酒類鑑評会の品質評価の結果

優等賞受賞 「金沢酵母吟醸の部」13製造者、「吟醸の部」14製造者

令和4酒造年度(令和4年7月〜令和5年6月)金沢国税局酒類鑑評会は、北陸三県の清酒製造者から出品された吟醸酒(注1)を対象として実施しました。「金沢酵母吟醸の部(注2)」には33製造者から82点、「吟醸の部」には36製造者から114点が出品され、3月22日から24日にかけて品質評価を行いました。
 品質評価の結果により、「金沢酵母吟醸の部」13製造者、「吟醸の部」14製造者が優等賞に選ばれ、国税局長から、製造者並びに製造責任者(杜氏等)に賞状が授与されました。授賞者名等は別紙「令和4酒造年度金沢国税局酒類鑑評会 優等賞受賞製造者及び製造責任者(杜氏等)」を参照ください。

  • (注1) 「吟醸酒」とは、米を60%以下に磨いて、低温でゆっくりと醸造したいわゆる吟醸造りをした清酒です。原料米の処理、酵母の選定、麹(こうじ)造り、発酵から貯蔵・瓶詰・出荷に至るまで、高度な技術により管理されており、果実のような芳香を醸し出す清酒の芸術品というべき高い品質を備えています。
  • (注2) 金沢酵母とは金沢国税局管内で育まれた酵母で、この酵母を用いて醸(かも)した酒には"さわやかな吟醸香"、"淡麗で優しい甘味"などの特徴があるとされています。「金沢酵母吟醸の部」には、金沢酵母のみを使用して製造した吟醸酒が出品され、「吟醸の部」には、それ以外の酵母が用いられた吟醸酒が出品されています。

講評

この酒造期は寒気と暖気の影響による気温の変動が大きく、製造に際しては温度管理に細心の注意を要する年でした。
 このような条件の下、杜氏をはじめとする製造担当者の方々が優れた技術力をいかんなく発揮した結果、素晴らしい酒が多数出品されました。
 本年度の鑑評会に出品された清酒は、金沢酵母吟醸の部はさわやかな吟醸香と軽快な味わいで後味のキレの良いものが多く、吟醸の部は華やかな香りと甘味がバランス良く調和したものが多く、上品な酒質のものばかりでした。
 新幹線の延伸を来年春に控えて全国から注目されている北陸において、管内三県の高い品質の清酒は多くの消費者から高い評価が得られるものと確信します。

金沢国税局 鑑定官室長 田島 健一郎