの項目に沿って要求をしてきたところでございます。
そういう状況ではありますが、昨今の米国関税の影響や酒米の問題が発生してきた、大きくなってきたということも踏まえて、20ページ、令和7年度補正予算ということで緊急対策的に31.2億円、酒米不足や価格高騰への支援ということと米国関税への対応を含む振興策ということで要求して、緊急に対策を講ずるというところを考えているところでございます。
続きまして、22ページ目を御覧ください。
こちらにつきましては、最近のGI、地理的表示の状況でございます。
昨年、審議会、分科会のほうを開かせていただいて、それ以降、新たに4つGIが指定されております。
そちらは23ページ目になります。
右下にあります青森、京都、鳥取、福岡が新たに最近GIとして指定されたところであります。
続きまして、最近の状況と最新のトピックということで、25ページ目を御覧ください。
JAS法の改正が令和4年にありまして、それに伴い「酒類における有機の表示基準」という告示が廃止されました。この告示は、令和7年9月30日まで経過措置で残っておりましたが、令和7年10月以後はそれがなくなりまして、JAS法のほうに統一されております。
それに伴いまして、日本産の有機酒類を造る方につきましては、JAS法の下で有機酒類の認証を受けていただく必要があるということで、制度の一本化が図られています。
それと併せまして、26ページ目を御覧ください。
有機認証制度の同等性ということで、先ほど申しましたJAS法と統一されたのですが、それと併せ、英国や米国へ輸出するものについて同等性ということで、日本のJAS法のほうで認定を受けていただきますと、その相手国で認証を受けていただくことなく輸出先国の認証として受け入れられて、輸出できるということとなりました。
現在、その有機同等性を相互認証している国というのは、右下にありますような国、地域となっております。
こちらにつきましては、左にありますように期待される効果ということで、相手国での追加認証が不要となり、輸出に伴う手数料や手続の負担が軽減されるという実務上の利便性向上と、また、米国・EU等の海外市場では有機食品市場が拡大しており、日本産有機市場がこれからの市場に参入していきやすくなる。また、日本産酒類のブランド確立や多角化、産業振興、競争力向上につながるものと思っておりまして、こちらも積極的に使えるように我々としても支援していきたいというふうに思っております。
続きまして、もう一つ、28ページ目を御覧ください。
酒類の表示制度に関する課題と今後の方向性ということでございます。こちらはジャパニーズウイスキーというものであります。
こちらにつきましては経緯等のところでございますが、日本洋酒酒造組合は、外国産原酒のみを使用したウイスキーや日本の酒税法上ウイスキーに該当しない商品が海外においてジャパニーズウイスキーとして販売されている等の状況を把握し、これを受けて自主基準を制定しまして取り組んできたところでございます。
ただ、そういったところについても、課題等のところにありますように自主基準での限界がございますので、今後の方向性のところにありますように、国税庁として国際交渉で相互保護に合意できれば、海外でも効力を有するJW、ジャパニーズウイスキーの地理的表示の指定について検討を始めております。
こちらにつきましては、まずは業界のほうで、ウイスキーの国内製造者のほうで合意をしていただく必要がありますので、そちらのほうの現在取組をしていただいており、それを踏まえて、それができれば我々としては指定をするという仕組みになっておりますので、それを、業界の取組を現在待っているといったところでございます。
また、下にありますように税制改正に伴う告示の見直しということで、こちらにつきましては、その他の発泡性酒類について平成29年度税制改正において、その範囲対象が「アルコール分11度未満」に拡大されました。それが令和8年10月1日から適用されます。それに伴いまして、告示の改正が必要になってくるといったところがございます。
続きまして、最後の項目になりますが、酒類の公正な取引環境の整備といったところでございます。
こちらにつきましては、現状、左にあります酒類に関する公正な取引のための指針というのと、右にあります公正な取引に関する基準というので、2つをもちまして廉売、安売りを、取引を我々といたしましては規制しております。
その基準の見直しが次回、令和9年を予定しております。ですので来年以降、作業を始めまして、こちらについては国税審議会酒類分科会のほうに、来年、お諮りしたいというふうに考えております。
31ページ目を御覧ください。
その基準を踏まえまして、我々としては取引の実態調査をやっております。
現状、調査を実施しておりますが、令和5事務年度の実態調査においては88件の調査を実施しまして、指示3件、厳重指導4件、指導77件、違反なしということで4件、そういった取組をしております。
また、32ページ目を御覧ください。
32ページ目は先ほどお話がありましたように適正な価格転嫁といったところで、酒米の価格高騰分等を価格に適正に転嫁していくという取組も、我々の支援だけではなくて業界でも取り組んでいただく必要があります。業界全体でそういった取組をしっかりやっていただけるよう環境をつくっていくと、整備していくという観点で、我々からも通知文書を団体に出しているところでございます。これと併せまして様々なツールを使って、価格転嫁についてしっかりと支援していきたいというふうに思っております。
最後は34ページになりますが、先ほども国税審議会でお話がありましたように、昨年、おかげさまで12月にユネスコのほうに伝統的酒造りが登録されたところでございます。ありがとうございました。
以上で終わります。
分科会長
説明ありがとうございました。
それでは、議題1の内容につきまして委員の方から御質問、御意見等がありましたら、挙手をお願いいたします。
葉石委員、お願いします。
葉石委員
それでは、2点ほど御質問させていただきたいと思っております。
海外での認知拡大ですとか、そういったことをすごくされて、イベントなどを通して試飲会ですとか、そういったことを通してされていると思うんですけれども、国内に関してなんですが、特に若い世代が現在お酒をあまり飲まないというふうにされております。その若い方々に向けたこの認知拡大については、何か対策というものをしているかということがお聞きしたいのが1点と、もう一点として、その備蓄米を使った酒造りをされて、いろいろと試験醸造などもされているということなんですけれども、一般の方々に向けてどのような認知拡大をされているかという、その2点を教えていただきたいんですが。
分科会長
酒税課長、お願いいたします。
酒税課長
ありがとうございます。
若者向けのということでございますが、我々といたしましても、まず国内の市場動向といいますか、消費者の動向というのを知るというのは重要なことであるというふうに認識しております。
現状といたしましては、その年齢を区切ってターゲットを絞った取組というのはあまり行われていないというのが現状かと思います。御指摘も踏まえて、そういった観点で取り組めるものを今後検討していきたいというふうに思います。
備蓄米につきましては、今回につきましてはあくまで事業者向けということで周知させていただいており、緊急的に酒米不足に対応する取組としてやってきております。したがいまして、一般向けに周知するということは行っておりません。備蓄米を使ったお酒がおいしく出来上がるかもしれませんし、ブランド化もあるかもしれません、そういったいろいろ使われ方はあるのかなというふうに思っております。
葉石委員
すみません、備蓄米を使ったお酒についてなんですけれども、ニュース等でそういった情報というのも流されたのを一度拝見したんですが、それを受けてSNSなどで、備蓄米を使ったお酒は飲みたくない、そんなもの買いたくないというふうに、一部そういった声というのを見かけたものですから、逆にそのイメージアップにつながるような認知拡大をしていっていけたらなということを、ちょっと希望しております。
以上です。
分科会長
ありがとうございます。
ほかの委員。鹿取委員、お願いいたします。
鹿取委員
3点あるんですけれども、先ほど原料のお米の価格が上がっているので、それに対する支援があるということだったんですけれども、日本酒業界でそこまで影響があるかどうか分からないんですけれども、現在インフレと、あと現地での価格高騰もあって、ワインに欠かせないたる、それからタンク、それからコルクなど、かなり高騰しています。もちろん先ほど中空委員にあったように、自分たちで何とかして価格に転嫁という意見もあるんですけれども、例えばたるはかつて10万ぐらいで買えたのが今25万というような状況になっています。これについての何らかの支援か何らかの対策を考えていらっしゃるかということが1点。
それから、スイスは有機ワインの輸出は不可ということだったんですけれども、その理由がもし分かれば知りたいというのが、もう一点。
もう一つは欧文表記とか英文の表記なんですけれども、先ほどジャパニーズウイスキーというふうな名前があったんですけれども。日本のブドウで造った、日本で醸造したものがジャパンワインと、ジャパニーズワインにならなかったんですけれども、ジャパンとジャパニーズが結構、今後ずっとその混同した状態で出ていくと、海外でやっぱりちょっと混乱を招くかなと思うので、やっぱりそのあたりの表記の統一をどこかで、日本のお酒全てに対して何か実施していただきたいと思います。
この3点です。
分科会長
酒税課長、よろしいですか。
酒税課長
すみません、一番最初の現地でのたる。現地というのは。
鹿取委員
たるの場合、日本のたるを使っているケースってほとんどないんですね。フランスだったりアメリカから、あるいは場合によってはスペインから輸入しているんですけれども、日本酒でもたまにたるで、ワインだるで熟成しているケースもあるかとは思うんですけれども、その価格も高騰しているし輸送費も高騰しているし、またインフレで高騰しているという関係があります。タンクもそうですね。
酒税課長
一応、我々の枠組みでいくと酒類事業者向けの補助金というものがありますので、そちらで単純にその材料費の高騰とか、それを直でそれだけを支援するわけにはいきませんが、そのほかの輸出多角化とか、先ほど言いましたけれども、現地の業界、レストランとのペアリングで展開を広げていくとか、何かそういったほかの積極的な新しい取組の中で、新しい商品の開発の中でその新しいたるを使っていくとか、そういった新しい取組、積極的な取組の中でそういった原材料費のものを使うというような形で説明ができるのであれば、そういった補助金でその支援をするということも可能。それは説明の仕方だと思いますけれども。
鹿取委員
確かに現時点でも、以前のフロンティア補助金でフランスに出張して生産者が、このたるを使うと品質が向上して海外での競争力が高まるという形で、単独で取っていらっしゃる方は、私もそういうケースは存じております。国税庁の補助金を使われているという。
やっぱり個々の生産者がそうやって申請していうことですね、今の御説明。
酒税課長
そうです、はい。現状はそうです。
あと、すみません、英文表記のところはおっしゃるとおりだと思いますので、現時点でジャパンに統一するのか、ジャパニーズ、ジャパンズにするのかジャパニーズにするのか、いろいろあるかと思いますけれども、そこは御指摘踏まえて、しっかり。
中空委員
すみません、ちなみに鹿取委員にお聞きしたいんですが、ジャパニーズとジャパンって、どっちがいいんですか。
鹿取委員
私はジャパニーズのほうが何かしっくりくるなと思っていたんですけれども、日本ワインの制定のとき、欧文表記はジャパンワインになったんですね。そのときに、あれっとそのとき思ったんですけれども、今、ジャパニーズウイスキーって出てきたから、あらっと思って。
例えばイギリスは、ブリティシュワインというのとイングリッシュワインというのがあって。
中空委員
別なんですね。
鹿取委員
別なんですよ、意味が。片一方は海外の原料を使っている、イギリスでも。なので、何かその辺が。
中空委員
基準があれば分かりますね。
鹿取委員
そうですね、基準、どっちかに決めてほしいなというか。何か混乱するかなと。
酒税課長
現状といたしましては、ファクトといたしましては、あくまでその業界といいますか……。
鹿取委員
自主基準。
酒税課長
ええ、製造業者が合意していただいて、これでお願い、言葉悪いですけれども、お願いしますということで御申し出いただいて、それを指定するという仕組みになっておりますので、一応その日本洋酒酒造組合のほうがジャパニーズウイスキーということで考えているということで。
鹿取委員
ジャパンワインは告示で指定されていて、一括表示欄にジャパンワインと欧文で表記されていると、それがしかも表示義務になっていて、義務なんですよ、ワインの場合。それがやっぱりポイントで、ということはジャパンワインと書いてなかったらそれは海外原料を使っているという、それを担保することになるので、輸出のときにもそれが効いてくるということだったんですけれども。
それは、だから、ほかがどうなっているのかなと。日本酒もありますし、お酒いろいろあってという感じでした。ほかが、だから自主基準で、今のところワインだけが告示指定されているということなんですか。
酒税課長
日本ワインについては、GIではなく果実酒等の製法品質表示基準で定められておりますので、GIではございません。
鹿取委員
GIではないですよね。果実酒法製造何ちゃらかんちゃらという俗にいう表示ルールで規定されて、でも、それがすごく大きかったんですよね。内外において影響が大きかったんだというふうに捉えています。
酒税課長
御指摘は、外に出たときにどう見られるかというところが大事だと思います。各業界が独自にやっていても、我々は横断的に見ておりますので、そういった観点で我々も外に出ていったときにどう見られるか、日本としてどう見られるかというところは御指摘踏まえてしっかり見ていきたいと思います。
鹿取委員
あとスイスの有機。
酒税課長
スイスは、すみません。ちょっと、また個別にお答えさせていただきます。
鹿取委員
分かりました。
酒税課長
すみません。申し訳ありません。
分科会長
よろしいでしょうか。
鹿取委員
はい、ありがとうございます。
分科会長
ほか、いかがでしょうか。
髙梨委員、お願いします。
髙梨委員
すみません、ちょっと備蓄米の話に戻ってしまうんですけれども、一般の一消費者として見るとちょっと分かりづらいなと思うのが、酒造好適米という酒米があって、それでお酒を造ったほうがいいということ、いいというか、そのほうが品質がいいのか適しているのかといったことがあると思うんですけれども、一方で、備蓄米でも同じ遜色ない品質のものができますよということになっていて、そうすると詳しく知らない人間は何か、じゃ酒米というのは何なのかというふうに疑問を持ってしまうと思うんですよね。
なので、ちょっとその辺をやっぱり消費者に分かりやすくしていただかないと。だって、もともとその備蓄米というのは食べるために用意されたお米ですよね。ちょっと品種も違うと思うので、だから、それはそういったものが出回るときにはちゃんと分かるようにしていただきたいなというふうに思います。
その備蓄米、実際に申込みというのはどれぐらいあったんでしょうか。
酒税課長
社数というか、どれぐらいの社かということでしょうか。
髙梨委員
そうですね。社数とか、その量とか。どういうのが適切か分かりやすいか、分からないんですけれども。
酒税課長
農水省がホームページで公表しておりますが、1.5万トン程度、酒類事業者から申込みがありました。
髙梨委員
それは全体からすると、どれぐらいになりますか。
酒税課長
加工原材料用の販売数量は、全体で7.5万トンとなっております。
審議官
これは、酒類業界のみに対してではなくて、いわゆる米菓、煎餅なども含めて、全体で備蓄米を販売するという中で、お酒も購入申込ができるという形になっております。
中空委員
全量のうち1.5万トン出たということですか、政府備蓄米が。
酒税課長
酒類事業者からの購入申込みが7.5万トンの内数となります。
中空委員
7.5万トンのうち1.5万トンはお酒用だったということでしょうか。
酒税課長
はい、そうです。
中空委員
政府備蓄米酒、お酒というのは全体の日本酒の中で何%なんですか。
酒税課長
要は、それを毎年10万トンぐらいで、生産量は今7万トンぐらいです。
中空委員
結構な量ですね。
酒税課長
令和6年産米だと加工用米を7万トン酒造りに使用していましたので、それが足りなくなりまして、令和7年産米が足りなくなりまして、それでファクトといたしましては1.5万トン業界から購入申込みがあった。
中空委員
ちなみに、その日本酒は安いんですか。
酒税課長
その備蓄米で造ったお酒です。それは、まだ今製造中というか、造っているところですので、今後出てくると思います。
分科会長
一般的には安いお酒に対してということで。
酒税課長
はい、安いお酒に使う。安いというか、普通酒ですか。普通酒用に使うということかと思います。
審議官
そういう意味では、いわゆるいいお酒ですね。大吟醸などは酒造好適米で造り味を追求し、付加価値の高い、いい値段で売る。
そうではなく、量が必要なほうでは、いわゆる加工用米なり酒造好適米以外の米を使っていて、そこが足りない場合には今回政府の備蓄米をそちらで使う構造になっているということだと思います。
鑑定企画官
こうじ米も恐らく備蓄米ではありません。先ほどあった備蓄米は加工用米として使います。酒造好適米とは違うお米ですので、一般酒、例えばパック酒とか一般大衆用のお酒になってしまう、そうなってくるかと思います。
したがいまして、あまり消費者の目からは映らないかもしれないなと思っています。
分科会長
私のほうからも、ちょっと1つだけ。
その備蓄米で醸造した酒の表示はどうなるんですか。原材料の表示だとか。
酒税課長
備蓄米と表示する必要はなく、米トレーサビリティ法で国産米という表示が必要となります。
葉石委員
すみません、じゃ一般の消費者の方々は、そのお酒を買ったときに備蓄米を使っているということは分からないということなんでしょうか。
酒税課長
表示義務はありません。
鑑定企画官
明示されなければ。
葉石委員
そうですか。はい。
分科会長
それでは、いろいろ質問もしつつ、最後に、じゃ立道委員、お願いします。
立道委員
本論と違って恐縮なんですけれども、私は公衆衛生が専門なものですから、どの年代でどのぐらいの酒量、お酒を飲んでいるかということは常に統計的に把握しておりますが、ページの3で、この酒税課税数量の推移というところで、リキュールとスピリッツが非常に多い部分において、我々の質問紙で調査をするときには、この種類はあまり入っておりませんので驚いております。 これは消費量とイコールと考えてもよろしいんですか。課税数量というのは消費量とイコールと考えてよろしいものなんでしょうか。
酒税課長
イコールではないですが、我々として把握できるのはその出荷量というか、課税数量なので、実際にはメーカーから出るものと、外から税関を通って入ってくるものとが合わさって、国内に出回っている、流通しているものがそれだけあるということで、イコールではないですが、それに近い。
立道委員
消費量に近いということですね。分かりました。じゃ我々のほうも、これだけ飲まれているというか、消費されている可能性があるというところで統計を取っていく必要があること、理解しました。ありがとうございます。
あともう一点だけ。これがなぜこのように増えているのかというのは何か理由があるのですか。
酒税課長
一応その飲みやすいものになりますので、チューハイとかスピリッツとか、そういう飲みやすい系、RTD系。
立道委員
ジンですか。ビールを抜いてリキュール、スピリッツですか。
鹿取委員
世界的にそういう傾向ありますよ。
立道委員
そうですか。
鹿取委員
スピリッツが例えばアメリカでもすごく増えています。ワインは減っているけれども。
課長補佐
課長補佐の根本でございます。
表に記載のとおりビールが非常に減っている状況でございますけれども、ここのリキュールですとか、その他の醸造酒というものの中に、いわゆるビール系飲料というものが入っております。徐々にビールのシェアがそちらに移行し、リキュールやその他の醸造酒が増えてきているというところです。
また、スピリッツは、アルコール分が高いジン、ラム、ウォッカといったものよりも、いわゆるRTDと呼ばれているチューハイが数量としては多いのであろうと。
ただ、このデータ自体はあくまで数量ですので、そこの線引きができていないというところでございますが、こういう形で消費の多様化が進んでいるという状況でございます。
立道委員
分かりました。ありがとうございました。大変参考になりました。
分科会長
それでは、御質問など尽きないところなんですけれども、さらなる御意見、御質問ある方ございましたらメール等で事務局までお問い合わせください。
オンラインで参加されている委員の方、よろしいでしょうか。
御質問等なければ、次に移らせていただきます。
それでは、次の議題に移らせていただきます。
次の議題につきましては、ビール業界におけるCO2排出量削減の取組について、ビール酒造組合様から御説明いただくことになっております。
それでは、ビール酒造組合の方に御入室いただきます。
それでは、御紹介させていただきます。ビール酒造組合の宮部審議役でいらっしゃいます。本日はお忙しいところ御出席いただき、ありがとうございます。
それでは、ビール業界におけるCO2排出量削減の取組について、御説明をお願いいたします。
宮部審議役(ビール酒造組合)
ビール酒造組合生産審議役の宮部と申します。本日はよろしくお願いいたします。
それでは、ビール業界におけるCO2排出量削減の取組について御説明させていただきます。
まず、資料の「2024年度概要のビール業界におけるCO2排出量削減の取組について」を御覧ください。
この資料に記載しているビール業界というのは、ビール酒造組合に加盟しておりますアサヒ、キリン、サッポロ、サントリー、オリオンの5社を指しております。
それでは資料の説明に入ります。
これまでビール業界としては、経団連の「環境自主行動計画」に1996年から参画し、省エネ及びCO2削減に取り組んでまいりました。2013年からは、「環境自主行動計画」に次ぐ新たな計画である「低炭素社会実行計画」に、さらには2021年からは「カーボンニュートラル行動計画」に参画しております。
まず、「カーボンニュートラル行動計画目標値」について御説明させていただきます。
2021年に日本政府から、「2050年温室効果ガス実質ゼロ」、「2030年度温室効果ガスを2013年度比46%削減、更に50%の高みを目指す」との方向性が出されたことを受けまして、「2050年カーボンニュートラルに向けた業界ビジョン2030年目標」を作成いたしました。
その作成したビジョンは、資料の四角枠で囲った箇所に記載しております。この中で2050年カーボンニュートラルに向けたビール業界のビジョンとしましては、「ビール業界としてカーボンニュートラルを達成している」、あるいは「Scope1、2におけるCO2総排出量を実質ネットゼロとする」目標を立てております。
Scope3については、「CO2総排出量の削減を実現している」という目標を立てています。
次に、将来像・目指す姿を実現するための道筋やマイルストーンですが、2030年目標としてCO2総排出量の削減目標を「Scope1、2で30.8万トン」としています。これは国からの要請どおり、2013年度比46%減に基づいています。
Scope3については、CO2総排出量削減の取組に対して課題に優先順位をつけて削減を推進しております。
次に、実績について御説明いたします。
過去、2020年までは、低炭素社会実行計画においては2013年度比26%削減の42.3万トンの目標を定めておりました。それは達成できております。
2021年からの「カーボンニュートラル行動計画」については、2013年度比46%削減の30.8万トンと、さらなる高みを目指した目標を立てまして、2024年実績としては36.5万トン、進捗率は78%としております。基本的に目標に向かって近づいてはおりますが、引き続き更なる削減を進めていきたいと考えております。
最後になりますが、ビール業界の具体的な削減活動について御説明いたします。
これまでは、都市ガスへの燃料転換、コジェネレーション、アンモニア冷凍機、高効率小型貫流ボイラーなどの新たな動力設備の導入、あるいは各製造工程での省エネルギー活動の推進を行い、CO2排出量削減に大きく貢献してきました。
2024年も冷凍機の更新並びに熱回収効率化ボイラー更新、ヒートポンプの導入等の施策により7億円をビール業界で投資し、CO2排出量を年間2,932トン削減することができました。
今後もCO2削減効果の大きい冷凍機やボイラー更新に投資し、目標達成に向けた取組を継続してまいる所存です。
ビール業界からの報告と説明は以上になります。
分科会長
ありがとうございました。
それでは、議題2の内容につきまして委員のほうから御質問がある方は、挙手をお願いいたします。
中空委員、お願いします。
中空委員
御説明ありがとうございました。大変な努力ぶりがよく分かりました。
これは本当どうでもいい質問なんですけれども、5社で大きな違いってあるんでしょうか。例えばこの取組でこれを注力している、CO2に関するいろんなやり方があるということですが、その中で個社別に差って出るものなんですか。どれがいいか悪いかを別にして、そういう個社別の差というのがCO2の取組に出るのか出ないのかということを、教えていただきたいというのが1点。
それから、ビール業界で努力をしているわけなんですけれども、トータルで見たときに、この部分に注力していると例えば業界全体として明らかに減っているものなんでしょうか。それとも食品業界のうちビール業界の努力というのは何かほかの業界と比べて頑張り過ぎているとか、そういう話ってあるものなんでしょうか。
この業界のすばらしい取組は分かったつもりになりましたけれども、とかく反ESGの流れが強まっている中で、この分野への注力、あまり頑張り過ぎることはどうなのかという質問を私自身、よく受けるものですから、その辺の戸惑いとか、ほかのセクターに比べての違いなど、もしあったら教えていただきたいと思いました。
ありがとうございます。
宮部審議役(ビール酒造組合)
御質問ありがとうございました。
まず、個社の差ということで御説明させていただきます。個社と申しましても、加盟5社は造っているものは同じビールです。ビールの製造工程でCO2排出量の削減ができる大きなポイントは2つあります。1つはビールのもととなる麦汁を造る工程です。この麦汁を造る工程では我々が「煮沸」と呼んでいる大量の熱エネルギーを使用する工程が含まれます。もう1つはビールを冷やすための実際の冷却にかかる電力です。この2つがポイントとなります。
そういった意味では、5社と申しましても造っているものはビールなので、それほど大きな差は生じないと思っています。ただ若干の差が生じるとすれば、個社の中でも新しい工場あるいは古い工場、最新のエネルギー効率が高い設備を入れている工場とそうではない工場等による差はあると思います。また同じ会社の中でもそういったばらつきが生じるということは考えられます。
中空委員
今の御説明で、追加でもう一つ。
そうすると、例えば国の支援とかというのはその分野で必要になってくるものなんでしょうか、それとも業界の努力で頑張れるものなんでしょうか。
宮部審議役(ビール酒造組合)
ビール業界だけでやれることには限界があるので、国からも御支援を頂けるとありがたいと存じます。
【2024年概要】の資料を見ていただくと今の2030年の目標は、達成不可能なレベルではないと考えていますが、2030年以降の目標は、現在の取組の延長線上では達成することが難しく、技術革新だったり、もっと大規模な投資が必要になったりすると思います。 その時に国からも御支援を頂けるとありがたいと考えています。
あと、もう一つ御質問いただきました、業界として頑張り過ぎていないかという点です。現在、ビール業界で取り組んでいるのは、先ほど申しました煮沸工程の熱エネルギーや冷却するときの冷凍機等のエネルギー効率を高める取組です。もちろんコストはかかっておりますが、取組の方向性ははっきりしており「頑張りすぎ」ということはないと思います。
またScope3については、缶資材の製造工程でCO2排出量が少ない缶資材を採用することでビール製造に係るCO2排出量を減らしていくといった取組も行っています。そういった取組はビール業界だけではなく、食品業界全体に展開できるような取組だと考えております。
中空委員
分かりました。ありがとうございます。
もう一つだけいいですか。
ノンアルコールビールでも一緒ですか。
宮部審議役(ビール酒造組合)
ノンアルコールビールは、様々な造り方があります。ノンアルコールビール製造にかかるエネルギーは製造方法による差が大きく、一概にビールと比べてエネルギーが多くかかるともかからないとも言えないと思います。
中空委員
ありがとうございます。
分科会長
ほか、ございませんですか。
じゃ、私から1点です。
先ほどノンアルコールビールの話が出たんですが、ノンアルコールビールは一旦そのアルコール発酵をさせて、そのアルコールを除くという方法があると思うんですが、その場合はさらに熱量がかかるということなんでしょうか。
宮部審議役(ビール酒造組合)
ビール自体からアルコール分を除くということになると、ビールを製造するエネルギーの他に、アルコールを除くためのエネルギーがプラスでかかってくるということになると思います。
分科会長
ほか、オンラインで参加されている委員の方もどうぞ。
よろしいでしょうか。
木村委員
大丈夫です。
分科会長
はい、どうぞ。
藤谷委員
大丈夫です。
木村委員
特にありません。
分科会長
それでは、いろいろ質問があるかと思いますけれども、時間の都合上、これで終了にさせていただきたいと思います。
何もなければ、本日の酒類分科会を終了することといたします。
なお、本日の議事要旨及び議事録の公開につきましては、酒類分科会議事規則第4条にのっとりまして、国税審議会と同様の扱いとさせていただきたいと思います。
これをもちまして第26回酒類分科会を閉会とさせていただきます。御協力ありがとうございました。
事務局からはよろしいですか、連絡事項。
じゃ皆さん、気をつけてお帰りください。
――了――