2 海外投資等を行っている個人に対する調査状況
〜1件当たりの追徴税額は所得税実地調査全体の4.6倍〜

○ 経済社会の国際化に適切に対応していくため、有効な資料情報の収集に努めるとともに、海外投資を行っている個人や海外資産を保有している個人などに対して、国外送金等調書、国外財産調書、租税条約等に基づく情報交換制度のほか、CRS情報(共通報告基準に基づく非居住者金融口座情報)などを効果的に活用し、積極的に調査を実施しています。

  • 令和2事務年度においては、47件(前事務年度59件)実地調査(特別・一般)を実施しました。
  • 1件当たりの申告漏れ所得金額は、2,300万円(同988万円)となっており、所得税の実地調査(特別・一般)全体の1,034万円(同936万円)に比べ2.2倍となっています。また、申告漏れ所得金額の総額は10億81百万円(同5億83百万円)に上ります。
  • 1件当たりの追徴税額は956万円(同216万円)で、所得税の実地調査(特別・一般)全体の210万円(同157万円)に比べ4.6倍となっています。また、追徴税額の総額は4億49百万円(同1億27百万円)に上ります。

海外投資等を行っている個人に対する調査状況

事務年度等 事務年度 2事務年度     2事務年度 実地調査
(特別・一般)全体
項目 対前年比
調査件数 59 47 79.7% 562
申告漏れ等の非違件数 52 42 80.8% 508
申告漏れ所得金額 百万円 583 1,081 185.4% 5,809
追徴税額 百万円 127 449 353.5% 1,182
一件当たり 申告漏れ所得金額 万円 988 2,300 232.8% 1,034
追徴税額 万円 216 956 442.6% 210

取引区分別の調査状況

取引区分別の調査状況グラフ

(注) ( )内の数値は構成比

(参考)

  1. 1 「輸出入」 ・・・事業に係る売上及び原価に係る取引で、海外の輸出(入)業者との契約による取引をいう。
  2. 2 「役務提供」・・・工事請負、プログラム設計など海外において行う、労力、技術等の第三者に対するサービスの提供をいう。
  3. 3 「海外投資」・・・海外の不動産、証券などに対する投資(預貯金等の海外での蓄財を含む。)をいう。
  4. 4 「その他」 ・・・海外で支払いを受ける給与など、1〜3に該当しない取引等をいう。

1件当たりの申告漏れ所得金額

1件当たりの申告漏れ所得金額(取引区分別) グラフ